《ヘタレ魔法學生の俺に、四人もが寄ってくるなんてあり得ない!》留年生は本當に蔑まれるべきなのか?

翌日。いつも通り登校し、朝のHRを終えた俺は、一限目の國語の準備をしていた。

「雨宮ってのはお前か?」

話しかけてきたのは長一八二センチはあるだろう男子。

「俺が雨宮だよ。お前は?」

「近藤櫂。一応高校一年だ」

一応?普通に高校一年じゃないのか?

「……魔導學園中學から來たやつは知ってるだろ。関東高校には四年留年したやつがいるってな」

四年!?普通に考えて大學一年じゃねえか!

「……あいつが『筆頭留年生』って呼ばれてる近藤櫂か……」

「ああ。噂じゃそろそろ進級させねえとヤバいって先生も手ぇ焼いてるらしいぞ」

噓だろ……どんな績とったら四年も留年するんだよ……。

「……近藤。四年も留年とか正気か?」

「なぁに。ちっとばかしデキの悪い脳みそ持ってこの學校にってな。ロクに勉強もしねえでいたらこのザマだ」

おい。勉強しろよ。

「……それは自業自得じゃないのか?」

「いや?別に俺はこのままでも良いと思うがな。學年なんかに縛られずに學生生活が送れりゃそれで良いんだ」

なんちゅうポジティブシンキングだ。一年生留年生恐るべし。

午前の授業を終え、晝休みとなった。

「雨宮。學食行かないか?」

「悪いな。弁當持ってきてるんだ」

俺はクラスメイトのいをやんわりと斷る。

「ほお~。……クラスのアイドル雨宮和水さんがあそこでバイトしてるんだけどなあ~?」

クソイラつく言い方しやがってこの野郎。三限目に習った『裁きの聖水』ホーリー・アクアでびしょびしょにしてやろうか…。

「いいよ別に。姉さんの顔は家でも見られるし」

「…悪しき者に裁きの激流を!『裁きの聖水』ホーリー・アクア!」

「ここ教室だぞオイイイイイイイ!?」

直後、教室一帯がびしょ濡れになったのは言うまでも無い。

午後の授業が丸々潰れて生徒総出で水浸しの教室の掃除をさせられた。俺は被害者のハズなんだが……。

「君達。今日はもう帰りなさい。後は教員で片付けておくよ」

ああ、やっと終わったよ。し遂げたぞ。俺は!

「いやあ、最高にいい気分だ!もう曲がり角からひったくりが來ても怖くないや!」

「暁、それフラグ……」

姉さんが忠告するが……。

どんっ!

「うわっ!?ほんとにひったくられた!ああ!待って!」

間抜けにも程がある。杖を盜られるとはツイてないなあ……今日は。

しかし姉さんがボルトもびっくりの瞬発力で走り出し、

「捕まえた!観念しなさい!ひったくり!」

「ぐう……あ……この……っ」

「暁、警察呼んでよ。こいつ突き出すから。」

容赦ねえな…。まあ、犯罪者だし、多はね?

「ありがとう。コイツは前から犯罪を繰り返していてね。これで四件目だ」

あのひったくり何気に前科多いな。四件とか刑務所怖くないのか?

警察に別れを告げると、俺達は帰宅した。

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