《ヘタレ魔法學生の俺に、四人もが寄ってくるなんてあり得ない!》憂世のテロリスト
僕が打ったのはATMじゃない。強盜の顔面だ。
『打った』と言っても、本當に毆った訳じゃない。
強化魔法がかけられた拳によるパンチは、突き出すだけで拳圧で相手が吹き飛ぶ。
「君、大丈夫かい?」
「私は大丈夫だけど……。暁!暁はどうなったの!?」
「暁?……誰の事か、教えてくれるかい?」
このの子の馴染とか知り合いって事もあり得る。早目に會わせてあげたいところだ。
「えっと、黒髪で、ちょっと長高くて……あ、魔導學園関東校の制服著た男の子!」
「なるほど。じゃあ僕と一緒に暁君を捜そう」
一般人だから神崎さんのところかな?
「……八十五億。將來的にはもっと多くなる。そうなれば世界に『勝者』はいなくなり、『敗者』同士で爭うことになる」
「笹城。お前の言いたい事は分かった。後は刑務所の中で聞いてやるよ」
「ここでなきゃダメだ」
「何故だ!?刑務所でも訴えるのは出來んだろ!?」
工藤さん(?)の顔に怒りと困がりじった表が浮かぶ。
「刑務所は閉鎖的な環境だ。しかし、ここは大勢の人間がいる。俺の主張を聴いてくれる聴衆リスナーがね」
「……笹城。テロは形はどうあれ犯罪だ。俺が魔導衛師である以上、お前をとっ捕まえにゃならん」
「……なあ、頼むよ。俺も舊知の仲のお前と喧嘩なんざしたくねえんだ」
説得するのか。……まあ、舊い友達とやり合うなんて普通出來んわな。
「そうか。工藤……」
「やっと分かってくれたか」
お、何か和解したっぽいぞ?
「まあ、今回は素直にお縄につくよ。でも、刑務所を出たらまた別の形で世界に訴える」
「そうか。……午後三時二十二分。現行犯逮捕だよな?」
「特殊な事例ではあるが、形式的にはそうだな」
……遠くからサイレンの音が聞こえてきた。遅すぎるが、パトカーが來るのだろう。
「あっ、いた!暁ー!」
どうやら暁君を見つけたらしい。それと強盜も捕まった様だね。
「……ケイト。無事だったのか」
「暁!……會いたかった……!!」
「たかだかコンビニの外と中の違いだろ……」
中々強い絆で結ばれているらしい。
「君にとってはその程度の認識でも、彼にとっては會いたかったと思う程心配だったんだよ」
「あの、今回は知り合いを助けてもらってありがとうございました」
「良いよ。僕も好きでやってるんだし。……それはそうと、帰らないの?せっかく早帰り出來たのに……」
この時間帯の學生さんなら、早帰りだろう。
「ああ……。そうか。そうだな。それじゃあ、俺達はこれで」
「気をつけて帰るんだよ!」
やっぱり人助けをした後は気分が良い。……店を壊した始末書書かされるかなあ。
「アイス……大丈夫かな?」
「あ、アイスの事完全に忘れてた」
思い出したところで食べようという事になり、公園にる。
ベンチに座った俺達は、袋からアイスを取り出しかぶりついた。
「やっぱりウマイな。ソーダアイス最高」
隣のケイトは焼きそばアイスゲテモノに一生懸命かぶりついている。
俺がそれを眺めていると、
「……ん?暁。食べたいの?」
「えっ、ああ、うん。何と言うかね。まあ、食べたい」
(限りなくゼロに近いが)味しいという事もあり得る。
「それじゃほら、あーん」
「ん。うま……いハズが無いね。うん」
アイス本來のひんやりに焼きそばのソースが絡み付いてものすごくくどい。
その上キャベツ?みたいなのってるし。こんなのもうアイスじゃねえや。
要約すると焼きそばアイスはクソマズいのだ。
「んあっ!?」
「どした?変な蟲でも見つけたか?」
「い、いや。暁……。私達さっき……」
さっき?俺がアイス食べさせてもらっただけだろ?(クソマズかったけど)
「か、間接キス……しちゃった……」
「あー、確かにそうだね。何かごめん」
ケイトは顔を真っ赤にしながらひきつらせ、
「あー!アイス味しかった!暁!帰ろ!」
「いきなりどうしたんだよ。俺まだ殘ってんだけど」
「良いから早く帰ろ!」
多分俺の頭の上には「?」マークが大量に浮かんでいるだろう。
事の重大さに気づかなかった俺が三人(主に二人)に間接キスがいかに恥ずかしいかを延々と説教されたのはまた別の話だ。
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