《ちょっと怒っただけなんですが、、、殺気だけで異世界躙》第16話 SSランクへの道

「ギルドの地下にこんなところがあったんですね」

ギルドマスターといっしょに地下に降りていく。

「ところでギルドマスターの名前をまだお聞きしてなかったんですが…」

「あぁ、まだ名前を言ってなかったね。

アルティーヌ・グレスタ。アルテでいいよ」

「よろしくお願いします、アルテさん」

「敬語もいらないよ」

「わかった。よろしくな、アルテ」

「あぁ、よろしく!期待の新人ルーキー、ハヤト!」

階段を降りた先には、大きな広場があった。

「あれっ?だれもいないな」

「あぁ、あんたと戦うなら並のやつだと相手にならないからねぇ」

「じゃあだれと戦えばいいんだ?」

アルテはを張って答える。

「私が相手だよ!」

「えっ、ギルドの最高責任者が戦っていいのか?」

そもそも強いのか?

「昔は冒険者をやっていてね。現役の頃はSランクだったんだよ?」

バリバリの武闘派だった…

「鬼姫のアルテなんて二つ名もつけられていていたさ」

「へー、二つ名か。おれもいつかつけられるのかな」

「んんっ?お前さんはもうつけられているだろう?」

「えっ、まじで!どんな二つ名なんだ!?」

  「確か便鬼……ゴホンッゴホンッ!やっぱり気のせいだった。忘れてくれ」

 便

「おいっ、アルテ。便とか言わなかったか?」

「おしゃべりはこの辺にして始めようかい!」

「完全にはぐらかしやがったぞこの野郎!」

 

アルテは腰に付けていた小さなポーチから2メートル程もある両手持ちのハンマーを取り出した。

「アルテもアイテムボックスを持っているのか…」

「いいや、これはアイテムボックスじゃあなくて魔法袋っていうクソ高い魔道さ」

便利だな。この世界はそんなのもあるのか。

「いざっ!尋常に勝負!」

「いくよ!」

アルテは距離を詰めてハンマーを振り下ろしてきた。

 「よいしょっと!」

それを難なく避ける。

「まだまだまだー!!」

アルテはハンマーで連続攻撃を仕掛けてくる。

「ふんぬっ!!」

ハヤトは振り下ろされたハンマーを片手でけ止めた。

「驚いたね!だがっ…!」

アルテはハンマーを踏み臺にして上からハヤトに毆りかかる。

「くっ!」

ハヤトはバックステップでパンチをかわす。

空を切ったアルテの拳は練習場の床を砕いた。

「こえー!それを食らったらやばそうだな」

「逃げてばかりだと勝てないよ!

それとも手加減してくれてんのかい!?」

を毆るのは俺の紳士的な主義に反するんだがこればっかりは仕方ないかな」

迫り來るハンマーに回し蹴りを放った。

「おらよっっ!!!」

ハヤトの渾の一撃を耐えきれるはずもなくハンマーはこなごなになる。

「なんだとっ!」

揺したアルテの正面に立って思いっきり正拳突きを放ち、當たるギリギリで止めた。

「ぐわっっ!!」

ハヤトの拳から生み出された衝撃波がアルテを襲い、練習場の壁に叩きつけられた。

ドゴーーーン!!

「俺の勝ちだ。

かなり手加減したから、怪我はしてないと思うぞ?」

數分後にアルテは意識を取り戻した。

「ふー。やはり勝てなかったねぇ…

あのハンマーはオリハルコン製でかなり高かったんだがね。まさかオリハルコンをキックで破壊できるとは」

えっ、オリハルコン!

もしかして俺が弁償しなきゃいけないのか!?

「な、なぁアルテ。そのハンマーっていくらぐらいしたんだ?」

「30億ブルくらいだったね」

「ゴフッ!」

う、噓だろ…

破壊力抜群だ。

俺の全財産が20億ブルだから10億の借金か…

はははははは。どんどん涙が出てきた。

「俺の負けだ……殺せ…。

我が生涯にいっぺんの悔いなし」

「いやいやっ!弁償なんてしなくていいからね!

あと生きる希を失うの早すぎるよ!」

  

「えっ!壊した弁償しなくていいのか!?」

「どうせ、SSランクの依頼をしてたら嫌でも金が溜まるからね。依頼報酬からガンガン抜いとくよ」

きっちり金取んのかい!

タダかと思ったよ。

「さっさと上に戻ってSSランクになる手続きをしないとね」

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