《異世界は現実だ!》竜巻で注目なのだ!

第五章

第110話、竜巻で注目なのだ!

僕は待つ。ギリギリ発する時まで。

転移魔法は使えない。だけどもし魔法の力で上空にこの巨を飛ばせたのなら。上空で発すればなんら被害はない。カプスの核を叩き割るのは実質不可能だろう。だとすればどこかにやるしかない。それができないように転移魔法を封じたのだろう。転移魔法を使えば自する意味はない。僕は自分の魔力全てを使って、さらにアバットさんからの"マジックアップ"の魔力を使って大きな竜巻を作ることにした。魔法書に書いてあった。風魔法だ。風魔法は自の魔力の量で威力が決まる。レベルなどもない。魔力があれば誰でも発させられるものだ。

竜巻の原理は半徑小さくなればなるほど上の風が強くなり、下の空気には水蒸気を多量に含ませる。そうすれば大きな竜巻が発生する。今回は周りにも多くの人がいるがこの支配能力も怖いものでその場にいることしかできないというもので吹き飛ばされる心配はないみたいだ。一応結界を張っておいた。風も元は魔法で作り出したものなので、"魔法無効結界"でいい。あと心配なのはカプス自が支配の圏かどうかだがそれは大丈夫みたいだ。支配能力はアンラ・マンユからけたしの恩恵でしかならないらしい。だから自分も支配圏にれることができればガガさん達はくことはできるほどのものらしい。これだけ強力に止められているので心配はないと言われた。

僕の周りには多くの兵士が倒れていてまだ生きていてこちらに視線を向ける者、ギリギリのところで生きてる者、既に死んでる者。必死に聲を上げ聲援を飛ばす者…。

僕の後ろにはそういう人たちの命がかかっている。そう思うととても重い。でも助けなければならない。ここにいる人だけじゃない。トミル王國に住んでいる人たちの故郷、トミル王國に來てを売っている商人達……。その人達の大事な居場所を守ってあげなければならない。それが僕の使命!

殘り五分。僕は水蒸気を作るために水魔法であたりを濡らす。水魔法はマスターしてるからそこまで魔力はいらない。だからあとは風がどのくらい起きるか。これにかかっている。

殘り三十秒。僕は風を思いっきりの威力で起こす。魔力がみるみる無くなっていくのがわかる。風をまとめるイメージで。なるべく半徑を小さく、威力を一點に絞り込む!風魔法の基本は魔力量、その次はイメージ力!!!僕はイメージを膨らませる。アメリカのサイクロンのように。大きなイメージを!大きなイメージを!!!

カプスのが浮き始める!カプスも抵抗を見せていたが浮き始めて仕舞えばこちらのもの。最後に殘りの魔力を全て!!全て!!!全てーーー!!!!!!

"イケーーーーーーー!!!!!!!!"

その時あきらは気づかなかった。世界中がこの景を見ていることを。この世界の住人が、そしてあきらを送り込んだ者達があきらのことを見て、焦り、希に溢れ、確信し、驚嘆し、恐れ、絶し、怒り、哀しみ、羨ましみ、疎み、慄き、楽しみ、歓喜に包まれ、歓迎したことを。あきらは気づくはずもなかった。

ここから先に何が待ち構えているのかを。どのような目的があって送り込まれたのかを。異世界は現実だということを。

"ドドドドドドガガガガガァァァァアアアンンンンンンンンッッッ!!!!!!!"

私は川越 晶を送り込んだ人間としてこう言おう。

"ここから彼の戦いは始まると。"

ここまでお読みいただきありがとうございます!110話でやっと一區切りとなりました。ここまでがかなり長くて焦ってしまった部分もあり読みづらいかったと思っています。そこはすみません。

次回からは幕間挾んで第6章にります。これからもよろしくお願いします。

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