《めブルーム〜極甘CEOの包囲網〜》Bloom4 ぬるま湯に浸かりすぎないように【3】
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週明けから四日後の木曜日。
今日から七月にり、私は諏訪くんがCEOを務める『株式會社かぶしきがいしゃ SUエスユー INNOVATIONイノベーション』の社員としての初日を迎えた。
「香月志乃です。ご迷をおかけするかと思いますが、よろしくお願いいたします」
彼の紹介とはいえ、今までとはまったく違う職種になるため、昨夜からずっと張していたけれど。
「副社長の鵜崎うざきです。わからないことがあれば、なんでも訊いてね」
溫かく迎えれてくれた鵜崎副社長を始め、スタッフは歓迎してくれた。
エスユーイノベーションは港區にある十階建てのビルの三階にオフィスを構え、二十人ほどの社員と數人のアルバイトが在籍している。私がったことで、男比率はちょうど半々になるのだとか。男ばかりに囲まれるような環境じゃないことに、まずはをで下ろした。
「香月さんには、木野きのさんがついてくれることになってるから。まずは木野さんから指示をもらって仕事の流れを覚えて」
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諏訪くんに〝香月さん〟と呼ばれるのは、なんだかむずがゆい。
「木野です、よろしくね。わからないことがあればなんでも訊いて」
差し出された右手に、右手で応える。握手をしながら「よろしくお願いします」と頭を下げれば、木野さんはショートカットの髪を耳にかけて微笑んだ。
約束通り、を指導係にしてくれたのは嬉しい。けれど、てっきり彼が中心になって仕事を教えてくれるのかと思っていたから、しだけ心細かった。
「まずは社を案するね。って言っても、迷うような場所もないんだけど」
木野さんはそう言いつつも、丁寧に説明しながら社を案してくれた。
エスユーイノベーションが借りている三階フロアには、大小様々な部屋が六室あった。重役室、応接室、ミーティングルーム、休憩室、資料室兼備品倉庫、そして一番大きな部屋に全社員のデスクが配置されていた。
「重役室は社長と副社長、書の篠原しのはらレイラさんの三人で使ってるの。あ、篠原さんは副社長の隣にいた人ね」
まだ全員の顔は把握できていないけれど、確かにさっき鵜崎副社長の隣にはひときわ目立つが立っていたのを覚えている。
くっきりとした二重瞼のアーモンドアイが印象強く、どこかエキゾチックな顔立ちだった。艶やかな栗の髪は綺麗に纏められ、スーツ姿からは気が滲み出ていた。端正な諏訪くんに負けず劣らず形の副社長と並んでも、ちっとも引けを取らない容姿だったし、三人が並んでいるところはある種の迫力があった。
「篠原さん、ハーフなんですって。年齢は二十九だったかな? うちは社長と副社長が立ち上げたんだけど、ふたりの次に古株なのが彼なのよ」
「そうなんですね。じゃあ、篠原さんもSEの経験があるんですか?」
エスユーイノベーションは、アプリ開発がメインの會社だと聞いている。社員が増えた今は、企業のシステム管理やホームページの作なども請け負っているようだけれど、社員の大半がシステムエンジニアなんだとか。
「ううん、篠原さんは最初から事務や雑務メインで採用されたみたいだし、SEの業務には関わってないよ。篠原さんが正式に書になったのは社員が増えた五年目くらいだったって聞いてるけど、必要に迫られて自然とそうなったみたい」
ところが、彼はそうじゃないみたい。
「でも、私がうちにったのは二年前だから詳しいことは知らないのよね」
諏訪くんが同じ大學出の副社長と會社を立ち上げたのは大學在學中だったことは、數日前に教えてもらった。ふたりで作ったアプリがヒットし、以來ずっとアプリ開発に関わっていると言っていた。
篠原さんがどんな風に採用されたのかはわからないけれど、私が知らない社會人になってからの彼を知っているのはしだけ羨ましい。
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