《冷たい部長の甘い素顔【完】》第3話 失

私がこんな事をしているのは、親友 由香のため…というより、私自の承認求を満たすためかもしれない。

私は先月、お盆休みの直前に、失をした。

「ごめん。爽さわの事は、嫌いじゃないんだけど、しばらくは仕事に集中したいんだ」

そう彼から別れ話を切り出された。

「仕事が落ち著くまで待ってるから……。會いたいって、わがままも言わないから……。お願い。別れるなんて言わないで」

納得できない私は、しでも可能があるならと、あらゆる條件を出してすがった。

だけど、彼は「ごめん」と言うばかりで、決して私の願いを聞き屆けてくれる事はなかった。

なのに……

その2週間後の8月末、共通の友人の所へ結婚式の招待狀が屆いた。

彼は“できちゃった結婚”するらしい。

仕事なんて、噓じゃない。

つまり、私は、二掛けられて、向こうが妊娠したから、捨てられたって事でしょ?

そんな殘酷な事実、後から聞かされるくらいなら、正直に言ってしかった。

そしたら、あの時、すっきり平手打ちでもして、立ち直れたかもしれない。

こんなに引きずることなく、次に進めたかもしれないのに。

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