《めブルーム〜極甘CEOの包囲網〜》Bloom7 は曲者、あなたは変わり者【5】
「それって、香月が俺を男として意識してないからなのかもしれないけど、なくとも可能はゼロじゃないと思わないか? だから、俺は特に懸念はしてないよ」
どうやら諏訪くんは、本當になにも心配していないようだった。彼がそう言うのなら大丈夫な気がする……なんて思う。
私は自分が思っている以上に、諏訪くんを信頼しているのかもしれない。
「俺も男だから、やっぱり好きな子にはれたい。でも、香月を傷つけるつもりはないし、香月が俺と付き合ってくれるなら香月のペースで進んでいければ充分だと思ってる。だから、まずは香月の気持ちが知りたい」
(言ってもいいのかな……)
鼓はさっきからドキドキと脈打って、もうずっと忙しなくき続けている。
諏訪くんに想いを伝えるのは張するし、不安もたくさんあるけれど……。彼と一緒なら、しずつでも前に進める気がした。
「私……」
穏やかな眼差しの諏訪くんが、私を優しく促してくる。
「私も……。諏訪くんのことが好きです……」
それに背中を押されるように想いを紡げば、彼は意表を突かれたように目を大きく見開き、數瞬して顔をくしゃりと歪めて破顔した。
「予想以上だ……」
「え?」
「振られなければいいと思ってたくらいなのに、香月に好きだって言ってもらえるとは夢にも思わなかった」
諏訪くんは本當に嬉しそうで、そんな風に言ってもらえる資格なんてないと思うのに、の奧から喜びが突き上げてくる。
それが自分自の一番素直なだと自覚したとき、想いをごまかさずに伝えてよかった……と心底思えた。きっと、この気持ちに向き合っていなければ、私はすぐに後悔に苛まれていただろう。
「香月」
優しい聲に促され、彼を見つめる。真っ直ぐな視線とぶつかれば、鼓が大きく跳ね上がった。
「俺、香月を大切にするって約束する。だから、俺と付き合ってほしい」
改めて伝えてくれた言葉が、心をふんわりとくすぐってくる。
上手く言えないけれど、面映ゆいような覚に笑みが零れ、迷うことなく頷いた。
「うん。……私、上手く付き合えないかもしれないけど、諏訪くんと一緒にいたい」
「上手く付き合う必要なんてないよ。香月は周囲と比べてそんな風に言ったのかもしれないけど、俺は付き合い方なんてそれぞれでいいと思ってる」
「諏訪くん……」
「上手くいかないこともあるかもしれないけど、しずつ進んでいけばいいんだ。そうやって、俺たちなりの関係を育んでいこう」
いつだって、諏訪くんは私の気持ちを慮ってくれる。
私は彼のようにはできないかもしれない。けれど、寄り添うことや向き合うことは忘れずにいようと思う。
上手くできないことがあっても、ゆっくりしか進めなくても、きっと諏訪くんなら私を待っていてくれる。そこに甘えてしまうだけになるのは嫌だけれど、しずつでも彼に見合うになりたい。
そうやって歩んでいけばいいのかもしれない、と思えた。
不意に差し出された右手に、私は瞬きをしたあとで微笑みを浮かべた。
まだすんなりとはれない。心を整えてタイミングを取らなければ、自分から手を出せない。
それでも、おずおずとれて握り返した骨張った手は怖くなくて、その溫もりに包まれながらほんのしだけ前に進めた気がしていた――。
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