《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の詰まる言葉と俺のそろそろ危ない貞
十一話
「違う、そうじゃない。」
私は勇人くんからの返信を見て思わず頭を抱えます。
なぜなら好きな(食べ)ものを聞いたのに「ゲームです」と返ってきたのです!
正確には、
「ゲームでふ」と。
夜遅くに連絡してしまったということもあり、寢ていたのでしょうか。
眠い目をりながら返信してくれたかと思うとが痛いです。長期的な意味ではありません。
ここから更に「食べの話ですよ!」なんて送ったら確実に嫌われますよね。
くっ…あのを手駒にしとくべきでしたか。
この新天円香、一生の不覚でした……。
―こうなったら勘で胃袋を鷲摑みにするしかありません!
男は味の濃いものが好きだとテレビでやっていました!唐揚げは外せません。それと………あ!ハンバーグはほぼ必須です!!
よーっし!待っててください勇人くん!明日からは私から目を話せないようになりますよ!!えぇ!!
やぁ。俺は新転勇人!事があって今は寢たふりをしてるんだ。
理由?
あぁ。そんなのは簡単なことだ。
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実は今―
「にぃ…?起きてる?…んふ」
結花が俺にマウントとってきているのだ。
つまり、結花のことを考えると今起きるのは悪手すぎるのだ。バレてないと思っている結花へ“バレる”という瞬間を與えるのは最もやってはいけないことなのだ。
「ふふ…寢てる…♡―かご」
嗅ぐ!?
「すぅ〜…すぅすぅ…はふ♡」
はぅっ!
やばい!やばくない!?
めっちゃに顔あてて匂い嗅いでるんだけど…。そのまま吸い込まれちゃう可能すらあるんですが…!
―てかこれ、いつ起きればいいんだ?
「にぃ〜好きぃ…♡」
直接的な言葉が來ただと!?
こいつヤバすぎるよ。起きてるかもしれないなんて頭にないんだろうな。
あー待って、痺れてきた。寢返りうちた―
「―はっ!」
俺が軽く手をかした時何かを察知したのか俺のから飛び退いた。
そしてバレないように薄目で見たところ、威嚇する貓のような構えをとる。つまりはファイティングポーズというやつだ。
起きるなら今しかない!俺の本能がそう言っている!
「おはよ」
「ぇ…あー……おはよ」
「な、何してるんだ?」
あくまで今起きたていのため、目の前の疑問に問いかけずにいられない。
その問に、ハッとした結花はボクサーのシャドーのように素早く拳を前後し―
「ね、寢起きのにぃをボコるためよ!」
な   に   そ   の   言   い   訳
「あ、そう…なんだ。」
つい素っ気なく返してしまった。
「―だから拳をこうッ!」
それに怒ったのか、右の拳を俺の腹目掛けてごと突き出してきた。
「あぶな―」
「すんすん」
嗅いだ!?
こいつ俺が避けると分かって突っ込んできた!?
「か、躱された!」
と、逆の拳を振るおうとしてきた。
だから―
「やめろ!」
「あうっ」
脳天にチョップをお見舞いしてやった。もちろん本気でやったりはしていない。
「ちぃっ!今回は見逃してあげる!首洗ってまっててね!」
舌打ち慣れてないのか、ハッキリと「ちぃ」と発音して、小満載な発言をして部屋を出ていった。
なんか嵐みたいなやつだな我が妹は。
んー、今何時だ。
俺は機の上のデジタル時計へ目を移す。
そこにはハッキリと―
04:56
映し出されていた。
早朝……。
あいつ………。
俺は結花への軽い怒りをにめつつ再び短な眠りについた。
はぁ……ねむ…。
俺は今登校への道を二人で歩いていた。
二人。そう、今日も新天さんが迎えに來たのだ。
それに関しては何も言うことはない。むしろこんな可らしい方が迎えに來てくれるという事実だけで死ねるレベルだ。
だが家には結花という存在がいるのだ。
まぁ當然のごとく「新天円香!知ってますか!?にぃはいい匂いがするんですよ!!」と、俺に聞こえてないと思ってかなりの大聲を出していた。それに対して「知ってますよー!何だか興してしまう匂いがするんですよねー!」と新天さんも対抗してしまうし。
んー、なんだろうな。
新天さんってこんな人だったかなとは思う。
壊れたというか、元から壊れてたけど隠してたのか……。
「あ!やっとレベル50になりましたよ!」
そんな彼は、MMOをプレイしながら畫面を指さし「見てください見てください!」とはしゃいでいる。
「そこのショートカットにスキルれとくと楽ですよ」
俺はそんな彼に、畫面を指さしアドバイスをする。
「困った時は言ってくださいね」
「はい!ありがとうございます!」
オタクゲーマーな俺と並びながら新天円香が歩いている。というものでさえ異常な景なのに、そんな新天円香はスマホを橫持ちにしてゲームをプレイしていると知れたら全生徒卒倒ものだろう。
誰かに見られたらきっと大変だろうな。
「新天さん。そろそろ學校ですよ。スマホ。しまったほうがいいと思いますよ」
「あ!はい。そうですね!名殘惜しいですけどまた放課後にやろうと思います!それじゃ!お晝に屋上で!」
「はーい」
そう言って彼はとてとてと走っていった。
一緒に登校する條件として、學校が近づいてきたらそれぞれ獨りで學校へ行くと約束したのだ。新天さんのスキャンダルが出るのは避けたいからだ。
あれ?そういえば左道さんは?
