《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の最前線と俺と淺見くんの握手
二十六話
【淺見冬彌】
「部活!?」
「うん。部員は四人、ちなみに淺見くんが気になってる先輩もいるよ」
なんだと!!?
晝休み。窓際の席にて飯を食っている。
あんな酷いことをしてしまったのに俺と飯を食ってくれる友達、新転勇人の言ったことに心底驚きを隠せずにいた。
罰ゲームにて勇人と仲良くしていたが、それを知ってなおあいつは俺を“友達”だと言った。
真意はわからないが、なくとも俺が今まで付き合ってきた友達(笑)とは何か違うようだった。
自分が面白ければそれでいい。
自分たちのノリについて來れないやつははぶく。
他の人がどう傷つこうと気にしない。
自分でも、新天にあんなことしておいて何言ってんだ。って思うが、勇人のいう友達というのは俺が知ってる“友達”というのには限りなく遠いような気がした。
広く淺くで友達付き合いを構していた俺とは違ったのだ。
俺の汚い部分を知ってなお“友達”だと言ってくれた。
今さら反省してもしきれない程の悪事を働いてしまった俺だが、勇人はそんな俺の前で味しそうに飯を頬張っている。
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「ところで新天は?」
「ん?今日は斷ったよ。淺見くんの復帰一日目だもんね」
ほら。
彼すら差し置いて俺なんかと飯を食うようなやつだ。
バカだ。
大バカだ。
俺に何されたか分かったうえでの行だ。
俺はどう接すればいいんだ。
しばらく大人しくするか?
―それだと気を遣わせてしまう。
なら前と同じテンションで絡むか?
―それだと反省しているか曖昧なじになる。
「―いくら淺見くんが反省してようと許すつもりも無いし忘れるつもりもない。」
その時勇人がゆっくりと口を開いた。
箸を起き真剣な眼差しで。
「だから深く考えて俺と距離を置いたりしないでしい。つまりは……」
そう言ってし考えるようなきを見せた勇人は―
「俺の友達として、新天さんの友達としても、何も隠すことなく俺たちと一緒にいるのが淺見くんに求める償いかな?」
こいつはやっぱりバカだ。
被害者である彼とも友達でいてしいなんて。
―まぁつまりは“包み隠すものなんて突破らおうぜ”“クソしょうもない友達(笑)なんかじゃない関係になろうぜ”ってことだろ?
上等だ。
罰ゲームだった関係なんて終わりだ。
今からは俺の意思でお前と付き合う。
「分かった。よろしくな―勇人!」
「うん!淺見くん!」
俺たちは熱い男同士の握手をわした。
ん?
その時、俺は窓際に座る勇人の後ろ、つまり外の植え込みに目がいった。
「〇△□✕%※」
何を言っているは分からないが、口をパクパクとさせている新天円香がいた。
植え込みに隠れるようにして顔を出していた。
何やってんのあいつ。
―あ、目が合った。
新天は俺と目が合うと、ビクッと跳ねたようにしてどこかへ去っていった。
「あ、lime」
新天が見えなくなってからすぐ、勇人の攜帯が軽快な音を鳴らして通知を告げた。
いけないことだが、俺は機に置いてある勇人の攜帯に目を向ける。
〈円香〉
淺見くんといるなら私もご一緒しても良かったじゃないですか!
と、新天からの連絡だったようだ。
いや…気付いてるかな新天。
それだと隠れて見てたことがバレバレなんだが……。
「あれ?なんで淺見くんといること知ってるんだろ」
さすがに気づかないわけないよな!
可哀想に。
今度からは新天をってやれよ。
俺はそんな思いとともに、再び箸をかしはじめた。
【新天円香】
「私をってくれてもいいじゃないですか!」
私は開けられていない一つのお弁當を眺めながらぼやきます。
「さすがにお晝いらないなら連絡くれてもいいと思います!」
プンプンです!
私は怒ってます!
―私とはなかなか手を繋いでくれないのに、なんで淺見くんとは手を繋ぐんですか!!
同だからとか関係ないです!
彼は私にひどいことをしたのにそんな彼と手を繋ぐなんて!
私の手はなんのためにあると思ってるんですか!
それに今日の朝も………。
「おはよ〜勇っち」
「か、金霧先輩!お、おはようございます(照)」
って………。
何顔赤らめてるんですか!
照れてるんですかえぇ!?
(照)
って顔に書いてありますよ!!?
隣に私がいたのになんであんな顔ができるんですか!
私は二の次ですか!
それともまだが足りないんですか!?
もういいです。
これからもっと私にメロメロになるくらいして見せますからね!!
【新転勇人】
「へっぶしっ」
うぅ…なんか悪寒が……。
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