《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私のしの嫉妬と俺の再去勢

二十四話

【新転勇人】

今日で夏のオープンスクールまで一週間を切った。

これが意味すること、それは―。

「勇人くん!夏休みですよ!!………差し當たりましては、どこかへ馳せ參じませぬか?」

何故か武士語っぽく喋っている新天さんが言うように、夏休みまであと三日を切ったということだ!

あ、淺見くんは明日から復帰です。

「どこかって……どこです?」

俺にとっての夏休みは毎日“獨りで”ゲームを黙々とプレイする期間。

というものだったが、今年はそうはいかないみたいだ。

「私の……家とか……?」

今年はそうはいかないみたいだ!!!(大事なことなので二回言いました)

「新天さん落ち著いて!夏の魔のせいだから!そんなこと考えちゃうのは魔のせいだから!!」

「いえ…でも夏はいろんな階段を上る季節だって…」

「くっそコノヤロゥ!出てこい夏の魔ォ!!」

「呼びました?」

「左道さんあんたかァ!!」

もうなんのこっちゃ分からないよ。

面白がって新天さんに々吹き込むのやめてくれませんか!?

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キャラ崩か―雰囲気変わっちゃうから!!

「勇人くん、だめ……かな?」

クソッ!

上目遣い、火照った頬、潤む瞳。三拍子揃わせてそんなこと言ってくる新天さん。

これもあんたの仕業か左道さん!!

「(ニコッ)」

ニコッじゃねぇよォ!!

既にとき〇モ4の闇子によって多の影響をけてるんだから!

―あぁ…そんな目で見ないで……。

「お気持ちは嬉しいのですが、いきなりの家にふたりきりなんてオタクには荷が重いというか……」

「べ、別に変なことしようなんて思ってませんよ?全然?そんなこと?これっぽっちも!」

うわぁ…すげぇ揺してるよ…。

「真結だけじゃなくて先輩も言ってましたから!ね!多數決です!」

金霧先輩あなたもですかァ!!

ていうか多數決って何!

全員俺の敵じゃねぇか!

「まぁいいんじゃない?面白そうだし」

先輩!?面白そうってだけでそんなことして、新天さんが暴走したらどうするんですか!?

「いや〜その時はその時で考えて?」

完全に他人事ですね!!

「新天さん。やっぱりまだ早いというか…―」

「(ジーッ)」

「(じーっ)」

な、なにその「うわぁ貞ってこんなに意気地無しなんだwwwちょーうけるんですけどwマジ卍」と言わんばかりの視線は!

「………いじわる……」

か   わ   い   い   。

いじける新天さん可すぎない!?

なんか変な癖に目覚めそうなくらい可いんだけど。

「昨日一生懸命お掃除したのに……勇人くんと一緒に居たくてお掃除したのに………(チラッ)」

あーはいはい。

分かりました分かりました。

ここまで據え膳見せられてそれに食いつかないほど貞こじらせてはいない。

よって俺が返す言葉はこうだ。

「行かせてください!なんか行きたすぎてたまらなくなりました!!」

まぁ仕方ないよね!

「いつにしますかいつにしますか!!?」

はしゃいだ様子の新天さんが、結構な顔の近さで俺へと尋ねてくる。

すごくいい匂いがします。

「あー!勇人くん今えっちなこと考えてましたね!?」

は頬を膨らまして、心做しか嬉しそうに、楽しそうにそう言った。

楽しそうでなによりです。

「いつでもいいですよ」

俺はそんな新天さんが機嫌を損ねないようになるべく優しく告げる。

「じゃあ毎日は…?」

“何度でも”じゃなくて“いつでも”なんですけど。

それにまた、上目遣い、火照った頬、潤んだ(ry。を使ってきて!

味をしめてますね?これやったら勇人くんはコロッと落ちますって思ってますよね!?

互に互いの家に行くんです…きっと楽しいです!……ダメですかね?」

そういった彼の潤んだ瞳のなかにどこか純新無垢なじる。

まぁ新天さんに限って味をしめたとか言うのは失禮だよな。そんなことあるわけないしな。

でも―

「俺の家はちょっと……」

「なんでですか?アレですか?えっちな本ですか?」

「違います!」

思考回路がえげつない!!

