《冷たい部長の甘い素顔【完】》第12話 レストラン

「さぁ、著いたぞ」

部長が連れてきてくれたのは、今、人気の創作和食のお店。

「わぁ!

ここ、來てみたかったんですよ!

ありがとうございます!!」

部長と共にお店にると、部長は出迎えた店員さんではなく、違う店員さんを呼び出し、何か耳打ちした。

何?

私は不思議に思い、首を傾げる。

しばらくすると、私たちは、奧の個室に通された。

和室で掘りごたつになったその部屋は、6人程座れる座卓がある靜かな部屋だった。

「どうぞ」

部長に促されて座ると、向かいに部長も座る。

「食べたいあるか?」

とメニューを見せられたけど、たくさんありすぎる上に、よく分からない料理名も多くて、迷ってしまう。

「よく分からないから、お任せします。

……あ!   でも、鴨、食べたいです。

それから、納豆は苦手です」

私は、思い出したように付け加える。

「くくっ

お前、お任せって言っておきながら、はっきりしてるなぁ。お前の辭書に遠慮って言葉はないんだろ?」

部長は苦笑いをもらす。

「えぇ!?

失禮な!

私だって、必要な時は遠慮しますよ」

そんな非常識のかたまりみたいに言われるのは、ちょっと心外。

「必要な時?」

「相手が、年下だったり、お金持ってなさそうだったり……」

誰にでもご機嫌で甘えるわけじゃない。

「つまり、俺は、年上で、金を持ってそうだと思われてるって事だな」

「ピンポン! 正解です!」

なんだか、楽しくなってきた私は、ご機嫌で部長との會話を楽しむ。

「くくくっ

卻って清々しい位に気持ちがいいな」

部長は呼び鈴を押して店員さんを呼ぶと、私の希通りの注文をしてくれた。

「酒はどうする?

俺は車だから、飲まないけど、お前は飲んでもいいぞ」

部長はドリンクメニューを見せてくれる。

だけど……

「いえ、私もいいです。お茶だけいただけますか?」

私がそう言うと、

「かしこまりました」

と店員さんは戻っていった。

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