《みんなは天才になりたいですか?僕は普通でいいです》23.ワードウルフ第一回[答え合わせ]
二葉「それでは改めて、狼(數派)を指名しましょう。せーの……」
文人「たより」
詩歌「矢野さん……(たより)」
二葉「一三先輩(文人)」
たより「私(たより)」
二葉「私以外の全員、矢野先輩が狼『數派』と指名しました。それでは答え合わせをしましょう。みなさんの『ワード』を教えてください」
文人「失」
詩歌「失」
たより「寢坊」
二葉「失」
なるほどな。[寢坊]か。一見話が噛み合っている様だったけど違和をじていた。
今のたよりにとってあまりにもホットすぎるワード[失]に対して、あいつの語り口調はやけに明るかった。
初めは自分のワードを悟られないための演技かと思ったが、長い付き合いの僕にはそれが演技でない事はなんとなくわかっていた。
二葉「あー。私だけ外しちゃいましたね。殘念。第一回戦は一三先輩と姫城先輩にそれぞれ1ポイントります。また、矢野先輩は自分が狼『數派』である事を當てたのでマイナス1ポイントは回避出來ます。したがって現在の順位はこの様になります」
Advertisement
一位  文人    1ポイント
一位  詩歌    1ポイント
四位  たより0ポイント
四位  二葉    0ポイント
たより「さて、第ニ回戦に行く前に私視點で第一回戦を振り返るので、興味のない方は飛ばしてねー」
——————————————————
[第一回戦  たより視點]
スマホを廻しながらそれぞれのワードを確認する。
私の引いたワードは[寢坊]だった。
寢坊か……部活で疲れてるのに夜中までゲームやっちゃった時とか今だに寢坊しちゃう時あるんだよなー。
それにしてもみんな喋らないな……。
ふふ。でもバスケも読み合いのスポーツみたいなとこあるし、負ける気がしないね。おっと、ポーカーフェイスを忘れずに行こう。
二葉「皆さん、様子見といったところですね。でもこのまま何も話さずにいてもゲームは進みませんよ?」
二葉「仕方ないですね。では私から質問しますね。みなさんはこれ、経験ありますよね?」
最近した事は正直に言って大丈夫だよね。
とにかく早く自分が[數派]か[多數派]かを調べないとだね。
文人「まあ、あるな」
たより「あるねー」
詩歌「……ないです」
二葉「私もないですね」
ええー。二葉と姫城さん寢坊した事ないんだ……。すごいなあ。二人とも真面目そうだから分かる気がするけど。
よーし、私からも質問してみよ。
たより「えっと、じゃあこれを経験した時どんな気持ちだった? 経験したことない人は想像で答えてー」
二葉「そうですね……やっぱり落ち込むでしょうね」
文人「そうだな。目の前が真っ暗になるじかな?」
詩歌「この世の終わり……」
文人……目の前が真っ暗ってそれ二度寢してんじゃん。確かに學校間に合わない時間に目が覚めたらその瞬間はこの世の終わりってじかも。
たより「あはは。そうだよね。確かにこの世の終わりってじかもねー」
文人「じゃあそれを経験した後、自分ならどういう行をとる?」
行?  寢坊した時……間に合いそうなら急いで準備するけど、目覚めた時間によっては私なら諦めて開き直っちゃうな。
たより「あー……まあ時と場合によるけど、諦めちゃう時とそうじゃない時があるよね」
二葉「そう……ですね。私はたぶん諦めないと思いますけど」
詩歌「……その狀況になってみないと正直よく分からないかも……」
文人「はは。確かにワードがワードだけになかなか想像で答えるのは難しいかもな。ちなみに僕はすぐ諦めたけどな」
なーんか文人って姫城さんに甘い気がするんだよなー。というかほんといつの間にそんなに仲良くなったわけ?!  
別荘まで用立ててもらうなんて……。
一度探りをれる必要があるな……。
たより「やっぱり姫城さんに甘い気がする……確かに文人すぐ諦めちゃうよね」
文人「う、うるせーなー」
詩歌「……じゃ、じゃあ経験した事ある二人に聞いてみるんだけどね……これを最後に経験したのはいつ頃の事……かな?」
たより「割と最近かなー?  そんなに昔じゃないよ」
文人「僕はかなり前だな。最近はしてないぞ」
たより「じゃあ逆にしなかった二人はなんでしなかったの?」
二葉「そうですね……何故と言われても。そもそもそう言う狀況にならなかったとしか……」
詩歌「……私は、そう言う狀況になる事を今までは全力で避けて來たから……」
んー?  あれ、これもしかして私が[數派]かな? なんかみんな[寢坊]の話をするテンションじゃない気がする。空気が重いというか。
全力で避けてきたって、寢坊くらいでそこまで大袈裟な言い方するかな? まだ確信を持てないけど……ここは勝負に出てみようかな。
たより「じゃあ皆んなはこれをしないためにどんな努力をしてるー?  姫城さんは全力で避けてきたって言ってたけど」
詩歌「……えっと。それは……なんて言うのかな……」
詩歌「……守りにってた……みたいな」
守り……。守り?  意味がわからない。それにやっぱり[寢坊]の事を話しているじではない。ほぼ確定て私が[數派]みたいだ。
たより「守り……ふーむ。二葉は?」
二葉「そうですね。私は特に努力はしていないですよ。その必要が無かったと言う方が正しいかも知れませんけど」
