《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の思わせぶりな言と俺の社會的死亡
二十七話
【新転勇人】
放課後を數時間後に控えた5限目終了時休憩中。
スマホにて【黒髪にまみれるラブゲーム】の報を見ていた。
どうやら夏休み初日が発売日のようだ。
もう々吹っ切れたし全員のエンドを見ようと思う。
ホモなんじゃねぇか疑を浮かばせた張本人である男キャラは例外だ。あいつは害悪だ。
―だが一つ。
一つだけ不安要素がある。
新天さん、金霧先輩、結花とこれら全員にキャラクターが似てしまっているのは、さっきも言ったが吹っ切れた。
しかしッ!
夏休みになると家にはヤツが……天然ビッチ系なヤツがくるのだ。
従姉妹の―
「おぉいお前ら!!我らの新天さんのスカートが異常なまでに短ぇぞ!!」
新天さん何やってんのぉぉぉぉぉ!!!
「野郎ども!今がチャンスだぞ!!今夜の―」
俺は教室中に響き渡ったその聲を聞き、従姉妹のことなんてどうでもいいほどの使命をじたため新天さんのいる教室へと全速力で向かった。
「あ、勇人くん……どうですかね…?」
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どうですかね…?
じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!
もうあれだよ!しゃがんだら聖域が見えるレベルだよ!
「今すぐ元に戻してください!」
「―な、なんでですか?嬉しくないんですか!?」
―と。
教室どころか、この階中に響き渡るくらいの聲で新天さんが言った。
嫌でも視線をくらっていた先ほどよりも、倍以上の視線をじる。
その中で、一人の子生徒が新天さんへと近づいた。
「新天さん…?」
「は、はい?」
あれ?なんだろう。
嫌な予しかしないんだけど。
「この人とはどんな関係で?」
あーすっごい。
スクープのために行以外で、直接的な表現をするのは控えてる今、その質問はえぐいじに…。
そして顔を赤らめ、もじもじとさせた新天さんが―
「々教えて貰ってます……♡(ゲーム関連の)」
いや!()で括ったところをはっきり言わんと―
「えっ々だって…」「手取り足取り何を教えてんだ新転…」「ベッドの中で何を教えてんだ」「死ね」
ほぉら言わんこっちゃない!
てか最後単純な悪口言ったやついるだろコラ!
「いやぁ、新天さん?その言い方だと…」
「いや、でも昨夜もあんなに……忘れられません…♡」
「わざと!?わざとやってんのそれ!?」
案の定、「昨夜もあんなに」「忘れられません」の二言で教室の空気が一蹴され、“新転勇人がヤリやがった”という空気に変わった。
そして俺は、死を悟った。
【新天円香】
はっきり明言してないから大丈夫ですよね。
それに真結も「思わせぶりなことを言ってれば男はメロメロですよ!」って言ってたし。思わせぶりなことってこういう事ですよね。
しかもこれなら周りの子に、勇人くんは誰のものかを知らしめることができます!
頭良すぎです私!
さっきの予鈴でみんな席についたけど、チラチラと私を見てくる人がいます。
―真結です。
彼は多分、私を褒めたくて仕方ないんだと思います!何せ真結の言ったことを完璧にし遂げてみせたのですから!
私は真結と目が合ったのでウインクをして返しました。
【左道真結】
あっちゃ〜。ウインクしちゃってるよ。
あれは完全に、「真結の言ったことを完璧にし遂げてみせました!」とか思ってるんだろうなぁ。
私が言いたい思わせぶりってのは「ゆうべはおたのしみでしたね」的な事じゃなくて「私はあなたとんなことしたいのよ?」ってことなのに、なんで下を連想させるような言い方するのかね。
勇人くんも「え!?それゲームでの話だよね!?」みたいな顔してたじゃん。
何でこうもすれ違うかなぁ。
それに―。
「スカートの裾を短くしてみたら、視覚的にできますよ!」
「分かりましたっ!!」
〜數分後〜
「短くしてきました!」
って……勇人くんの前じゃないと円香のビジュアルじゃほかの男子をすることになるじゃない!
確かに「勇人くんの前で」って言わなかった私も悪いけど、ちょっとは考えて下さいよ。
ほら〜、顔を赤くした思春期男子高校生どもが獣の瞳をして円香のこと見てますよ。
自分がした行の事の重大さが分かりますか?
だけど、円香はニヤニヤとしながら黒板を眺める。
全っ然分かってないのね!!
絶対に今の脳は「勇人くん〜こっちですよ〜」「あはは〜まてまて〜つかまえちゃうぞ〜」みたいな事になってますよね!?
円香の中では今回の作戦は功したことになってますよね!?
あぁ。不安です。
このままだと円香と勇人くんの將來が不安でならないです……。
私はそんな気持ちを持ったまま授業に気持ちを移しました。
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