《【完結】苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族~》最終章 社長、婚約者、結婚!?(4)婚約者との同居生活
「さて。
お腹も満たされたし、本題にりましょうか」
お茶を淹れ、ソファーに移したところで咲夜子さんが早速、切りだした。
「私がいない間に浮気かしら、仁?」
咲夜子さんの聲は、責めているというよりも愉しんでいる。
「涼夏は僕の妹だ」
「いもうとー!?
巌おじさまに隠し子がいたなんて、初耳なんですけど」
手の甲を口もとに當て、おかしそうにころころと咲夜子さんが笑う。
けれど仁は眉ひとつかさない。
「父が涼夏の母親と再婚したんだ。
それで妹になった」
「それも初耳だわ」
笑い終わったのか、シャッターが閉まったかのように普通の顔で咲夜子さんはお茶を飲んだ。
「神月こうづきには連絡がいっているはずだが」
「殘念。
家には寄らずにロンドンから直接ここに來たの。
最近の家のことは一切知らないわ」
神月、というのは日本トップの生會社、コウヅキ生のことなんだろうか。
最大の仕れ先だし、そこの娘が婚約者なのは納得だ。
「だいたい、なにしに來たんだ」
「婚約者が未來の旦那様の家に來ちゃ悪いの?」
私を蚊帳の外にして、話はどんどん進んでいっている。
冷たい仁の対応に平気で返せる咲夜子さんはさすが婚約者というか。
「用がないならさっさと帰ってくれ」
「あら冷たいのね。
……夏休みの帰國中、ここに置いてちょうだい。
じゃ、そういうことで」
「えっ、あっ!」
止める間もなく、リビングの扉を開けて咲夜子さんはプライベートエリアへっていった。
「ねえ。
私はどの部屋を使ったらいいのかしら?」
「……はぁーっ」
仁が大きなため息をつき、立ち上がる。
「左手手前の部屋を使え」
「わかったわ」
玄関に向かった仁は置きっぱなしになっていた咲夜子さんのスーツケースを摑んでリビングを通過し、廊下へと出ていった。
きっと、彼のところへ持っていったんだろう。
「仁の婚約者、か」
私が正に、なりたいと思い描く容姿の彼がうらやましい。
背だってモデルのように高く、仁と並んでも遜がなかった。
「お似合い、だよね」
お茶の片付けをして自分の部屋に戻った。
仁はあれから、リビングにはこない。
「勉強、しよう……」
いまは九月にってすぐある、品質管理検定の勉強をしていた。
ちゃんとキャリアアップして、ひとりで生きていかなきゃ。
わかっているはずなのに、全く手に付かなかった。
「涼夏」
夕方になって、仁が私の部屋をノックした。
「夕食を食いに行くが、一緒に行かないか」
これは本気で言っているんだろうか。
婚約者との食事に、私をうなど。
「おふたりで行ってきてください。
私は邪魔だろうし」
ドアなんて開けられなかった。
いまの、私の顔を仁に見せるわけにはいかない。
「邪魔とかあるわけないだろ。
一緒に……」
「仁はバカなんですか!?
咲夜子さんの気持ちを考えてあげてください!」
私の気持ちを考えて。
私を慘めにさせないで。
心の中でいくらんだところできっと、仁には聞こえない。
「……わかった」
しして短く返事があったあと、ドアの向こうから仁の気配が消えた。
仁にもらったクマのぬいぐるみに顔をうずめ、言葉にならないび聲を上げる。
あとこれが何日続くんだろう。
ううん、いまはいい。
だってこれは、すぐに終わるんだから。
でも仁が結婚したら?
