《めブルーム〜極甘CEOの包囲網〜》Bloom11 あなたとの路は縁のもの【1】
春は瞬く間に過ぎていき、私がドゥシュールで働くようになって二ヶ月が過ぎた。
麻布十番店と恵比壽店でのアシスタント業を無事に終え、先週からオーナーのもとで學ぶために南青山店に出勤している。
「さっきまたハサミを引っかけてたね。メンテナンスが苦手みたいだけど、他では合格をもらったわけだし、できてたはずだよ」
閉店後に殘り、オーナーとマンツーマンでマネキンの髪を切り終えたところで、昨日と同じダメ出しをされてしまった。
メンテナンスとは、枝や切れを中心に綺麗に切って整えること。髪に対してらせるようにハサミをれるのが昔から苦手で、學生時代も容師になりたての頃も隨分とこれで苦労した。
ただ、麻布十番店と恵比壽店では必死に練習して合格をもらえたため、研修期間も三ヶ月目にった今になってできないのはよくない。
「焦らなくていい。今見てる限りでは丁寧にやればできるはずだ」
正直、できないのは神的なことが大きい。オーナーの前だと張しすぎるのだ。
「まぁ、最初に厳しいこと言ったし、張もするか。でも、厳しさなら夏の方が上だし、あいつのところで合格してるんだからもっと自信持ちなよ」
オーナーの言う通り、厳しさという意味ではオーナーや恵比壽店の店長の比ではないくらい、夏さんが一番スパルタだった。
彼は話し口調も格も優しいものの、仕事に対する厳しさはそこから想像できないほどで、アシスタント業の段階で辭めた人がいるというのも頷けた。逆に、厳しいイメージだったオーナーの方が、意外にも優しくダメ出しをしてくれる。
オーナーいわく、そんな夏さんのもとで最初に研修をさせるのには、本気でやる気があるのかを見るためでもあるらしい。『夏の指導に耐えられなければ、どのみちうちではやっていけないと思うから』と――。
これが社會人一年目のときだったら、耐えられなかったかもしれない。
けれど、夏さんもオーナーも理不盡なことは一度もなく、仕事に対する姿勢には尊敬の念しか生まれない。信頼も増したため、どれだけダメ出しされても食らいついていこうという気持ちがあった。
クタクタので帰宅すると、リビングから翔が顔を覗かせて「おかえり」と微笑んでくれた。自然とキスをわし、「お疲れ様」と労い合う。
「今日はいっぱいダメ出しされちゃったんだけどね、オーナーの指導は他のふたりとはまた違って、すごく勉強になるの」
翔も土日に必ず休むわけじゃないけれど、現狀ではどうしても休みが合わない。サービス業の私の休みは平日ばかりだし、研修期間中は土日に休むのは難しいからだ。
だから、夕食のときにその日のことを報告し合うのが日課になっていった。
「志乃、生き生きしてるよな。ダメ出しされたって言いながらも嬉しそうだし」
「だって、楽しいんだもん。きついし、自分の腕が鈍ってるのも痛して悔しいけど、スタッフの意識が高くて刺激されるんだ。早くスタイリストデビューしたいから、食らいついていかないと」
「ははっ、食らいつくか。志乃からそんな言葉が出るなんて信じられないな」
笑い聲を上げた翔につられて、私まで笑ってしまう。
私らしくない言葉かもしれないけれど、今は毎日そういう思いで仕事と向き合っている。練習でクタクタになる日々は、學生時代や容師になりたての頃の真っ直ぐだった気持ちが蘇ってきて、まだまだ頑張れそうだと思える。
みんなは天才になりたいですか?僕は普通でいいです
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