《死ねば死ぬほど最強に?〜それは死ねってことですか?〜》第73話〜國

ケイネル魔法國を滅ぼしミナ王國との誤解が解けたことは、超合衆王國モンブランにとって大きな変化となっていた。

まず一つ目の変化は、ミナ王國の國民が移住をしたことだ。王城だけでも司たちが住むにはあまりある。それだけではなく、城下まで復活させてあるのだ。居住スペースとしては申し分ない。元々、ミナ王國は移住の意思を示していたこともあり、移住はとてもスムーズに行われた。國には総勢千人ぐらいが暮らすようになった。

そして、二つ目の変化はシバ王國の態度である。完全無干渉を貫いていたシバ王國が國を行うと申し出てきたのである。その要因がケイネル魔法國の消滅故か、はたまた気まぐれか。それは誰にもわからない。

ミナ王國の移住のおかげで人口が一気に増えたこともあり、商売も盛んになった。様々な國の人が國を訪れ、國には活気が溢れていた。かつて栄えていた、インテグラル王國のように。

唯一違う點は、その中に魔がいることだろう。インテグラル王國では以上なまでの洗脳故だったが、魔れている國も多くあるということの証明だろう。

「だが、ここまで往來が盛んになると、ネズミがり込む可能も捨てられないでしょう」

會議室でイチルが意見を口にする。

「それはそうだ。國を栄させるとはそのリスクを背負わねばならない」

「外から攻めてくるの中から崩されるのは訳が違うからな」

「その為にも、もっと良い案と対策を考えなければなりませんね」

そのことは、司も懸念をしていたことだった。魔法で持ち視したとしても、その者の心の仲間で見通せるわけではない。現に、何件か問題も起こっている。

早急に対策を行わなければ。ということで、今回の會議が行われいるのだ。

現在の方法は、軽い持ち検査と目的の把握。怪しいようなきがあれば、誰かが監視を行うというものだった。

「難しいですな。どのような方法をとっても、心まではわかりかねる」

全員の沈黙を破ってオルドが話をはじめる。

「無理なものは考えてもしょうがない。ことが起これば、それは我々の見る目がなかったということじゃろう。城下と王城の間にも強力な結界もってある。犠牲も出るかもしれん。じゃが、何かを得るには犠牲はつきものじゃよ。無論、犠牲をなくすことには全力を盡くすべきじゃがな」

全員がわかっていたが、だこか口にだせなかった。その全てを代弁したかのように、オルドは思いを放った。

「そうですね。これからも、気を引き締めて警備をしていきましょう」

司もそれに納得したように返事をした。

「「「はい」」」

司は外を見ながらそっと呟く。

「セイヤさん。あなたの願いにはしでも近づけましたか。爭いのない、平和な國。魔も人間もない。すべての生が笑い合えるそんな世界に」

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