「……早くここを出ていこう」
引っ越した初日に決心したとおり、さっさと次のマンションを見つけて出ていけばよかったのだ。
そしたらこんな思い、しなくてすんだのに。
攜帯を手に、賃貸報を彷徨う。
奨學金の返済もなくなったし、巌さんからの生活援助もあるから楽にいい條件のところが選べるはずなのに、いつまでも決められずにただぼーっと眺めていた。
島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪
罪を著せられ島流しされたアニエスは、幼馴染で初戀の相手である島の領主、ジェラール王子とすれ違いの日々を過ごす。しかし思ったよりも緩い監視と特別待遇、そしてあたたかい島民に囲まれて、囚人島でも自由気ままに生きていく。 『王都よりよっぽどいいっ!』 アニエスはそう感じていた。……が、やがて運命が動き出す。
8 78完璧御曹司が、なぜか私にだけ意地悪をしてきます
真面目な百貨店店員、郁美は、なぜかこの百貨店の御曹司である花園に嫌われ、ことあるごとにいじめられている。しかし、借金苦のためにもこの仕事を辭めるわけにはいかない。 そんなある日、花園に借金の事がバレて、無理やり建て替えられてしまう。見返りに彼は、郁美に身體を差し出せと要求してきて――。 ツンデレ年下御曹司と、長女気質苦労人ヒロインの、身體から始まるラブストーリーです!
8 131とある腐女子が乙女ゲームの當て馬役に転生してしまった話
前世は、大學生。恥ずかしながら、當時はオタクライフを送っておりまして、いわゆる男性同士の戀愛を愛好するタイプのオタクでありました。そんな私が転生してしまったのは、前世でプレイしていた魔法學校を舞臺とした「Magic Engage」の世界。攻略対象は、全部で5人。「紳士×腹黒」ハース・ルイス。「小悪魔×女たらし」ルーク・ウォーカー。「元気×さわやか」ミヤ・クラーク。「マイペース×ミステリアス」ユリウス・ホワイト。「孤高×クール」オスカー・アーロン。そんな彼らと戀に落ちる戀愛シミュレーションゲーム。前世でその腐女子屬性をフルに活用して邪な考えでプレイしていた天罰が當たったのか、私はというとヒロインではなく、ゲーム內でいういわゆる當て馬役に転生してしまったようで…。 とどのつまり、「とある腐女子が乙女ゲームの當て馬役に転生してしまった話」でございます。 この作品は「コミコ」にも掲載しています。
8 94地味な俺がなんでモテるの!?
斉藤 成城(さいとう せいじ) は普通の男子高校生である。 住んでいる所は住宅街住みやすいし少し遠いいが、電車で行ける 山や川などがある。 身長169cm 成績 普通 運動神経はやや自信あり 顔は…………普通のどう見ても普通の高校生 そんな彼は 戀 を一回も経験していなかった がある事をきっかけで斉藤成城は 戀のハリケーンの集まるど真ん中にいたのだ…… どうも!みなさん!斉藤 です! 今回のテーマは………戀です! 自分は実力不足ですが…もしも!この作品気に入ったよー!っと言う方!ぜひぜひ!フォローを! そして、誤字 情景等が足りなかったら指摘コメントお願いします! サブタイトルを変えました! 2019年7月21日にキャラデザを見直し変更しました!
8 187嫁入りしたい令嬢は伯爵の正體がわからない
男爵令嬢のコノエはある伯爵のお茶會に參加していた。 しかしニコラス伯爵を名乗る人物が三人いて…? 誰がニコラスなのかわからないまま、大勢の令嬢達との殺伐としたお茶會がはじまった。 主人公が伯爵を考察していく言葉遊びのような話なのでふんわり読んで頂けたらと思います。
8 168お嬢さまと犬 契約婚のはじめかた
「おねがい久瀬くん。お金あげるから、わたしと結婚して」 幼い頃の事件で心に傷を抱えたひきこもりの畫家・鹿名田つぐみと、久瀬 葉は半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。 繊細なつぐみとおおらかな葉。表向きは仲睦まじいふたりだが、じつは葉はつぐみが不本意な見合いから逃れるために3000萬円で「買った」偽りの夫であり――。 お金で愛を買った(つもりの)少女×買われた(ことにした)青年の、契約結婚からはじまる、面倒くさくて甘くて苦い戀。 第2部連載中。 【登場人物】 鹿名田 つぐみ(19歳) 戀人のヌードと花を描く「花と葉シリーズ」のみ発表する畫家。 もとは名家の令嬢。見合いから逃れるために葉を3000萬で買った。 久瀬 葉(23歳) つぐみの専屬モデルで、続柄は夫。 素性不明の貧乏な美青年。
8 193