《初めての告白の先に見えたあの日の約束45

「じゃあ、みんなでやってみよ~」「「お~」」

今度は僕も春香のおで人気者である。仮面ライダーが好きな男の子を中心に嵐の様な熱烈な相の手がる。十數年前のモノを丸パクリとはいかないので最近の仮面ライダーのキャラも織りぜて、子供が飽きない様に手遊びを展開していく。これも春香から教わった手法の一つ。

雅&春香先生コンビの息の合った手遊びで擔當の先生がいらないくらいに大盛り上がりで時間は過ぎていく。トイレから戻った朋希がる隙など無いくらい、僕と春香は肩を並べ特訓の果を発揮する。

一歩抜きんでたと思ったね。春香を笑顔にしているのは僕である。朝見た二人の只ならぬ雰囲気にも負けていないと斷言出來る。だって僕らは馴染で小さい頃からよく遊んでいたのだ。その辺の男に負ける訳がないんだ。

午前中は菅野雅の勝利と言ってもよかった。まあ、午前中までは、であるが。相手もやられっぱしとは言わない様だ。意味ありげに持參したギター。こいつが誠に厄介であったし、やはり彼のギターの腕前は本であった。だって、僕ですら聴きってしまう程なんだから――。

竹組の良い子達と晝食を済ませ、さて午後も手遊びで人気者になろうと思っていた矢先、當然と言えば當然なのだが、園児たちはお晝寢の時間になった。このまま朋希がる隙がないまま畳みかけようと思っていた手前、なかなか寢付かない園児たちにお手上げである。

他の手を用意していなかったから絵本を読むにも上手く朗読できないし、寢付きが良くなるように肩やお腹や辺りをトントンしても力加減が気にらないのかぐずる子が多発。素人には手におえない狀況になってきた。

「子供達の呼吸に合わせて優しくしないとダメだよ。みやちゃんは男で力もあるからなおさらその子に合わせて力加減考えないと」

「ごめん」

人一倍意気込んでいる分、僕にもそれなりの態度と果を求める春香先生にダメ出しをくらい正直凹む。言い訳も出來ないまま添い寢を代させられ戦力外通告を突きつけられた気分だ。とても慘めに思える。

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