《男比1:599》第1話

『お前ほんとにどこ行くんだ?』

擔任が強い口調で叱ってきた。

『どこでもいいです、行けるとこなら』

と言ったが俺に行ける高校なんてあるのか?

學力テストは3年間1度も最下位の座を譲らずにここまで來た。部活もってないし趣味もない。俺はめんどくさいことが嫌いだ。だから就職なんてしたくもない。そんなことを考えていると擔任が

『ここはどうだ?私立だがお前でもかる偏差値だしネット験ができるそうだ。ここから近いしあと、、』

『行きます!』

斷る理由がなかった。近くでしかも俺の偏差値で行ける高校があるのだ。テストもネット験ならズルもやり放題。行かない理由がない。珍しくやる気に満ち溢れていた俺に先生が続けて言った。

『ただ去年まで子校だったらしく男子生徒は今年から募集するらしい。つまり先輩に男子生徒はいない。』

好都合だ。俺は自分より偉そうな人間が大嫌いだ。自分に逆らうであろう男がない上に年上がいないなら行かないわけがない。

『ただ、』

ただ?なにか問題があるのだろうか、俺はすぐに聞いた。

『いや、學すると中退することはできないんだ。』

『全然いいっすよそこで!そもそもそんな好都合な學校やめるわけないじゃないですか!行きます!あ、なんて名前の學校ですか?』

『関西清実學園だ。』

それからしばらく経ち見事は関西清実學園を合格した。やっとこれで地獄の中學生活から解放される。その時はそう思っていた。

まさか高校生活がこれ以上の地獄になるとはは想像もしていなかった。

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