《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の未読と俺のゲーム計畫

二十八話

【新転勇人】

そして、始まった夏休み。

俺は朝一で近所のゲーム屋へと向かっていた。

【黒髪にまみれるラブゲーム】

するためだ。

不幸中の幸いと言うべきか、ヤツが來るのは今日ではない。

しかし、“いつくるかも分からない”。

そんな恐怖に耐えつつこれからの夏休みを送らなければならない。

それに、ヤツが來ると結花が狂ってしまうのでそれにも耐えないといけない。

ゲーム屋の前に著くと、案の定行列が出來ていた。

俺にとっては知り合いに似すぎているキャラが出るゲーム。という訳だが、他の人からすればただ可いキャラたちが出てくるストーリー重視なギャルゲーって認識だもんな。

俺は財布から【予約券】を取り出した。

ん?

予約しているのになんで朝一でゲーム屋に來てるかって?

そんなの早くやりたいからに決まってる!

朝一に來て列に並んで買った方が早くプレイ出來るからね!

―その時、俺の攜帯が軽やかに振し、通知を告げた。

「ん?なになに…」

【円香】

明日の打ち合わせとかしたいので、勇人くんの家に行ってもいいですか?

「おぅふ…」

―俺のゲーム計畫が総崩れした瞬間であった。

【新天円香】

やった!

今から勇人くんの家に行けます!

私はバッグを片手に家を出ました。

よく考えると休日に勇人くんの家に來たのは初めてです……うぅ…張します…。

私は震える指でインターホンを鳴らしました。

「はい―って新天円香!!」

「結花さん!?」

あれ!?勇人くんは!!?

「あの、勇人くんって…」

「に―兄貴なら朝一でゲーム買いに行ったよ」

な、なんですとー!?

「い、いや、だって―」

私は勇人くんとのトークを開きます。

【勇人くん】

今ゲーム屋なんで何時にします?

気づきませんでしたァッ!!

もう來てます。

なんて送れません!

どうしましょうどうするべきなのでしょう。

「とりあえず上がります?」

「あ、ありがとうございます」

と、とりあえずおじゃまします。

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