《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の弄ばれる心と俺の嵌められた紹介

二十一話

「部活紹介!?」

「はい!夏休みのオープンスクールで発表する部活の容と掲示を作ります」

左道さんが口を開く。

俺と新天さんはその話に食いつき、金霧先輩はゲームをしている。

中學生を勧するために、いかに學校を面白く紹介するかの“勝負”なのだ。

學校対中學生ではない。

部活対部活の真剣勝負なのだ。

「わが校のオープンスクールの恒例行事といえば………はい円香!!」

「えっ…あ〜……部活紹介…?」

「否ッ!部活紹介バトルです!最もインパクトを集めた部活には……次回の部費がマシマシになる!!」

そう。

報酬は部費の増量。

多分左道さんはそれが目的だろう。

ところで―

「うちの部活は何をするんですか?」

「おっと!気が早いですね勇人さん!いいでしょう!私たちの計畫は!!」

そう言って制服のポケット(の部分)から丸まった紙を取り出した左道さん。

クルクルとすばやい手つきでその紙を広げて、

「―じゃん!!新聞部と幸福部、初の共同作業!!あの新天円香の大スクープ!!」

紙に書いてあるにも関わらず大きな聲でを張ってそう言う彼

でも大丈夫なの新天さん。

「新天さん大丈夫なんですか!?」

「うん!全然大丈夫!!それより……勇人くんは大丈夫?」

上目遣いで火照った顔を向け問いかけてくる新天さん。

思わず考え込んでしまう。

大丈夫――か。

公開告白されて、屋上で不意打ちキスをもらって、スクープ出たけど噓だってなったり……ここ最近の度重なる暴挙とも言える行に振り回されることで、だいぶ慣れた。

もういいよってじ。

まぁむしろ、スクープ出してもらって新天さんの告白をける時間がしでも無くなるならそっちの方がいい気もする。

「大丈夫ですよ。」

「分かった!ありがと!」

新天さんが純新無垢な笑顔で言った。

超かわいい。

「じゃあ掲示するものが決まったところで、屋上でイチャついてもらいます♪」

「はい?」

「わっかりましたー!」

あっれ、もしかして嵌められた?

まぁ新天さんが可いことだしいっか!

合法的にイチャイチャ……♡

しかもそんな姿が大きな記事として見られる……。

勇人くんと一緒寫っている寫真が………。

「新天さん?」

「はいっ!…はい?」

「いや…早くなにかしません……?」

「そ、そうですね!じゃあいつも通りキスでもしますか?」

「いつも通り!!?」

あっ、間違えてしまいました。

つい最近よく見る夢の事を………。

「間違えました。普通におしゃべりしますか」

「は、はい…」

ふぅ…危ないところでした。

ついバレてしまうところでした。

「―あ、新天さん。かないでくださいね……」

「へっ!?いや…顔ちか……」

近いです!キスなんですか!?キスしてしまうんですか!!

う……うぅ〜…。

「―はい!取れました!」

「うぇ?あ……ありがとうございます…」

早とちり……。

ぐぬぬ…勇人くんはやりますね。私の心を弄んできます!

悪くないです。

「あ!ゲームどうです!?どこまでレベル上がりました?」

私はポケットからスマホを取り出して、MMOを開きます。

「見てください!!もうストーリー後半まで來ましたよ!!」

えっへん!

私は暇な時はいつでもプレイしているのです!

「おぉ!凄いじゃないですか!でも、ストーリーはアプデ事に増えていくので“現時點で後半”ですね!」

「なんと!まだまだやることは沢山ありますね!」

「はい!一緒に頑張りましょう」

“一緒に”

いい響きです。

そろそろ撮れ高はあったでしょうか?

私は真結へと目を向けます。

―あれ?金霧先輩?

金霧先輩は真結の後ろで項垂れていました。

何かあったのでしょうか。

「―いいじに取れました!戻りましょうか!」

「はい…」

私たちは部室へと戻っていきました。

「……一緒に…か………」

いやいや、なんで新天に嫉妬してるんだあたし。

“勇”はあたしのじゃないのになぁ…。

今日はレイド篭もれるかな。

あたしは“勇”とわしたメッセージを眺めながら屋上から戻ってきた彼たちの聲に耳を傾けた。

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