《俺の馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件》兄妹……

 「遅い!お腹減って死にそうなんですけど!それに雫と一緒にゲームする約束もしてたのに!」

 玄関開けたらさと……じゃなくていきなりエミに怒られた。

 「連絡送ったろ、それにほら」

 「なによこれ?」

 俺はエミにビニール袋を渡すと中を確認した。

 「あんぱん買っといたから許してくれ」

 驚いた表を見せたがそれはだんだん笑顔に変わっていきエミはそっぽを向いた。

 隨分と嬉しそうだな……。

 「し、しょうがないわね〜今日だけ許してあげる……なんか顔が傷だらけじゃない、大丈夫?」

 「エミが心配する必要はない、俺が勝手にした事だし」

  

 俺は誤魔化すように……

 「それに將來あんぱんで釣られないか心配だよ」

 「そうだね……お兄ちゃん」

 うん、すごく心配だよ。

 「それじゃ夕食作るから待っといて〜」

 妹は髪をポニーテールにまとめるとお気にりのエプロンをつけて料理を開始した。

 「それじゃ俺は風呂にでもるか〜」

 一度リビングに行き冷蔵庫に材料をれた。

 「妹よ〜俺の買っておいたドクペ知らないか?」

 俺は念りにビニール袋の中を確認し全ての材料をれ終えたがやはりドクペはなかった。

 おかしい……我が家でドクペを好んで飲むのは妹くらいだが、まさか……。

 手慣れた手つきでフライパンを使い料理を進める妹をよく見ると材料と一緒にすでに飲みかけのドクペがそこにはあった。

 「これお兄ちゃんの?……はい」

 飲みかけのドクペを俺に差し渡して來た妹。

 これを一どうしろと……。

 「何か言う事はないのか妹よ」

 妹は菜箸を持ちながら「う〜ん」と唸って考えると何かひらめいたかのような顔でこちらに近づいて來た。

 「これで間接キスだね?」

 くっ……我が妹め、男の扱いに慣れてあるな。

 よし、許そう。

 「しょうがねえな……」

 俺は飲みかけのドクペを飲みたかったが後でエミにネチネチ言われるのも嫌だったので諦めた。

 く、悔しくなんかないんだからね!

 「お兄ちゃん、ついでに生姜とって」

 「いや、なんのついでだよ」

 あと足だけ使って用に靴下ぐのやめような。

 俺は冷蔵庫から生姜を取り出すと「ほら」と言って手渡した。

 「ついでに靴下も〜」

 「甘えるな」

 俺はなんだかんだ言いつつも逆さになった靴下を拾い風呂場に向かおうとした。

 結局妹の可さには勝てないと言う事だ、それに素足もなかなか良いものだしな、なんか家にいると、とりあえず靴下ぎたくなるし。

 「お兄ちゃん」

 「ん?」

俺は妹の方を見ると料理を黙々と進めていた。

 「してる」

 アホか。

 「ん、俺もだよ」

 何これ妹ルートかな?

 「アホ兄妹ね」

 エミはソファーに座りながらそう言って來た。

 「よし、あんぱんを返してもらおう」

 「噓です!ごめんなさい!」

 こいつは……とにかく將來が心配でしょうがないよ!生姜だけにな!わっはっは〜。

 ……きっと疲れてるんだな、風呂にるか。

 俺は自分で言っといて恥ずかしくなりすぐにその場を離れ風呂場に向かった。

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