《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私のくんかくんかと俺のやるせないツッコミ

三十話

【新転勇人】

「それでは片付いた事だし、お話聞かせてもらってもいいかな?」

「あれ、怖いです。勇人くんが怖いです」

俺のパンツを持ち帰ろうとしてた重罪人が何を言うか!!怖いのはこっちだよ!パンツへの執著心が怖すぎるわ!

まぁそれは置いておいて、

「なんであんなことになったんですか?」

「え、えっと…それは、結花さんから“仲良くなろう”って言われた時からです―」

あれ?

もしかして回想ろうとしてる?俺のパートだよ!?新天さん?―新天さん!!?

※俺のパートなのに回想し始めちゃったので會話だけでお送りします。

「―仲良くなりましょう」

「え?」

「いやですか?」

「い、いえ!もちろんですとも!」

「分かりました。じゃあまずは―」

「まずは?」

「にぃのことを語り合いましょう!」

「いいですねそれ!二日や三日では終わりませんよ!」

「へー!じゃあ新天円香は私に語り勝負で勝てると!?」

「えーえーもちろん!!」

(この間にクッション投げ合ったりんなことがあったらしい)

「私くらいになるとこれとか!」(アルバムを持ちながら)

「なっ―」

「これとか!」(パンツの山を抱えながら)

「なんですかその寶の山は!!」

「お近づきの印として…はい!これを一枚あげましょう」

「ありがとうございます!!わぁ!これが勇人くんの……ッ!」

「どうですか?」

「結花より大人な私はこれを、かぃ…か、かかかかか嗅いだり出來るんです!!」(ドーン)

「なっ―それだけはさせません!いくらあなたのになったからってそれは許しません!返してください!」

「いやです!」

「もぉ!にぃのパンツ返して!!」

「というじに―」

「ちょっとツッコミきれない…」

いくらツッコミをれても足りんぞこれは…。

「まず一つ。―結花。」

「ん?なに?」

「お前が抱えてたというパンツはどこからどのように手した」

俺の問いに結花はバツが悪そうに。

「そ、空から降ってきた……?」

「っんなわけあるかぁ!」

パンツがなくなってることなんてないし、一どこから取ってんだ?

………いや、なんか真実を知ったら死にたくなるような気がするから聞くのはやめよう…。

「じゃ、じゃあ二つ目、なんでそのパンツを新天さんにあげた?」

「お近づきの印に…」

「はいそこおかしいよね?」

古今東西どこ探してもそんな“お近づきの印”は存在しないよ?

それにね新天さん。

「なんで新天さんはそれを喜んでもらっちゃってるんです?普通だったらドン引きもんですよ?」

「いや、だって彼氏のパンツですし」

あっれーどうしよう。

順調に壊れてきてる。日にちが進んでいくごとにネジが飛んでってる気がする。

「新天さん?一回落ち著きましょう。俺たちは、まだカップル(仮)です。」

俺は新天さんの目を見てゆっくり言い聞かせるように告げた。

だが既に故障が進んでいる新天さんは―

「“まだ”ってことは最終的にはカップルになるってことですね!!」

目をキラッキラさせて言った。

もう直視できないほど眩しい笑顔で。

怒れない!こんな純新無垢な表で喜びを発させてる彼に怒れない!!

俺はそこでツッコミをれることを諦め、新天さんへ「明日の打ち合わせしますよ」と告げて自室へと帰った。

【新天円香】

ここが………勇人くんのお部屋!!

私はつい勇人くんを気にせず、大きく“鼻で”息を吸いました。

「んはぁ…いい匂い…♡」

なんだか勇人くんが「駄目だこいつ・・・早くなんとかしないと・・・」と言わんばかりの表を浮かべていますがそれは気のせいですよね!

だって先輩が教えてくれた漫畫のヒロインも彼氏の部屋の匂いを目一杯嗅いでましたもん!くんかくんかってやつです!!

「じゃあ適當に座っててください。飲みとってくるので」

「はーい。」

勇人くんは部屋を出ていきました。

なんかそわそわします…。

好きな人の部屋に一人っきり……。

今なら何しても―。

―ハッ!ダメです!ダメですよ円香!プライバシーを侵害するようなことしちゃダメです!

いくらベッドの下とか引き出しの中とかが気になっても行に移してはいけません!常識的に!!

………で、でも…本當にベッドの下とか引き出しとかに…いわゆるお寶というものは眠っているのでしょうか。しけりゃくれてやる的な事は無いのでしょうか。

今出ていったばっかりなのですぐには戻らないはずです……。

今ならお寶を……大寶を―。

「―お茶と炭酸どちらが良いですか?」

その時、ドアが開いて勇人くんが顔を出しました。

「お、お茶で!」

瞬時に元の位置に戻れたので、多分違和はないと思います………。

「………新天さん?」

「はひっ!」

まずいですまずいですまずいです!

「……何でもないです。々お待ちください」

「ふぅ…危なかったです…」

ゴール〇・ロジャー的なポジションである勇人くんに見つかってしまうところでした。

危ない危ない。

しけりゃくれてやるとか言っといてなかなか用心深いですね!!

はぁ…もう大人しくしてます。

私はそわそわしながら勇人くんの戻りを待っていました。

    人が読んでいる<非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください