《異世界は現実だ!》言う勇気で過去①なのだ!

第六章

第137話、言う勇気で過去①なのだ!

「えーと、クルルさんとミーナさん?ちょっとよろしいでしょうか?」

「ええ、すみません。あきらさん。 し興してしまいました。」

「はい、問題ないです。それは……。ところでミーナさん?ダニー兄さんから聞いた話によると全霊族は貴族や王族の方なんですよね?なんでそんな方が、こんな荒稼業を?」

「……そ、それは…。」

「べ、別に言いたくないなら、言わなくてもいいですよ!」

「い、いえ!そんなことありません〜!仲間になるのならこの話は皆さんにも聞いてほしいですっ。まだ私はギルドには正式に加していません。そのうちにみなさんには私のこと知ってもらいたい!隠しておこうとも思いましたが……やはり、いつか必ず分かってしまうこと。なら、知っていてほしいんです。みなさんに危険が及ぶ前に、私のことを!」

ミーナさんは勇気を出してこのことを言おうとしていた。だから僕は話してほしいと言った。

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後で分かったことだが、カルナはそのことを知っていて僕達にどうこの話を切り出すのか迷っているミーナさんを応援するために霊族だということを僕達に教えたみたいだ。

そしてミーナさんの過去の話が始まった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あれは約五百年前。私が國を出る一年前のこと。私は有力貴族に生まれ、將來は私の家とともに有力貴族となっていた方の四男と結ばれることが生まれる前より決まっていました。

「ミーナ、お前もあと一年だ!一年後の今日はお前はあちらの家で生活することになるんだぞ!」

「はい!お父様!楽しみです!」

霊族の結婚は五百歳になってから。それが霊族の決まりです。私は婚約者の方とは昔から何度も話したことがあり、とても優しい方だったのでとても楽しみでした。ーーですが……。

婚約一年前にはお見合いという儀式があるのです。そこで私の家族は彼の家に行きお食事會に參加しました。

「ようこそ、ミーナさん!そしてお父様、お母様、ご兄弟方。今日は存分に楽しんで行かれてください!僕等も充分に用意させてもらっています!」

彼は黒い正裝に著替え、私達を待っていました。上品な言葉遣いに髪を整え、とてもいい匂いを漂わせながら。

ーーしかしお食事會が終わり私と彼の二人だけの一泊に事件が起きました。これは儀式の一つで、婚約一年前の日は二人だけで一日を夜で過ごす、というものがあります。それは屋敷ではなく、特別にご用意された部屋での宿泊となるのですがそこで私は地獄を見ました。

部屋の外ではあんなに優しかった彼が、部屋の中にると一変したのです。普段は霊が部屋の中までり、私達は霊と共に寢なければならないのですが、その日は特別。霊もその邪魔をしてはいけないということで、その部屋には霊除けの結界が張ってあります。霊がいなければ私達はを使うことも葉いません。私達は魔法の代わりにを使います。は一切使えない、そう思っていました。

部屋にるとがピリピリとしてきて、私はあっという間に気絶してしまいました。ーーそして起きると。私はきができない狀態で全で壁にり付けられていました。狀況が整理できなく、ぼうとしても聲が出ません。そして次の瞬間、私の視界に私が見たこともない笑い方で立つ彼がいました。

「俺はな〜、この瞬間をずっとず〜っと、待ち続けていたんだよ〜ミーナちゃん!このために俺は〜魔法の勉強もしたし、こういうときにどうするべきなのかも勉強したの〜!」

そして、その後は……思い出したくないものです。毆られ魔法で回復され、また毆られ、蹴られ……。その繰り返しでした。聲は出ずただ暴行をける一夜でした。

そして朝になり、解放される時が來ました。その時彼が最後に言いました。

「今日のことは絶対に他に言うんじゃないぞ?言ったら、お前を殺しに行く!監して飼い殺してやる!まぁ無事結婚したら、可がってやるよ!!!」

その聲を聞いた時私はこう思いました。

"絶対にこんなやつと結婚しない!"

でも結婚を回避することは容易ではありません。まず私は彼に脅されていました。他言したら殺す、と。ですが私は一人の私のメイドにその話を打ち明けました。誰かに相談に乗ってもらいたかったのです。メイドは言いました。

「お嬢様!訴えましょう!そんな卑劣な男!私が結婚なんて許しませんわ!」

ですが、私は彼を引き止めました。

「なぜですか!お嬢様!いくら脅されていても旦那様に婚約の剝奪を申し込めばよろしいではないですか!」

「ダメよ!それでは!彼はに加えて魔法まで使えるの!もしこの話をお父様にして結婚が打ち切りなんてことになったら、私だけではなくお父様もあなたも殺されてしまうかもしれない!そんなの私は耐えられない!」

霊族は一般的に魔法が使えないのです。魔力は大抵、霊との會話や呼び出しの時に使ってしまいます。それが千人に一人の割合で魔法とが使える人がいるのですが、それが彼だったのです。

魔法とを使える霊族は大変危険が強いのです。霊を作り出すことのできる魔法とその霊をることができるが同時に発すれば普通のものより何倍もの威力を発揮します。その存在は危険視され発覚すると処刑になります。

彼はそれを免れるため隠し続けていたそうです。私は國を出た後、発覚しました。

そして結婚一ヶ月前、その時からあの事件は始まっていたのでしょう。

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