文人「因みに僕は努力と言えるかは分からないけど、無理矢理自分を抑えるってじかな?  そうならない様に事前に要因を潰すみたいな」
「ピピピピピ」
文人「おい、たより。どうしたんだ急に鳥の鳴き真似なんかして」
たより「ばか! 私じゃなくてスマホのアラームでしょ!」
文人「ははは。冗談だよ」
もー。鳥って……急に変な事言う癖なんとかしてほしいな……。
もう、と言っている私の顔は確実ににやけていたと思う。
それはさて置き、狼[數派]當てでは自分を狼と指定しておこう。
[多數派]のワードはイマイチ分かんなかったけど私のワードとは多分違うと思うし。
みんなにはバレたないかなー?  ゲームの終盤まで自分が[數派]って気付けなかったからもしかしたらバレてるかも……。
二葉「それでは皆さん、せーので狼(數派)を指差しながら指名しましょう。準備はいいですか?」
——————————————————
ハッピーエンド以外は認めないっ!! ~死に戻り姫と最強王子は極甘溺愛ルートをご所望です~
婚約者の王子とお茶をしていた時、突然未來の記憶が流れ込んできたフローライト フローライトは內気で引き籠もりがちな王女。そんな彼女は未來で自身が持つ特殊かつ強力な魔力に目を付けた魔王に誘拐されてしまう。 それを助けてくれるのが心根の優しい、今目の前にいる婚約者の隣國の第二王子、カーネリアン。 剣を取り、最強と呼ばれるほど強くなっても人を傷つけることが嫌いな彼は、フローライトを助けたあと、心を壊して死んでしまう。 彼の亡骸に縋り、後を追った記憶が蘇ったフローライトは、死に際、自分がもっと強ければこんなことにならなかったのにと酷く後悔したことも同時に思い出す。 二度と彼を失いたくないし、王子と自分の將來はハッピーエンド以外あり得ないと一念発起したフローライトは、前回とは全く違う、前向きかつ、バリバリ前線で戦う強すぎる王女へと成長を遂げる。 魔王になんか誘拐されるものか。今度は私があなたを守ってあげます! ※基本、両想いカップルがイチャイチャしつつお互いの為に頑張る話で、鬱展開などはありません。 ※毎日20時に更新します。
8 123婚活アプリで出會う戀~幼馴染との再會で赤い糸を見失いました~
高身長がコンプレックスの鈴河里穂(すずかわ りほ)は、戀愛が苦手。 婚活アプリを宣伝する部署で、強制的に自分が登録することになり、そこで意外な出會いが待っていた。 里穂の前に現れた幼馴染との関係は? そして里穂にアプローチしてくる男性も現れて…。 幼馴染の企みによって里穂の戀はどうなるのか。 婚活アプリに登録したことで、赤い糸が絡まる甘い物語。 第14回らぶドロップス戀愛小説コンテスト 竹書房賞を受賞をいたしました。 お読みいただきありがとうございます。 9月22日、タイトルも新しく『婚活アプリの成婚診斷確率95%の彼は、イケメンに成長した幼なじみでした』 蜜夢文庫さま(竹書房)各書店と電子書籍で発売になります。 ちょっとだけアフターストーリーを書きました。 お楽しみいただけたら嬉しいです。
8 178非リア充の俺がまともに戀なんてできるはずがないと思った
高2の吉井成彌 (なるみ)は、コミ障だ。 オタクで、休日になると家からほぼ出ない。 そんななるみは、早川千遙に告白される。 しかし……。
8 78身代わり婚約者は生真面目社長に甘く愛される
ごく普通のOL本條あやめ(26)は、縁談前に逃げ出した本家令嬢の代わりに、デザイン會社社長の香月悠馬(31)との見合いの席に出ることになってしまう。 このまま解散かと思っていたのに、まさかの「婚約しましょう」と言われてしまい…!? 自分を偽ったまま悠馬のそばにいるうちに、彼のことが好きになってしまうあやめ。 そんな矢先、隠していた傷を見られて…。 身代わり婚約者になってしまった平凡なOL×生真面目でちょっと抜けている社長のヒミツの戀愛。
8 59男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります
男嫌いの侯爵家令嬢とイケメン天然ピュアな悪魔のおかしな戀愛物語。--- 前世から男嫌いで觸られると蕁麻疹の出る體質なのに乙女ゲーム世界に転生させられた私…侯爵家令嬢アリーセが考えた唯一の方法!それは悪魔を召喚して男とか攻略対象とかから遠ざかること!!………と思っていたのに召喚した悪魔がイケメンだしこいつにだけは觸れるし蕁麻疹でないし?ちょっと私も変だし?
8 60社畜女と哀しい令嬢
まあまあな社畜の日永智子は戀愛には興味が持てず、1人で趣味に沒頭するのが好きだった。 そんなある日、智子はドラマが観れる端末アプリで番組表には載ってない不思議なドラマを見つける。 ドラマに映し出されたのは1人の孤獨な美しい少女、宮森玲奈。病気がちの母を支え、愛人親子に夢中な父親に虐げられながら頑張る玲奈を、智子はいつしか助けたいと望むようになっていた。 そして玲奈を最大の哀しみが襲ったある日、智子はドラマの登場人物が現実に存在する事を知る。 それなら玲奈も現実に存在して、今も哀しい思いをしているのだろうかーーそう混亂していた智子に不思議な奇跡が訪れる。 しがない社畜女が孤獨な少女と邂逅した時、運命の歯車が回り出した。
8 138