《初めての》告白の先に見えたあの日の約束97
生のバンド演奏を実際に自分の耳で聞くことがなかっただけに、地下へと繋がる埃っぽい階段を下り、バカみたいに重い二重扉を開けた時は鼓が破れると思った。音も音、重低音が腹部にボディーブローを噛まし、ギターの高音が鼓を引き裂かんばかりに薄暗いホールに鳴り響いている。微かに香るタバコとアルコールの臭いが混ざり合い、獨特の雰囲気を醸している。
そんな、友達がいなければ絶対にってこれない特異な雰囲気を醸し出すライブハウスに、春香は慣れた様に足を踏みれ、僕と奈緒はその逆に両耳を抑えながら産まれたての小鹿の様にけない歩調で中へとる。
「大丈夫か! 奈緒?」
「ダメ! 頭がくらくらする!」
「僕もだ! スマホの音楽とは比べモノにならない!」
お互い耳たぶに口が付くくらいの距離で話をしているのに、最後の言葉は奈緒には屆かず、奈緒は奈緒で変なタイミングで首肯していた。音に慣れていない僕らは、これだけでもお腹がいっぱいだった。
「あれ、朋希は?」
「あそこ!」
天井の寒系の間接照明しか點燈していず足元もおぼつかない薄暗いホールでも、我が家同然にスタスタと歩く朋希を見失った僕の問いに、春香がある場所を指さした。
スポットライトで照らされるセンターマイクに、青白いを発行させる試験管みたいなが収納された箱、そして唯一名稱が分かるドラムがセッチングされたステージに、制服姿のままの朋希が黒と白のツートンカラーのエレキギターを攜えて登壇した。
あのギターは確か――
「黒リッケンだ……。懐かしいなぁ」
僕もその存在自は昔から知る「黒リッケン」と春香から呼ばれるギターを朋希が引っ掻くのと同時に、今まで音で流れていた洋楽がピタリと止まり、ステージ袖からタンクトップ姿の小柄な男が飛び出してきて、ギラギラと輝くドラムの前に座るとそれらを力いっぱいにスティックでたたき出した。それに遅れて大柄なのにどこか頼りない風のベーシストも登場し重低音を奏でる。
ここに、スリーピースバンドが結されたのだ。
あれ、この曲って? どこかで聴いたことある。てか、これ銀BOYZがいつもステージに登場してから一曲目を演奏するまでの間に弾いているSEだよね? ああそうだ、聞き間違い様もない。朋希が持つあのギターはまさに銀BOYZのメインギター兼メインボーカルを務める峰岸さんが用しているギターだ。この曲が銀じゃないわけがないんだ。
「雅、君に捧げます。ライブハウスのすばらしさ、ぜひ、じてくれよな」
そう言って朋希はマイク越しで僕に語り掛けると、名も知らないスリーピースバンドは銀BOYZの曲を演奏し始めた。
が滾るような音波、見た目なんか気にしないで魂でぶ朋希。それに負けじと大柄なベーシストは全でリズムを刻みステージを激しく踏みつけコーラスとも言えない雄たけびを披する。そのに隠れるドラマーだって小柄な癖にスティックを天高らかに掲げ急転直下でスネアやタム、シンバルを連打、連打、連打。マイクなんていらないほどの迫力だ。
観客は僕たち三人しかいないというのに、演奏する當人たちは全力である。り切れるほど見返したビデオテープに収められた銀BOYZのライブを見てるようで、僕は気が付けばステージ前まで駆けだして拳を三人へ突き出していた。
「え、上がって來いと?」
僕と目が合った朋希がここに來いと顎で合図する。その合図で勝手にがいた僕は、腰くらいの高さであるステージへよじ登り、朋希の隣に立つ。
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