《冷たい部長の甘い素顔【完】》第26話 電話

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10月6日   土曜日 

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翌日。

仕事が休みの今日は、晝まで寢ようと、二度寢を決め込んで布団で微睡んでいた。

ところが、午前9時、枕元でスマホの著信音が鳴った。

「もしもし……」

寢ぼけながらも電話に出ると、

「くくくっ……、おはよ、爽」

と低く優しい聲が耳元で響く。

一瞬で目が覚めた。

「おはようございます!」

「ごめん。まだ、寢てたんだな」

優しい部長の聲が、耳に心地いい。

「いえ、大丈夫です!」

朝から、電話なんて嬉しい。

「よかったら、今日、出掛けないかな…と思って電話したんだけど……」

「っ!! デート!?」

言ってから、「デート」の響きに恥ずかしくなる。

でも……

「くくっ、そ、デート」

部長がさらっと肯定してくれた。

嬉しい!

「行きます!」

舞い上がった私は、即答する。

「じゃ、迎えに行く。

10時半ぐらいなら、大丈夫?」

「はい!」

今、9時だから、1時間半あれば、朝ごはんを食べて、化粧もできるよね。

「じゃ、また後で」

ほんの短い言葉も、部長の聲は耳に優しい。

「はい。

お電話、ありがとうございました」

いつも通り、返事をしてから気づいた。

人に「お電話ありがとうございました」は変じゃない?

「くくっ、

いや、こちらこそ、ありがとう。

じゃ」

と言って、電話は切れた。

部長、変だと思わなかったかな。

し、心配になる。

けれど……

はっ!

それどころじゃない!

私は、急いで支度を整える。

何を著よう?

どこへ行くんだろう?

分からないまま、とりあえず、膝丈の淡いブルーのサーキュラースカートを選ぶ。

そこに、白いブラウスとネイビーのショート丈のカーディガンを合わせる。

く見えて、それでいて気合いがりすぎないじに見えるかな?

髪は緩く巻いて、ハーフアップに。

初めてのデート…

しでもかわいいと思ってもらえると嬉しいな。

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