《めブルーム〜極甘CEOの包囲網〜》プロローグ
私には、ずっと忘れられない人がいる――。
高校一年生のとき、同じ學校だった〝彼〟の存在を知った。
同い年で隣のクラス。同級生ということ以外、接點なんてまったくなかった。
サッカー部に部した彼は、中學時代から注目されている選手だったらしく、高校でもすぐに頭角を現した。一年生でレギュラーりし、二年生になる前には先輩たちを差し置いてエースと呼ばれ、県大會では準優勝の立役者となった。
スポーツ萬能で、勉強もでき、まさに文武両道。當然モテないはずがなく、ひっそりファンクラブまである……と聞いたことがある。
ただ、當の本人には嫌いという噂があり、ミスコンで優勝した先輩もアイドルの卵の同級生も、はたまた學年一可い後輩にもまったく興味を示していなかった。
サッカー部のエースという目立つタイプだったのに、どこか靜かなところがあって。周囲とバカ騒ぎするようなことはなく、人気のない場所でひとりでいる姿を見たこともある。
ミステリアスな雰囲気もまた、彼の魅力を高める要素だったのかもしれない。
當時、男子が苦手だった私は、三年生で同じクラスになるまで彼とろくに話したこともなくて、彼の方はきっと私のことなんて知らなかっただろう。
けれど、同じクラスになったのを機に、ときどき聲をかけられるようになった。
そして、ある秋の夕暮れどきに、ひょんなことからお互いの夢を語り合った。あの日のことは、今でも鮮明に覚えている。
淡い想いを抱えていた私が、彼にもっと惹かれていくまでは本當にあっという間で、気づけばしっかりとしたになっていた。
ただ、私は男子が苦手だったし、彼も子が嫌いだともっぱらの噂で、告白もできないまま卒業式を迎えてしまった。
最後に會った日、『頑張れよ』と言ってくれた彼に、自分自も一杯の激勵の言葉を送った。大きくなりすぎた想いを、彼には決して悟られないように……。
あれから約九年。
彼とは、もう會うことはないかもしれないと思っていたのに……。
「今日からここが香月こうづきの家だ」
卒業式の日以來初めて再會した彼が、なぜか私の目の前で微笑んでいる。
あの頃と同じように優しい口調で、けれど月日を重ねた分だけ大人になった姿で。
九年前よりもずっと男らしい香を纏った笑みには、さっきまでときおり滲んでいた當時の面影は見出せない。
目の前にいるのは、十八歳だった彼――諏訪翔すわしょうくんじゃない。
二十七歳の、眉目秀麗な大人の男だった――。
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