《【完結】苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族~》第3章 家族 兄妹 !?(8)私が彼と、付き合っているとしたら?
またリビングに戻ってきて、各々プリンをつつき出す。
「ならこんな小細工などせず、正々堂々とこい」
ビシッ、とスプーンを仁が、千里部長へ突きつけた。
「へいへい。
……あー、運したせいか、プリンがうまいなー」
千里部長がふざけ、もうさっきまでの変な空気はない。
私も笑ってプリンを食べる。
気づきかけた自分の気持ちには蓋をして。
あんなになくなりそうになかったプリンも、夜にはほとんどなくなっていた。
「お役に立てたみたいでよかった」
玄関まで千里部長をお見送りする。
仁は父親から電話がかかってきて、席を外していた。
「千里部長のおかげで片付きそうです。
ありがとうございます」
食べ切れなかったらどうしようと心配していたが、この分なら殘りを明日の朝ごはんにしてしまえばなくなるだろう。
「ん。
今日は楽しかった。
……仁も三ツ森も、もっと自分の気持ちに素直になればいいのにな」
ぼそっと千里部長が真面目な顔で呟く。
その顔はあきらかに私たちを心配していた。
「千里部長……?」
「いや、仁の奴、けっこう三ツ森と仲良くやってるみたいで安心したわー。
だってあの仁だろ?」
「そうですね」
ケラケラ笑う彼につられて私も笑う。
「彪……」
後ろから仁の聲が聞こえたかと思ったら、千里部長に抱き寄せられた。
「……仁をよろしく」
ぼそりと、耳もとで囁いて千里部長が離れる。
「じゃ、ごちそうさまー!」
ぱっと私を離し、千里部長は元気よく出ていった。
「……涼夏は」
振り返ると同時に、仁から壁ドンされた。
私を見下ろす、眼鏡の奧の瞳には炎が燃えさかっている。
「本當は彪と付き合っているのか?」
どうしてそんな結論になるのかわからない。
もしかして、いまので?
「彪は涼夏を可がっている。
涼夏だって彪といるとき、楽しそうだ」
訊きながら仁の顔は苦しそうに歪んでいる。
さっき、私は仁のものじゃない、なんて言った人とは別人だ。
「……だとしたらどうするんですか」
きちんと否定して事実を伝えるべきだとわかっていた。
けれど私の意思に反して口から出たのは、挑発するような言葉。
「私が千里部長と付き合っていたら、仁はどうするんですか」
止まれ、私の口。
そんなことを訊いても、私が傷つくだけ。
――傷つく?
なんで私が、傷つくんだろう。
「……どうもしない」
仁が、私の拘束を解く。
「さっきも言ったが、涼夏は僕の妹だが、僕のものではない。
誰と付き合おうと……勝手だ」
泣きだしそうに瞳を歪め、仁が離れた。
そのまま、足早にリビングへと歩いていく。
「まっ、……て」
止める間もなく、リビングのドアがバタンと閉まった。
背中がずるずると壁をり、その場に座り込む。
が痛い。
こんな痛み、私は知らない。
きっとこれは――私が仁に、をしてしまったから。
「わかんない、よっ」
なんかしたくない。
なんかするから、つらい思いをする。
わかっているはずなのに、気づいてしまったこの気持ちは止められない。
それに仁にとって、私はあくまでも――妹。
「……最低だ」
のろのろとひとりで片付けをはじめた。
私が妹でいれば、仁はずっと傍にいてくれる。
仁はずっと、私に笑いかけてくれる。
ならばなど諦めて妹でいる。
私は仁と、ずっと一緒にいたい――。
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