《初めての告白の先に見えたあの日の約束67

「ふふ、雅が言ってたとおりに表裏のないキレイな心をしているのね。でも、おばさん心配だな〜」

「なにがです?」

「ちゃんと避妊しなさいよ?」

弾だ。とんでもない弾発言をしやがった。息子に言うならまだしても、その親友に「まだ早いわよ子供作るには?」って続けて言い放ちやがった。

「……え、その……大丈夫だよねたっくん?」

「……おう! 俺はいつでもいいぞ! ユーとならいつでも結婚していい!」

さすが拓哉! よく言った。それでこそ男だ。友にアツく、彼一筋な拓哉なら斷言すると思っていたぞ。

しかし、そんな拓哉の発言に銘をけたのは男の僕だけだった。と言うか、何事にも男よりも現実的な事の多い陣からは「呆れています」って言いただけなため息がれた。

「ば、ばか……そう言う意味じゃなくて……」

「ほんと男ってロマンチスト。良い拓哉くん? もし、今子供が出來たら學校はどうするの? 出産費用は? 子育てって大変よ? それに仕事だってどうするの? 父親になるのに無職で大丈夫? まさか、両親にたかる気? 自分が気持ちいいからゴム付けないダケじゃないの? 優越に浸りたいからじゃないの? 本當に二人とその子の將來考えて今の発言しているのかな?」

大人げないことこの上なし。拓哉がそこまで深く考えている訳がない。もちろん、その時になったらしっかりと考えを纏め頼りになるのが拓哉だ。今から心配することじゃないと思う。

でも、未年の考えなんて淺いも淺い。大人が丼なら僕らの考えなんて取り皿くらいの淺さだ。それを見抜いている母さんは畳み掛けるように言葉を続ける。

「もちろん、君の事よしっかりと考え家族を幸せにするでしょう。でも、やっぱり手順とか、環境、タイミングってあるの。優香ちゃんだって確かにはもう大人よ? それは拓哉くんが一番わかると思う抱いているのだから。でもね、まだ心は子供。これからたくさん経験を積んで、一回りも二回りもたくましいにならなきゃ駄目。人を育てるのって自分が思っている以上に大変なんだから」

実際に子供を育てるである立場の母さんが言うのだから間違いないのだろう。自信満々だった拓哉の顔から余裕が消えたのは、拓哉も結婚――強いては家族を持つ事の大変さにしでも気がついたからに違いない。

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください