《俺の馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件》班決めにて……
 
 俺はふと、昔のことを思い出していた。
 あれはそう志保と代からいじめられていて……そして別の中學へ逃げた時の話だ。
 初めは代と志保に殺されるのではないかと怯える日々を送っていたが命だけはなんとか繋いだ。まぁこれぞまさに首の皮一枚ってやつだろう。
 そんな苦渋の生活を送ってすぐの頃だった、俺が新しい友達を作ろうと一から努力していたときこんな事があった。
 「よろしくな高橋!お前、小學校の時は、なんの遊びしていたんだ?」
 「ん?俺か?俺はよく、おままごととかやってたな〜それも超本格的に」
 「え?」
 周りの人が一瞬固まったが俺は話を続けた。
  「その友達がさ、私の料理が食べられないって言うの!?とか言うんだよ、はははっ!酷い話だよな!……どうしたのみんな?」
 俺は明らかに周りの反応がおかしい事に気がついた。
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 「いや、普通はゲームとかじゃねえの?モンハンとかドラクアとかぺけもんとか」
 「え?そうなの?」
 周りのやつらも頷いていた。
 「そういえば高橋って子に話しかけられるとビクってするよな、會話してる時もなんか上ずってるし」
 「そ、そうかな?」
 周りの人たちは一斉に頷くとガヤガヤと話し始めた。
 「そういや〜高橋ってさ〜」
 もしかして俺って異常なの?
 その後國語のテストで一夫多妻が問題に出た時は誰も間違えなかったらしい。
 こんな悲しい過去を背負っている人間がいるだろうか?結局代と志保からは々言われたし。
 そういや、もしかしてこのあいだのあだ名はそいつが?
 後で詳しく調べておくとしよう。
 しかし今はそれどころではないのだ。
 「それでは遠足の班決めをしたいと思いま〜す、喜べ男子諸君!子と流できるぞ!」
 クラスの男子ほとんどが「うぉー」と聲を上げていた。
 「はぁ〜」
 なんとなく今ならガウタマの気持ちが分かる気がする。
 ガウタマとはお釈迦様、つまりは仏教を作った人の事だ。
 次々と待ちける現実、今までの世界は理想でありいくつもの扉を開けるごとに得ていく真実はとても辛いものだったのだろう。
 俺は大きくため息をはくと、シャーペンの芯をカチカチっとしだけ出した。
 軽く首をひねるとそこには一面青の世界が広がっていた。
 この快晴もなぜか俺には真冬の大雪にしか見えない。
 しかしこの広い青空を見ているとある事が脳裏をよぎった。
 ……あれ?この様子なら各自自由に決めて良い流れなのか?自由に班を決めても良いのか?
 俺は先生の事をジッと見つめるとそれに答えるかのようにキラキラした目でゆっくりと口を開けた。
 「運命とは自分で切り開くもの……それではくじ引きをやります!」
 ちくしょう!俺の希返せ!
 俺は手に持っていたボールペンを下に強く打ち付けた。(心の中で)
フラグを立てた俺が悪いのか……。
 ひたいから流れる汗は、止むことを知らずにどんどん流れ落ちていった。
 お腹痛い……。
 次々にくじが引かれていった、そしてついに俺の番が來た。
 順番に回って來た箱から一枚くじを引いて恐る恐る俺は四角に折られた小さな紙をゆっくりと開いた。
 【3班】
 3班か……志保と代は?
 「ゆ、雪くんは何班だったの?い、一応同じ班だったか確かめておきたかっただけだからね!勘違いしないでよね!」
 かなり興した聲で志保は話しかけてきた。
 なにそれツンデレ?今は構ってる余裕もないのだが……。
 「3班でしょ?雪くん?」
  全てを見通しているかのような事を代は言った。
 「そう、3班だった……え?」
 なんで代は俺が3班だったのが分かったんだ?
 俺は自分のくじが三班である事をもう一度確認すると代の顔を見た。
 とても笑顔だったがそこにはドヤ顔も混じっていた。
 代の笑顔を見るに俺はなんとなく察した。
 こいつ何かしたのか?……まさかね!
  俺はこれ以上考えない事にした。
 「へ、へ〜3班だったの?偶然ね、私も3班だったわ……やった……」
 俺らとは対に廊下側を向くと志保は小さく渾のガッツポーズを取った。
 その姿は子供のように見えとても可らしかった。
 志保の場合は普通に引き當てたらしくめちゃくちゃ喜んでいるらしい。
 その後3班の名前を黒板に書いたところ俺たち以外はなぜか誰もいなかった。
 そう思えば俺が一番後ろなのにくじが余ってたな〜……てか志保は何してるの?なんでさっき引いたくじを大事にしてるの?
 すると先生が手を叩き一度靜寂を作った。
 「えっと〜3班の人たちは人數的に足りないので隣のクラスと合同になります、他のクラスとも流があって良かったですね〜これで新たな仲間ができるぞ!」
 三班……つまり俺たちか。
 とは、言うもの一班4人だから、あと1人なわけか、この機會に男友達を是非とも作りたい!帰りにコンビニやマッスによってハンバーガー食べたりゲームしたり。
 なにそれ最高かよ!
 すると教室のドアが開いた。
  俺はちらっと映った影を見ると、
 うん!?あの子は……。
 「失禮します、遠足の3班になったのですが……」
 「は〜い、確かあなたは……」
 先生はその子に近づき確認をすると、頭をで始めた。
  俺は彼を知っている。
  特徴的な金髪で仕草がとても上品で、何より
 「羽方 ユンと申します」
 さっき図書室であったからな。
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