《とても人気ある生徒會長の姉は、ブラコン過ぎてヤバイ(暴走気味)》閑話ーー2年前の話

2年前

「へぇ、ここが新しく出來たショッピングモールなのか」

俺はつい最近オープンしたショッピングモールを見て思わずそう呟く。

今日は俺と姉さんと母さんの3人で來ていた。

家族全員での買いなんてあまり無いので俺はし楽しみにしていた。

し早足になるのに気が付かず俺は中にっていった。

では基本的に纏まって行していた。姉さんを除いては...

「ちょっと、遅い!」

「未音が早いのよ」

姉さんは歩くペースがし早い為歩く度しずつ距離が開いてしまう。母さんが言うがあまり聞く耳を持たず姉さんは歩いていく。姉さんは反抗期っぽく余り母さんや父さんの言う事を聞かなかったりする。だけど俺に対してはそこまででは無かったりする。

そんな姉さんだからか、俺は流石に姉さんを放っておくことが出來ず姉さんと母さん達の間と言う中途半端な位置を歩くことになった。

午前中はブラブラと周りお晝はフードエリアで取り姉さんも何かと機嫌が良くなったのか午後は纏まって行するようになった。

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「今からスポーツ用品店にいくのよね?」

「そうね、和樹のテニスの道なんかを見たいしね」

そう言うと姉さんは小走りして店の中にっていった。姉さんがる時にれ違うように中から高校生ぐらいのが出てきていた。普段なら俺も気にしないのだけど、その時のが逃げるように走って居るのを見て嫌な予がした。

俺が走って中にると同時にび聲が聞こえてきた。そして俺が見たのは、倒れ込んでいる店員と金屬バットを持った高校生ぐらいの男、そしてもちをついて這うように後ずさっている姉さんの姿。

は何かをぶつぶつ言っているがなにを言ってるか分からない。するとその男はバットを振りかぶる。

ーーヤバい!

俺は考える事なく姉さんの前に庇うように立つ。

それと同時に振り下ろされるバット。俺は右腕を前にするようなじで両手をクロスさせる。その時、し前に出て腕に當たる位置をバットの芯から外す。その時バットが予想より右寄りに當たる。大右肘の辺りで....

「うぉっら!」

「ぐぉ!?」

當たるったのに構わずタックルを食らわせる。男はモロに食らい後ろから倒れこむ。そこに他の店員達が數人がかりで抑え込む。

俺は右肘を左手で押さえながらそれをし眺める。

「か、和樹...大...丈夫?」

「あはは、まぁなんとーーッ!」

「和樹!」

大丈夫と言おうと思ったが右肘辺りがズキりと痛む。姉さんが若干涙目でこっちに寄ってくる。

暫くして誰かが呼んだパトカーでその男が、救急車で一応俺も運ばれた。

なんだか災難な日になってしまった。

それから1日たったとある病院の一室

「本當に大丈夫なの?」

「まぁ、なんとかね」

姉さんが詰め寄るが俺は苦笑いを浮かべてはぐらかす。

「にしてもあの犯人?覚せい剤の幻覚見てたって本當なの?」

「そうみたいだよ。何かと1番の怪我人が俺っぽいし知っとく権利はあるみたい」

あの高校生は野球部だったらしく彼と一緒に來ていたらしく、事件を起こすし前にトイレで吸ったと自白したらしい。本人はどんなものを見ていたか覚えていないらしい。

「一応明日には帰っていいって言われてるから心配しないで」

「...うん、分かった。じゃあ今日の所はもう帰るわね」

そう言って姉さんは病室から出て行った。

「帰った...かな」

1人になった俺はそう呟く。

思い出すのは姉さんが來るし前にいた病院の先生の言葉

『右の肘なんだけど、その...君はテニスをしているそうだね。.....非常に言い辛いのだが、今後テニス等の球技なんかは出來ないと...いう事だ』

思い出すと目の奧から何かが溢れてくるのが分かる。言われた直後にはそこまで現実をけ止められなかったが、時間が経ちれ始めると段々と辛くなってくる。涙が零れ落ちる。姉さんを助けた事には悔いは無い。だけど...

「やっぱり....辛いものは辛いよ....」

がらがらがら!

俺がそう言うと突然ドアが開かれる。俯いていた俺は思わず顔を上げる。

ぎゅ

らかいに伝わる。

「姉...さん?」

「辛いのなら泣いちゃえばいいんだよ」

俺はその言葉を皮切りに思いっきり泣いた。

その間姉さんは優しく抱きしめてくれていた。泣いて泣いて泣き疲れて、に伝わる姉さんの溫がとても心地よくて、俺の意識が段々薄れきた。

微睡む意識の中姉さんの呟きを聞き完全に意識を闇に落とした。

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