《ヘタレ魔法學生の俺に、四人もが寄ってくるなんてあり得ない!》お嬢様だからって子校にる訳ではない
八月五日。夏祭り當日。
ヒグラシが一杯鳴き、夕暮れを告げる。
この時間帯になっても自重しない暑さには不快を通り越して敬意すら抱く。
「暁!見て!」
振り向くと、山吹の浴をまとったケイトが立っていた。あ、結局ピンクやめたのね。
「おお。山吹か。中々似合ってるよ」
「えへへ。ありがと!」
「祭りって何時から?」
「えーっと……六時過ぎくらい?」
今は……四時四十分か。一時間ちょっと余裕があるな。
「暁、天條先輩連れてきたよ」
玄関先からひょこっと姉さんが顔を出した。
「こんにちは……あ、今の時間帯はこんばんはでしょうか?」
「多分こんばんはじゃないですか?良くわかりませんけど」
こんにちはとこんばんはってどの時間帯から使い分けるんだろうね。
「あ、お茶出しましょうか?」
「良いのですか?」
「安の緑茶とお茶請けですけどね」
自ネタらしきものに走ってみた。中所得層をナメてはいけない。
「暁、何か顔が老けて見えるんだけど……」
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中所得層と上流階級お嬢様の格差に落膽してただけです。はい。
「構いませんわ。むしろ、私は雨宮さんの淹れたお茶が飲みたいのです」
これが大企業のお嬢様か。上流階級にありながら庶民俺達を見下したりしない。これなんて言ったっけ?フランスの……のぶれ……ナンとか?
「『ノブレスオブリージュ』ですわね」
「そうそれです!そうか。ノブレスオブリージュか」
確か貴族の責任がどうとか言ってたな。
「まあ、私は貴族と言うより、お金持ちの娘でしょうけど」
「……ん?ちょっと気になったんですけど、良いですか?」
「何でしょう?」
「先輩って、何でお嬢様校とかにらなかったんです?ウチ魔導學園より良い學校はあるはずですが」
城桜學園とか、聡明學舎高校とか。
「城桜は偏差値七十二、聡明學舎は七十八。対して魔導學園関東校は六十八。雨宮さんは、なぜそれらの高校にいかなかったのかと聞きたいのですよね?」
「はい」
ここら辺じゃ、城桜、関東校、聡明學舎の順に進學率が高いしな。
それに、城桜は小學校から大學までエスカレーターらしいし。
「まず第一の理由に、學科の専門です。城桜は普通科、看護科があり、聡明學舎は普通科と総合蕓科があります」
どっちも珍しい學科を持ってる學校だ。看護科なんて職業によっては即戦力になるし。
「しかし、関東校は魔導科のみ。つまり、魔導師を育てる為だけに造られた學校なのです」
これを。と先輩が渡してきたのはスマホ。関東校のホームページが開かれている。
「『本校は生徒の自主と個を何よりも尊重し、個人にあったカリキュラムを展開していきます』……あっ」
スマホとられた。また何か作してるぞ。
「すいません。……こちらを」
今度は城桜のホームページ。
「『清楚、そして信心深い生徒を目指して』……」
「元來、城桜はキリスト教系の學校として運営されてきました。校には十字架がありますし、制服が修道シスターのそれなのです」
それは知らなかった。広島に仏教だかの男子校があるのは知ってたけど。
「私は無宗教主義ですし、何より魔導師になることを一番に考えていたので、魔導學園に學したのです」
つまり上流階級がるような(言い方がアレだけど)なよなよした學校じゃなくて、自分がなりたいものに近づける學校を選んだわけだ。納得。
「それに……共學校にれば、雨宮さんに會えると思いましたし……」
共學校にれば何だって?ああもう。耳かきの棒はどこだ!
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