まぁいっか。
「まーゆーさん!」
「はっ、円香さん?どうしたんです?」
私がいきなり聲をかけると、目を丸くして驚いた様子の真結さんが振り向きます。
私が真結さんに自分から接したのには理由があります。
「私、彼とお付き合いし始めました。正確にはごっこですが。」
「なっ―なんですんぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ」
「聲が大きい!大きいです真結さん!!」
私は、驚きのあまり大聲を出してしまった真結さんの口を抑え込みます。
ですが抑え込むまでに出ていた大聲に興味を持ったのか、教室にいたほとんどの人がこちらへ目線を向けてきます。
「真結さん!ちょっと」
「円香さん?え―ちょっ」
私は危険を察知したので真結さんの手を握って二人きりになれる場所まで引っ張っていきます。
「ちょっとどういうことですか!?」
「そういうことです」
二人きりになった瞬間、目を大きく開いて聞いてきます。
「人ごっこを始めました」
「ごっこぉ!?」
私の言っていることを理解出來てないのか、目が泳ぎっぱなしの真結さん。
私はそんな真結さんにことのり行きを説明します。
「なるほど……で、何でそれを私に?」
理解はしてくれたようですが、まだまだ疑問が絶えない様子の真結さん。
そうです。これをわざわざ新聞部部長の左道真結さんに言ったのには理由があるのです。
「だから真結さん。お願いですからこれ以上の詮索はしないでくれませんか?」
「え?」
「私たちの邪魔になるようなことはしないでしいのです」
し強めの言い方になってしまいましたが、つまりはそういう事なのです。
「でもそんな私にメリットのないこと―」
「分かってます。だから私は考えました。記事は作るのは止です。ですが、私たちを常に見ていられる、報を最前線で得られるメリットを。」
大きく息を吸い、真結さんの瞳をじっと見つめ、伝えます。
「私と彼の作る部活にってください。」
やっとお晝です。
私はウキウキしながら屋上へと向かいます。
もちろん昨晩作ったお弁當を持ってます!
「お晝〜お晝〜おひ―」
「―おっと」
軽くスキップをしながら角を曲がった時、勢い余って私の不注意のせいで男子生徒とぶつかってしまいました。
「あっ、ごめんなさい!」
「あぁ〜全然大丈夫ですよ。あっ―」
私と目が合った瞬間、まるで探していたものが見つかったような顔を浮かべる男子生徒さん。
「もしかして新天円香?」
「は、はい。」
「おぉー!ちょうど探してたんだよ!君のこと!」
は、はぁ……。
私は早く屋上行きたいんですけど…。
ま、まぁ探してたって言われてそれを無下には出來ないから我慢しますけど。
「この畫像何かわかる?」
彼は、笑顔でそう言いました。
私はそれを見た瞬間、思わず言葉を失ってしまいました。
「うん。その反応は覚えがあるんだね。」
彼は「うんうん」と數回頷くと、奧にどす黒いナニカを浮かべた笑みを浮かべて言いました。
「じゃあ、何が言いたいか分かるよね?新天円香さん♪」
「んー…新天さん遅いなぁ…」
そろそろ晝休みが終わるにも関わらず、新天さんは屋上に來てなかった。
朝はあんなにはしゃいでたのに。それにあの新天さんが自分からした約束を破るなんてことありえるのか?
「まぁもうし、ギリギリまで待ってみるか。」
それから、俺は新天さんと會うことは無かった。
彼は人気者だし、たまたま會わなかっただけ、俺はそう思いたかった。
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