《異世界は現実だ!》嬉しい気持ちで帰還なのだ!

第六章

第112話、嬉しい気持ちで帰還なのだ!

僕が目を覚ました時、既にカプスの自から一日と五時間が経過していた。僕の魔力は未だ全て戻ってはいないがアバットさんによる供給によって半分ほどが回復されていた。後四時間はかないようにと言われ、大人しくもう一度寢直した。

五時間後、かし現狀を把握する。未だに五十人ほどが目を覚ましていなくその中にはカルナさんも含まれていた。カルナさんは頭を強く打っているらしく重傷となっている。中將さんは全火傷だったが見た目ほど怪我の程度は深くなく僕が起きた時には普通に歩いていた。

この戦いで亡くなったのは八十人ほど。発に巻き込まれ原型を留めない人もいたみたいだ。

カプスはなぜ自までの行為をしなければならなかったのか謎だった。普通に戦っていれば余裕に皆殺しにできたものをなぜ一世一代の賭けに出たのか。僕を試すだけのためになぜその道を選んだのか。しかし兵士からは僕への対応は恩人などというものが一層増した。

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僕が起きた七時間後に目を覚まさないのはカルナさんを含め十人までとなった。なのでトナップさんを筆頭にトミル王國に戸籍を置く方はタダンダルに帰る。僕とガガさん他、メンメルに直接帰る人々は殘る。 意識が戻らない者の中にはトミル王國の人もいるが一度置いていくらしい。トナップさんはトミル王に伝達があるということだ。トナップさん達を見送り、未だ起きない十人の看病をメンメル帝國の治療回復部隊の皆さんと特隊の方でやる。

「あきら様、こんにちは。」

「ああ、クルルさん!そういえばお見かけしてませんでしたね。心配してましたよ!良かったです!無事で。」

「心配していただけるなど謝致します。一応特隊でも幹部ではありましたので周りの様子の調査をしていたんです。魔族の殘黨がいないかとか、生き殘りが取り殘されていないかなどですね。ご挨拶遅れて申し訳座いません。」

「そうだったんですか。お疲れ様です!」

「あきら様こそ、今回もとても重要な事をやらせてしまって……ありがとうございました。これはトミル王國、メンメル帝國のを代表して本當に禮申し上げます!」

そうクルルさんはいうと右足を地面につき立ち膝となり頭を下げる。

「頭を上げてください!僕はただ故郷を守っただけです。一番最初にお世話になったトミル王國を壊した"あいつ"が許せなかっただけです!だからこちらこそありがとうございました!僕に"あいつ"を討つ機會を與えてくれて!ーありがとうござい

ます!」

そう言い僕も立ちながらではあるが頭を下げる。その様子を近くで見ていた兵士達は驚きの表で見ていたが僕は頭を下げ続けた。クルルさんは必死になって僕に頭をあげるよう促したが、僕は聞かなかった。

本當に"ありがとう"の気持ちでいっぱいだった。カプスを竜巻で吹き飛ばした時、し嬉しかった。確かにトミルを守れたのも嬉しい。それ以上にみんなの役に立てて嬉しかった。そして自分が強魔族に初めて勝ったと思った瞬間だった。それは今も同じだ。とても嬉しい。元の世界ではこんな気持ちなった事なかった。前の見えない地獄だったから。今は空を見上げられる。羽ばたいていける。そう思った。

「あきらさん、頭を上げてください!そうしないと私が白い目で見られます。」

「……あ、それは失禮しました。」

「はぁ。やっと上げてくれた。あきら様はもう帝王様にも尊敬される立場にいるんですよ?そんな方に頭を下げられるにもなってください。ーーまあそれは置いといてあきら様。"ゲート"を使って私たちを帝都まで送り屆けてはもらえないでしょうか?無理は承知しております。まだ完全に回復してない中、お願いするのは大変恐だとじていますがよろしいですか?」

「え、別に問題ないけど。」

「本當ですか?ありがとうございます!ここでは重癥な方々をしっかり治療できないのです。回復隊の方々もしっかりしたところでやりたいとのことでしたので。」

「なるほど。わかりました。」

「どのくらいで出來ますか?」

「すぐにでも。」

「わかりました。」

「特隊!重癥者十名を擔ぎ今すぐあきら様の"ゲート"により帝都に帰還する!回復隊もついて來なさい!準備開始!一分後には用意を済ませなさい!」

「「「はい!!!!」」」

そうクルルさんが指揮をとると全員がき始める。"ゲート"は一度開いてしまえば何人でも通過できるし、そんなに魔力も使わないのだが……。

タダンダルに行った人達も"ゲート"の方が良かったんじゃ?と思ったが、ガガさんに"気遣いだよ!"と言われた。まあここは従っとくか。

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