《死ねば死ぬほど最強に?〜それは死ねってことですか?〜》第14話〜後悔〜
次の日、司は目を覚ます。あれ? いつの間にか寢てたのか。司はベットではなく、床で眠っていた。起き上がりあたりを見渡すと、部屋中が荒れ、が散していた。司は昨日、真実に耐え切れずにあったてしまっていた。
自分が暴走し、人を傷つけた。あまつさえ守るべき花音にまで攻撃をしていた。司がその事実に耐えられるはずがなかった。記憶がないことがさらに司をおいつめてた。時計を見ると、そろそろ訓練が始まる時間だ。
「司起きてる?」
ドアの向こうから花音の聲がする。
「起きてるよ」
司は返事をするが、泣きすぎて聲が枯れたようで、かすかな聲しか出なかった。
「昨日は返事なかったから寢てたの?」
「そうだよ」
「訓練は行くの? 倒れたばかりだから無理する必要はないと思うけど」
「今日は休憩するよ」
「そう。しっかり休んでね」
花音の口ぶりからして、倒れたという噓を信じていると思っているようだ。それの方がいい。花音がついてくれた噓を信じていればどれだけ楽だったか。花音はそう思って噓をついてくれたのだろう。真実なんて知るんじゃなった。司は後悔と共に、今日も涙を流した。
また暴走して花音を傷つけるかもしれない。それぐらいなら……死んでしまいたい。消えてなくなりたい。こんな能力さえなければ! こんな能力、消えてなくなればいい!
司が目を覚ますと、そこは一度見たことのある場所だった。そして、見覚えのある服裝の男が立っていた。フードをかぶっているので顔までは確認できない。
「だから言ったんだよ。俺はもう限界だったんだ」
今度はしっかり聞き取れる。
「お前は誰なんだ?」
「それはいつかわかるよ」
男は何か知ったような口ぶりで、話を続ける。
「僕は逃げるべきだと思ってる。君は葛藤に押しつぶされ、また壊れるんだろう?」
「なんの話だ?」
司の意識が覚醒する。やっぱり夢か。本當にどうなってるんだ? 司は頭を悩ませ、再び眠りにつく。
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【オーバーラップ様より12/25日書籍発売します】 12/12 立ち読みも公開されているのでよかったらご覧になってみてください。 ついでに予約もして僕に馬券代恵んでください! ---- 『何を望む?』 超常の存在の問いに男はバカ正直な欲望を答えてしまう。 あまりの色欲から、男は競走馬にされてしまった。 それは人間以上の厳しい競爭社會。速くなければ生き殘れない。 生き殘るためにもがき、やがて摑んだ栄光と破滅。 だが、まだ彼の畜生道は終わっていなかった。 これは、競走馬にされてしまった男と、そんなでたらめな馬に出會ってしまった男達の熱い競馬物語。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団體・國などと一切関係がありません。 2018/7/15 番外編開始につき連載中へ狀態を変更しました。 2018/10/9 番外編完結につき狀態を完結に変更しました。 2019/11/04 今更ながらフィクションです表記を追加。 2021/07/05 書籍化決定しました。詳細は追ってご報告いたします。 2021/12/12 書籍化情報を追記
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