それに最近の新天さんは“えっち”っていう単語を言うのに躊躇がなくなった気がする。前は「え…えっち……」的なじで頬を赤らめてたのに最近は大きな聲で言っちゃう。

「家には妹もいるし、夏休みとなるとあいつも…」

「―あいつ……?」

おっと、やってしまった気がするぞ?

ちょんぎられるのか?今度こそ去勢されちゃうのか!?

ですか…?」

「ま、まぁ……でもといってもしんせ―」

俺が全てを言い終わる前、彼は笑みを浮かべて、それいて目だけは笑っていないといういわゆるアレで―

「ちょんぎりますか!」

とき〇モ4の都子譲りのヤンデレで、話を最後まで聞かなかった彼に、俺は今日も振り回されるのだった。

「お墓作りましょうか。」

「先にアレを冷凍保存しといた方がいいんじゃない?子供的に」

いや生々しすぎるわ!なんだ冷凍保存って!!

【新天円香】

「なんだ、親戚ですか」

「ね?だからちょんぎらないでくださいね?」

「分かりました♪」

安心しました。

これ以上敵が増えたらどうしようかと思いました。

「良かったね〜ちょんぎられなくて」

「本當によかったですよ…」

ぐぬぬ……仲良さそうに喋っています。

やはりですか、やはりなんですか!!

「そーいや、あたし勇人のこと全然知らないから々教えてくれない?」

「いいですよ。えーっと、名前は知ってるから…」

彼が金霧先輩と仲良く會話を始めました。

私だってもっともっとおしゃべりしたいのに…。

「あ、MMOのフレンドになりませんか?確かやってるって」

「ぇ…いやぁ……」

何故か口ごもった金霧先輩は私の方へ視線を移し、口をパクパクとかしました。

「(おしえていい?)」

そういったように見えたので、

「(いいと思います)」

とパクパクと口をかして伝えます。

―でもなんで私にそれ聞いたのでしょう。

「じゃあ……最初の街にきて」

「分かりました!」

何故かバツが悪そうな表を浮かべる金霧先輩。

そんなにフレンドになりたくないのでしょうか。

【新転勇人】

この街は久しぶりだな〜。

この質素な町並みもさっきまでいた街では―

「あれ?銀杏さん?」

まだ描畫されていない奧の方に【銀杏】とるネームタグを見つけた。

でもなんで銀杏さんがこの街に?

特に金策ができるわけでもないし、限定のアイテムがあるわけでもない。

まぁ、メッセ送っとくか。

『久しぶり!今晩レイド行きません?』

と。

そういえばここのカフェで出會ったんだよな……『初めまして』ってメッセ貰って。二人共レベル1で全然こと世界のことを知らなくて…。

どっちが先にストーリーを先に進められるかとか、ボス撃破タイムを競ったりして切磋琢磨していくうちにいつの間にかトップ2に上り詰めて。

「―いいよ」

「え…あぁ、どこにいますか?」

「―カフェ」

「えっ……?」

銀杏さんとの思い出を思い浮かべていた時に“カフェ”なんて言われたせいで、つい疑問形の聲を上げてしまった。

「今行きます」

「ん」

俺はカフェへと近づいていく。

それと同時に畫面に映る【銀杏】の文字も大きくなっていく。

―いやまさかな。

「初めまして」

「えっ…」

俺がカフェと付き、まだ地形を描畫しているとき金霧先輩が確かにそういった。

ありえないはずなのに、俺の中であの時の銀杏さんと彼の姿が重なってしまった。

「今日のレイドは勝とうね。」

「いや……まさか…」

え?

金霧先輩が……銀―

「50000回繰り返す前に倒そうね。勇っち」

描畫が終わったスマホの畫面に映る、俺のキャラの目の前には、現レベルキャップ最大値と共に【銀杏】というネームがついてる見覚えのある彼が立っていた。

そしてプライベートチャットには―

銀杏『金霧』

と。

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