《我が家の床下で築くハーレム王國》第34話出発とい
迎えた七月の第一土曜日。朝から四人が俺の家に集まっていた。
「おっす翔平、ハナティアちゃん」
「おはようございます、お二人共」
「おはよう、正志、雪音」
「おはよう」
四人が揃ってしばらくして、旅行へと出発。移手段は電車のみ。目的地は秩父の方まで行く事になった。
「ここからだと結構お金かかるんじゃないのか?」
「その為にゴールデンウィークから貯めておいたんだろ。なあ雪音」
「私は元から貯金はありますから」
「そこまでキッパリ言わなくても」
まだ早朝五時過ぎだというのに元気のいい二人。ハナティアはというとまだ眠いのか、うつらうつらしながら歩いている。
「大丈夫かハナティア」
「うーん? 大丈夫……」
心配になった俺は聲をかけるが、ものすごく眠そうな聲がハナティアから返ってくる。
「途中ではぐれるとあれだから、手を繋いでてやるよ」
「ありがとう翔平……」
かなり眠たいのかフラフラしながら歩く彼を見失わないようにする為、手を手を繋いであげる。これだとまるで子供を連れて歩くお父さんみたいだが……。
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「朝から熱々ですなお二人共。どう思いますか奧さん」
「ここだけもう夏みたいですね。奧さん」
「うるさい!」
手を繋ぐこと自恥ずかしのだが、これもハナティアの為なんだから仕方ない。
「寢不足なのか」
「うん。最近眠れてなくて……」
「電車に結構な時間乗っているから、その時にでも寢ておけ。そうしないと折角の旅行が楽しめないだろ?」
「そうしとく」
とは言いながらも、やはり歩きがおぼつかない。何とか駅までは我慢してもらいたいところなんだけど。
「言っておくけど翔平、お前も同じくらい眠そうだからな」
「余計なお世話だ、ちくしょう」
実は正志の言う通り俺も寢不足だった。特に最近はハナティアと同じように悩み事をしていて、どうもうまく寢付けない。
その原因は一応分かっているんだけど。
「折角の旅行なんだからしっかりしてくれよ、二人とも」
「悪い……」
その後電車に乗り、約二時間乗り換えを繰り返しながら目的地である秩父へと向かったのだが、その間ハナティアと俺は睡していたらしい。正志も雪音も呆れていたが、この後の事を考えれば充分睡眠を取った気がする。
長い移時間のおかげで、すっかり目が覚めた頃目的地へと到著した。
「到著ー」
「私初めて來ました」
「俺は何度かきた事あるどころか、ここに俺の実家あるしな」
「あれ、正志ってそうだっけ?」
「そういえば二人とも家に招待した事なかったっけ」
今は一人暮らしなの勿論知っているけど、正志の家に遊びに行った事はなかった。本人が家が遠いからとか々言ってた事もある。
「それにしても、全然変わってないなここ」
駅周辺を見回しながら正志が言う。こうは言っては失禮かもしれないが、かなり田舎に近い。でもその分緑に溢れていて、都會とは違って居心地がいい。
(何かのアニメの聖地とでも言われていたっけ)
こういうちょっとさした旅行に來る庭にはピッタリな場所なのかもしれない。
「とりあえず宿の時間までまだあるし、観するか」
「そうだな」
で、いざ行かんとした所である事に気づく。
「あれ? ハナティアと雪音は」
「そういえばいないな」
道理で會話にってこないと思ったら、まさかの二人の姿がない。到著早々見失ってしまったらしい。
「つくづく旅行とか連休に運ないな俺達」
「それはお前だけだろ翔平」
ゴールデンウィークの一件とか、本當に不運だよ俺……。
◼︎◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎
その後何とか二人と合流し、々回ったりしてお晝の時間になった。朝が早いこともあってか、午前中だけでも結構回った気がする(朝早くて開いてる店がなくて、結構苦労したけど)。
「それでこの後はどうするんだ正志」
「午前中で結構回ったからな。宿の時間も近いしそのまま宿かな」
「そこまで何で移するの?」
「秩父駅から電車で西武秩父駅に行って、そこからタクシーで溫泉宿かな。荷とかも整理したら、また観もできるし」
「また電車か……」
「楽しくないの? 翔平」
「いや、楽しいけどこうも電車が続くとだな」
「私はすごく楽しいよ!」
「そうですか……」
朝とは違ってかなり張り切っているハナティア。それに比べて俺は電車が多い旅に、々疲れをじていた。
まあ、ハナティアが楽しんでもらえているからいいけど)
ただほとんどの指揮を正志がやっていらから、男としてしけない。
「よし、皆ご飯食べ終わったみたいだし早速行くか」
『おー!』
その後午後の三時過ぎには予定の宿へと到著。二つ部屋を取ってあり、何故かその振り分けが俺とハナティア、雪音と正志という男混合だった。
「いやいや、そこは男は分けないと駄目だろ」
「いいだろ翔平。折角ハナティアちゃんと二人きりになれる時間が増えるんだから」
「でもな……」
「翔平、行こうよ」
結局拒むことができずにハナティアに引っ張られながら部屋へとる俺。中は和風になっていて、ベランダからは自然が堪能できる。
「宿代そんなにかかってないのに、結構しっかりしてるな部屋」
「わーい、畳だ」
俺もハナティアも移の疲れからか畳に座り込む。
「朝から迷子とか々あって、疲れる事が多かったけどようやくゆっくりできるな」
「うん! 翔平が迷子にならなければ本當によかったのに」
「その言葉、そっくりそのまま返すよ」
しばらく靜かな時間が流れる。お互い疲れているからから、何も言葉が出てこない。
「なあハナティア」
「ん?」
しばらくボーッとした後に、俺はハナティアに尋ねる。
「旅行に來れてよかったか?」
「うん、勿論!」
「そっか」
満面の笑みを浮かべながら答えるハナティア。それが見れただけでも疲れが飛んだ。
「翔平は?」
「勿論俺も楽しいよ。皆で旅行に來れてさ」
だが楽しい反面、俺はずっと考え事をしていた。
(男としてのケジメ、か)
五日前くらいにハナティアに俺は、彼の描く未來にいていいのかと尋ねようとした。それは下手をすれば告白に近い言葉でもあった。
それが本心なのか、偽りなのか自分自が分かっていない。でももし、その未來に俺もいるのなら、それはつまり……。
「ハナティア」
「何?」
「夜、二人だけでどこか出かけないか?」
俺はその答えを求めるためにも、ハナティアを夜のデートにう事にしたのだった。
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