《俺の馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件》その呪いは……

 これは一昔前の話……

 そう、僕がまだ稚園児だったころ、こんな出來事があった。

 「雪くん、何してるの?」

 黃い帽子に、小さなカバンを肩にかけたは、こちらに近づいて來ると、中腰の姿勢になり僕にそう言ってきた。

 「僕は今、ナスカのちじょうえを書いてるんだよ、この広い砂漠の真ん中で!どうだ?すごいだろ?」

 手を腰に當てて誇らしげにそう言った。

 こちらに近づいて來ると、僕の絵をまじまじと見た。

 「ふ〜ん……ここ砂場じゃん、合悪いの?先生のところ行く?」

……ふん!

 「そんなこと、分かってるよ!」

 僕は、黙って砂漠の真ん中に、スコップでひたすら絵を描き続けた。

 「2人とも〜何してるの?私も混ぜて〜」

 ピンクのフリフリスカートをはいたが、無邪気にこちらへ駆けつけてきた。

 すると、志保はジト目でこちらを見ながら駆けつけてきたに話しかけた。

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 「代ちゃん、雪くん馬鹿だから、変な絵をかいてるの」

 「ぜんっぜんっ変じゃないし!僕の蕓がわからないなら見なくていいし!」

 僕は、最後の線を描きを終えると、満足げにそれを眺めた。

 「代……よく絵のことわからないけど、志保ちゃんは分かる?」

 「さあ?」

 すると、その絵はり輝き始めその場にいた僕たちは、思わず目をぎゅっとつぶった。

 「うわぁ!眩しい!」

 「何も見えないよ〜」

 「雪くんが変なのかくから!」

 

 ……すると、どこからともなく聲が聞こえてきた。

 「あなたは今、生涯、解けない呪いの絵を描いてしまったのです。彼たちの格はメンヘラかヤンデレと化し、あなたを困らせ続けるでしょう」

 めんへら?やんでれ?

 すると、は消えて無くなり絵も元の砂になっていた。

 「……なに?今の?」

 戸いつつも僕は2人の方を向くと何だか様子がおかしかった。

 「どうしたの?2人とも様子がおかしくない?」

 「どうして……」

 すると、志保は下を向きながら魂が抜けたような聲で話しかけてきた。

 「どうして雪くんは、いつも……私の気持ちに気づいてくれないの?……もう、いっそ殺しちゃえっ……」

 え!?

 僕は志保の発言を理解できずに戸っていた。

 「代は……」

 今度は、代の方を見ると下を向きながらプルプルとを震わせている。

 ど、どしたの?トイレ?

 「代はいつも雪くんのことをしてるのに!何でわかってくれないの!?ねぇ!?」

 えっ!?

 それがすべての始まりだった。 

 2人の嫌がらせは小學校にっても続き俺は両親にお願いして別の中學へった。

 もちろん俺のせいで2人はこうなってしまったのだから適當な言い訳を使って両親に納得してもらったわけだが……。

 2人にはギリギリまで黙っておき別の中學へ行ったことがバレた時は何度も殺されかけたしメールや電話が1日に500件近くも來たことがあった。

 だが中學2年にると2人の嫌がらせは、ぱったりと無くなり俺は何だか寂しくなってしまった。2人の顔もしばらく見なくなり俺もいつしか慣れていった。

 そして迎えた高校生活、特に何事も起きないだろうと思いながら俺は學式初日を終えようとした。

 ーーーー學校の説明が終わり各クラスで出席を取ると擔任の挨拶を聞き終えた。

 「それじゃあ、みなさん〜楽しい高校生活を送って下さいね〜青春の2文字には噓も真実になる!」

 あ〜この先生の割に暑苦しい人だなぁ〜

 俺はペン回しをしながらそんな事を思っていた。

 「ねぇねぇ?どこの部活るの?」

 「おっ!お前そのゲーム知ってるのか?」

 周囲の生徒がそれぞれ新しい友達と會話している中俺は1人ケータイを取り出し時間を確認すると、急に震いした。

 はっ!?何だか嫌な予がする……たのむ!勘違いであってくれ!

 俺はケータイを閉じると同時に……

 「ふふっ、ひ・さ・し・ぶ・りね?雪くん……」

 え!?この聲はもしかして……。

 その聞き覚えのある聲は隣の席から聞こえてきたものだ。

 俺は恐る恐る隣の席を見ると、そこには黒髪ロングに赤い瞳、クールでスタイルも良い見たこともあったこともないがいた。

 か、かわいい!……でも確かに志保の聲がしたような?気のせいか!

 すると俺は椅子ごと彼に押し倒され床の上で仰向けの狀態になった。

 わぁ!?何だか良い香りが!それに彼と視線が合っちゃったよ!

 「どうして目をそらすの?久しぶりの再開じゃない……ふふっ」

 彼は髪のを耳にかけ直すと顔をどんどん俺に近づけて來た。

 き、キスでもするのか!?いいのか!?ここで初めてを迎えても!

 彼の赤い瞳の奧には、まるで寶石のようにり輝く綺麗な……。

 はっ!!

 「待って!待って!あの!……人違いしてませんか?」

 「え?」

 俺にこんな大膽でかわいいの知り合いなんているはずがない!

 教室中の目線がこちらに向いている中で彼はニヤリと笑うと俺の耳元で囁いた。

 「私があなたを忘れるわけないでしょ……それは代も同じ……」

 やっぱこいつ志保か!!!いやぁー!!再開早々殺される!!……と言うかめっちゃ可くなってる!

 すると急に俺の視界は遮られて誰かに膝枕されながら顔を太ももとで覆われていた。

 「やめて!代の雪くんをいじめないで!」

 そう言って彼は一度俺の顔を見ると笑顔を見せて俺の耳元で囁いた。

 「ふふっ、これから代がたっぷり雪くんに甘えるんだからね」

 み、代なのか……!?顔を覗き込ませていたのは代らしいが……こちらも小柄で茶髪ショートに赤い瞳をしたの大きいに変わっていた。

 2人になにがあったんだ!!てか俺の高校生活どうなっちゃうの〜〜!!!

 こうして俺の楽しい楽しい高校生活初日を終えた。

 

 全然楽しくねぇよ!修羅場だよ!

 ついでに男子生徒からは嫌われの的になった。

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