《死神と呼ばれた殺し屋は異世界に》第18話 暗殺と思考停止

が痛い。」

痛だろうか?それとも加速時間Ⅱアクセルタイムダブルの代償だろうか?とりあえず今日は休もう。外はもう真っ暗。もう皆眠ってしまっただろう。

そんなことを考えながら、ベッドの上に寢転んだ。

◆◇◆

コツコツ

暗くなった廊下に1人の足音が響く。黒いローブに妙な仮面。晝間に見たら注目を集めそうな姿だろう。

しかし、今は夜。誰もこの姿に気づかず、誰もこの廊下は歩いてないだろう。

そして、唐突に足を止める。そこには1つの扉があった。その扉を靜かに開け、懐からナイフを取り出す。

白いベッドの膨らみを確認し、そこに狙いを定めナイフで刺す。

「何をしている?」

後ろから聲が聞こえた。

◆◇◆

気配察知のスキルで何かが近づいていることに気づいたが、まさかこの部屋にってくるとはな。

「で、何の用?」

しかし、相手は答えない。仮面の下の顔はどうなっているのだろうか?予め造っておいた銃を突きつける。

「今からこの部屋を出て、もう狙わないというなら俺はお前を殺さない。」

相手は無言のまま、答える意思はない。出ていく素振りもないし、あくまで俺を殺すつもりか。まぁそれなら手加減する必要はない。

すると、いきなり突っ込んでくる。俺は狙いを定め、相手の武を持つ右腕を撃つ。

「これでもし退いて俺を諦めるのなら殺さない。」

しかし相手は左手にレイピアを持ちまた突っ込んできた。俺はもう躊躇はせず撃った。相手はこれで倒れる。

「さて、仮面の中を見させてもらうか。」

誰から襲われたかは知っておいたほうがいい。その後の対策も立てやすい。俺は仮面に手をばし外す。

外すべきではなかったことを俺はすぐ知った。

「ミステリア………団……長?」

その顔立ちを忘れることはないだろう。俺達を1ヶ月も訓練してくれたのだから。しかし、なぜ俺を襲った?すると、小さな呼吸音が聞こえる。まだ、生きてるのか?

「佑……。」

生きてる!普通なら助けを呼ぶべきだろう。しかし、今の俺はなぜ殺されかけたのか知るべきだと思った。

「なぜ殺そうとした。」

「……命令されたから。」

「王にか?」

すると、ゆっくりと首を縦に振り、話を続けた。

「佑、お前の力は……強い。だから……王は危険視した。」

「なぜ?」

「制しきれそうに………なかったからだ。」

「じゃあ俺が悪い……のか。強いことは罪なのか。」

「そんなことはない。人を守る力が……罪なものか。」

「だが、そのせいで俺を殺そうとした。」

すると、今度は首を橫に降った。

「君を殺そうとしたのは……それしかなかったからだ。」

それしかない。意味がわからないが気持ちは理解できた。殺しは最後の手段。俺も最初の殺しは不本意なものだった。逃げてどうにかなるならそうしたかった。でも上手くいかずを守るために殺した。

「副団長、知っているよな。」

俺は首を縦に振る。

「私と副団長の…エーリィは……腹違いの姉妹だった。」

俺はその言葉に驚いた。

「とはいえ、エーリィは…知らない。知っているのは私だけ……だがな。そして……」

「人質にとられた……か?」

「ああ。私は……お前を殺すことを……最後まで反対した。しかし、…エーリィを人質にとられた。これ以上反対するなら………暗殺部隊に殺させると。」

「なるほどな。」

これで俺を殺そうとした理由は分かった。もうこの國にはいられない、どうかしてしまいそうだ。

「これを……渡そう。」

すると、ミステリア団長はブレスレットのようなものを俺に渡した。

「これは?」

しかし、ミステリア団長は答えない。幸せそうな顔で俺を見ている。俺の頭に嫌な想像が浮かぶ。呼吸音が聞こえ……ない。

「おい、なんだよ。返事しろよ。おい。」

信じたくなかった。俺は現実逃避せずにはいられなかった。

しかし、いきなり開かれたドアがそれを許さなかった。そこにはクラスメイトと、國王と王がいた。

最初に聲を出したのは剣だった。

「おい、夜神君、いきなりすごい音が聞こえてきてみたが。」

そういいながら近づいてくる。すごい音。そうか、サイレンサーをつけることを忘れていた。

「一何が……ミステリア団長!?」

その聲を筆頭に、全員が駆け寄る。

「ミステリア団長!」

「どうして。」

「何があったんだ!」

が起こる。しかし、俺の頭は思考を停止していた。

「夜神君、君が殺したのか?」

「ああ。」

その一言が靜寂を招いた。

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