《死神と呼ばれた殺し屋は異世界に》第30話 雪華の記憶と走
風が私の頬をでる。薄くしか目を開けられなかった。今は夜だった。すると、私の側に人がいた。
「でも、俺は………………奪ってきた。こんな…………………る資格はない…………………君を……………はもっと生きづらくなる。だから……………………なれるよう、祈っている。」
上手く、聞こえない。何を言ってるの?すると、その人は開いている窓から出た。妙に寂しくじた。
~~~
「ん、」
目を開けると見慣れない天井だった。それと同時に懐かしさを覚えた。學校の保健室に似ている。すると、左手に何かを握っていることをじた。
握りこぶしを開けようとするとドアが開いた。
「雪華ちゃん!起きたの!」
「雪華!」
そこには、恵と翔太君がいた。
「ここはどこ?私、右腕を斬られたんじゃ。」
「祐君が助けてくれたんだよ!で、魔師団長のルーチェさんが腕を治して、目が覚めて良かった~!」
畳み掛けるように早口で驚いたけど、そっか祐君が助けてくれたんだ、あとでちゃんとお禮言わないと。
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「そういえば、何日くらい寢てたの?」
「4日くらいかな。」
そんなに、迷かけちゃったな。速く追い付かないと皆の足を引っ張らないように。そして、皆で元の世界に帰るんだ。
「祐君は一緒じゃないの?珍しいわね。」
すると、急に二人の顔が暗くなった。
「ど、どうしたの?」
二人は何か言いづらそうに俯いている。
「雪華ちゃん、今から言うことは本當のこと、落ち著いて聞いてね。」
真剣に私の目を見る彼の気迫に、つい首を縦に振る。
~~~
「そんな!?」
私は思わずそう言ってしまった。でもどうしても信じられなかった。祐君が騎士団長を殺したなんて。
「でも本人の口から言ったの。」
恵が噓をついているようには見えなかった。でも本當に信じられなかった。祐君と騎士団長の間に殺すほどの理由があるとは思えなかったから。
「もし、本當に殺したのならそれほどの理由があるはずよ。」
「…………どうして、そこまで信じられるんだ?」
「祐君は………私を助けてくれたから。」
◆◇◆
中學三年のとき、私は拐された。外を歩いているとき、外國人が困っていたから話しかけると、道を迷ったらしく、案してあげようとすると、後ろからハンカチで鼻と口を覆われた。
意識が吸い込まれるように遠くなり、力が抜け膝をおる。私はいきなりのことに何もじず倒れてしまった。
~~~
目が覚めたとき、殺風景な部屋だった。私以外にも10人程の男が縛られていた。拐された、そう現実を理解するのにそう時間はかからなかった。
ガチャ
すると、鍵が開いた音がした。ドアが開くと男がってきた。男は覆面を被っていた。しかし妙なところがあった。それはその男が両腕を上げていたことだ。
なぜこの狀況でそんなポーズをしているのか、すると、聲が聞こえた。
「ここで最後か?」
しかし男の口はいてなかった。
「あ、ああ。だから殺さないでくれ!」
「ああ、安心しろ。」
すると、男が年に押し倒された。
「生け捕りしろと言われたからな。」
そして、その男は縛られ気絶させた。そして、やがて警察により私達は家に帰された。
◆◇◆
私があのときの年が祐君と気づいたのは、高校にってすぐのことだった。頭にフードを被っていたが、そこから見えた顔と聲で気づいた。
そして、あのとき助けてくれて彼のことが気になり出した。だから関わるようになった。彼に聞いてみて、人違いだと言われたが、私はそうとは思えなかった。
そんなことを思い出していると、左手に何かを握っていることを思い出した。手を開いたら中に1枚の紙があった。
「なんだろ?これ。」
くしゃくしゃになった紙を開けると、
━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ 
もし、この國が怪しいと思ったならすぐに逃げたほうがいい。
夜神 祐
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と、書かれてあった。怪しい?いや、それよりも聞きたい。どうして殺したのか、君は何者なのか。教えてほしい。私はすぐに立ち上がった。
「ど、どうしたの?」
「祐君に會いにいかないと。」
「……どうやって?」
「この國から……抜け出してでも。」
「無理だよ。」
すると、恵が私の腕を握る。
「どうしてもというなら、私もついていく!」
「「……はっ!?」」
その言葉に私も翔太君も驚いた。
「私も、雪華ちゃんと同じ気持ち。どうしてこんなことしたのか理由を知りたい。」
「……はぁ、お前が行くなら俺も行くよ。正直、お前足引っ張るだけだと思うからな。」
「ちょっ!私、翔太より頭良いんだからね!」
「………ふふっ、あははっ。」
久しぶりなやり取りな気がした。妙に心の底から笑いたくなった。
「おい。」
すると、ドアから言葉が聞こえた。そこには須賀原君がいた。
「俺も連れていってくれ。」
「「「え?」」」
正直意外だった。祐君と須賀原君って仲が悪いと思っていたんだけど。聞いてみることにした。
「どうして?」
「……約束した。必ずあいつとは決著をつけると。こんな所でうやむやにさせるつもりはねぇんだよ。」
どうするべきか分からなかった。彼について私は知らない。連れていくべきなのだろうか?すると、翔太君は、
「ああ、こちらからもお願いする。」
すると、翔太君と須賀原君が手を握りあった。
「ちょっどうして?」
「人手はしでもいてほしい。それに彼は強い。いてくれて損はおそらく無いだろう。」
「おそらくかよ。まぁいいけどな。」
「「それでどうやってこの國から出るんだ(の)」」
またドアを見ると、今度は剣君と篠原さんがいた。
「何?何か用?」
恵が喧嘩腰に話しかける。でも私も同意。おそらくクラスのをしたくないだろうし説得でもするのだろうと思う。しかし、篠原さんから出た言葉は予想の斜め上を行った。
「私達も連れていって。」
「「え?」」
思わず二人でそう言ってしまった。
「何?変なこと言った?」
「いや、てっきりクラスのをさないでとでも言うかと。」
「ああ、そんなこと。」
「もうとっくにれてるよ。」
「え?」
「騎士団長が殺されてから、目的を失ったみたいに、もうみんなバラバラになった。クラスのは保ちたいがもう手遅れさ。」
 
驚いた。私が眠っている間にそんなことになってるなんて。
「で、君達のほうがまとまっててこっちのほうが居心地良さそうだ。それに、あの言葉の真意を知りたいし。」
~~~
あの言葉、夜神君が放った、何人も殺してきたという言葉、初めは錯したのかと思ったが、その目は自分を見失ったような目ではなかった。
だから知りたい、彼に何があったのか。
「でも、どうやって抜け出そう。」
そう、走の手順そこが問題だ。とはいえ、
「そこら辺は、適當な理由をつけて外へ出る口実を作るよ。どうやらここの王族は、勇者の僕には甘いようだからね。」
そして、僕達が本當に外へ出られるようになったのは今から1週間後のことだった。
- 連載中219 章
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