《ヘタレ魔法學生の俺に、四人もが寄ってくるなんてあり得ない!》天國と言う名の地獄

「……ただいま」

「おう、お帰……あ?何だその格好は。裝にでも目覚めたのか?」

ああ、やっぱりな。そしてこれこの姿は裝じゃない。

「いや、ちょっと々あってね。子になったんだ」

裝じゃねえのか?」

「魔導大祭の競技で魔力欠乏起こしたらこうなった」

「ほお~……」

そう言って父さんが俺のを(もちろん子)じろじろ見てくる。

「若いときの母さんそっくりだな!」

『母さん』というのは俺を生んだ方の母さんだろう。

まさか母さんこんなあったのか?

「……ちょっと風呂行ってくる」

「んお?おう」

やけにテンション低いな父さん。それ以前にあの四人はどこだ?……あ、本屋いってたりゲームしてんだな。うん。多分そうだ。

我が家の風呂は結構広い。頑張れば四、五人余裕でれるような風呂だ。

服をぐのに苦労し、(その上ノーブラだった事に気づく)結わえていた髪をおろして風呂の扉を開いたら_______

「暁!一緒にりに……誰!?」

「いや、まず何故いる!?」

ちょっと……いやめっちゃビビったわ!

「わあ……。雨宮君がの子になってる……?」

「ええ?ほんとに暁なの?」

生まれたままの姿の三人がこちらを見ていた。

……數秒、いや數分間時が止まったようだった。

「なんかごめん」

「いや、暁は悪くないから!これを言わなかった父さんが悪いんだよ!?」

しれっと責任転嫁すんのやめよ!?な!?

「まあまあ、なっちゃったものは仕方無いし、暁と一緒に洗いっこしようよ!」

「洗いっこ……ふふっ」

「良いねぇ。……ほら、暁。お姉ちゃんとこおいで?」

うわあ……何でだ。全國の男子が夢見たシチュエーションなのに全然興しないぞ。むしろ第六が『逃げろ』と言っている。

俺が後ろに後ずさりすると、

「こらー!逃げるなー!」

「ぐえ!?」

ケイトの強烈なタックルが俺の腹にクリーンヒットした。格ゲーなら二百くらいダメージったんじゃね?

斯くして俺は洗いっこに強制參加となった。

ぶっちゃけ『洗いっこ』という名の地獄だったが。

「え……暁ってこんなおっきかったの?」

「いやこれ俺のっていうか…『宮雨暁姫』のものだから……」

「むう。でもおっきいのに変わりはないもん。……こうしてやる!」

「ひゃっ!?ちょ、やめ……っ」

むにむにむに。と容赦なく俺のみまくるケイト。そのせいで変な聲出たじゃん。誰か助けてくんねーかな。

「こら!暁が困ってるじゃん!やめなって!」

舞い降りた天使……もとい姉さんが間にり事なきを得た俺。

「ごめん暁。私達上がるから、ゆっくりしてってよ」

それじゃ。と三人は出ていった。

俺は湯船に浸かり『宮雨暁姫』のを眺める。(もちろんやらしい意図など微塵も無い)

「ほんとに子だなあ……」

髪の長さも、顔つきも、肩幅、骨盤の大きさも違う。

「……いかん。あんまり見ると目がヤバい」

雨宮さんも年頃の男子でしてね!『自分』のとは言えの子のをじろじろ見るのは目に毒なんだよ。分かってくれよ全國の男子諸君!

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