《我が家の床下で築くハーレム王國》第49話今までの人生はこの一瞬の為に

そしてやって來た約束の週末。俺とハナティア、キャロル、サクヤ全員が朝から我が家に集合していた。

「ここから駅まで歩いてそこから電車で向かうぞ。皆準備は大丈夫か?」

「うん……大丈夫」

「相変わらず眠そうだな、お前は」

「ハナちゃん、サクヤさんに起こされるまでずっと寢てたもんね」

「何でそういう事言うのよ……」

眠たそうな顔でウトウトしながら、ハナティアは歩き始める。これ注意してないと道端で倒れそうで怖いな。

「それに比べて、相変わらずしっかりしているなサクヤは」

「ハナティア様とキャロル様を起こすために、二人よりも早くに起きていますから。それに折角のプールですから、こちらも用意させていただきました」

そう言ってサクヤが取り出したのは弁當箱。

「もしかしてサクヤの手作りか?」

「はい。そうですよ」

「一何時に起きているんだよ」

「こういうのにはすっかり慣れてしまいましたから」

今日の集合が朝七時だったので、ハナティア達よりも早く起きて尚且つ弁當を作る時間も考えると、殆ど寢てないのではないだろうか。

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「ハナティアもそうだけど、こういう水がある場所に出かける時の寢不足は危険だから、あまりやめてほしかったんだけどな」

「そうなの……? 私楽しみで寢れなくて……ふわぁ」

「私はご心配しなくて大丈夫ですよ。しっかりと睡眠はとっていますから」

「いつ寢ているのか俺は知りたいよ」

良い子の皆はしっかり寢てから挑もうね。

しばらく歩いて、目的の駅に著く。ここから一時間近く電車で移して、さらにその後にバスで移してようやく目的地に到著する形だ。

「眠かったら電車で寢るのが一番だな」

「うん……私し寢る」

乗り換えは一度あるくらいなので、ほぼ寢ていても大丈夫なのでハナティアには寢てもらう。俺は彼をいつでも起こせるように、隣に座った。

「あらあらキャロル様、さっそくお二人が熱々ですよ」

「この車両だけすごく暑いわね、サクヤさん」

そんな俺達を遠くで見ながら、サクヤとキャロルがひそひそとそんな事を言っている。

(二人ともあとで覚えてろよ)

まあ好きな人が隣にいるので、気分は悪くはないけど。ハナティアは早くも眠っているのでそんな事はお構いなしだろうけど。

(帰りの方がもっと大変だろうな)

ハナティアが寢るのに加えて、俺も疲れて眠ってしまう可能が高い。今は目が冴えているので寢てしまう心配はないとは思う。

(何かこうして近くで見ると、本當に可いよな)

隣で寢ているハナティアを眺めながら、ついそんな事を考えてしまう。こんな彼が、近い將來妻になると考えるとしだけ誇らしい。しかも一國の王だ。誰よりも自慢ができる。

(もし子供がの子だったら、その子供もやっぱり)

ハナティアに似て可いかなとか考えてしまったり。

(って、電車の中で何を考えているんだ俺は)

しかもこんな朝から。

「んっ……翔平……? もう著いたの?」

「まだまだ先だから、ゆっくり寢てろ」

「うん」

にとって初めての験なのだから、楽しみに今は眠っていてもらいたい。こんな恥ずかしい事を考えて、真っ赤になっている俺の顔は見られたくない。

「暑くてうちわが足りないですね」

「これは猛暑のレベルよ、サクヤさん」

もう他の二人は無視しよう。

■□■□■□

電車やバスを経由して、一時間半後目的地に到著。その頃にはハナティアもすっかり目覚めていて、全員が元気な狀態で無事場する事ができた。

「じゃあ著替え終わったら、またここに集合な」

「うん。じゃあまた後でね翔平」

「無事に帰ってきてくださいね、翔平様」

「平ちゃん、お元気で」

「俺は今から戦にでも向かうのか?」

そんな冗談は置いておいて、俺は更室にり水著に著替える。とは言っても、下に履いているのが既に水著だったりするので、他にきているものをぐだけで著替えは終わる。

「荷はこれだけ持っておけば大丈夫だよな」

ちょっとした荷だけ持って俺は更室を出る。流石にハナティア達はまだ著替えを終えていないようだ。

(何か張しているな、俺)

自分が買ってあげたとはいえ、好きな人の水著姿なんてドキドキしないはずがない。しかもハナティアに似合うものを選んだのだから、期待する以外他ない。

(雄一が聞いたら、絶対羨ましがるよなこれ)

ある意味連れてこなくてよかったのかもしれない。何せ今から俺はたった一人で楽園を味わえるのだから。

「お待たせ翔平」

待つことしばらく、背後からハナティアの聲がする。遂にやってきた張の一瞬。俺は高鳴るを抑えながら、振り返った。

「いや、俺もさっき來たばか……り」

振り返った先で待っていたのは、まさにだった。俺が買ってあげた水著を著て俺の目の前に立つハナティアは、可いを通り越してだった。

「どう……似合うかな」

恥ずかしそうに言うハナティア。そう、これこそが俺が二十年待ち続けたシチュエーション。俺も恥ずかしがりながらも、ハナティアに答えた。

「に、似合っているよ。そ、それに可い」

「あ、ありがとう」

お互い顔が赤くなる。もう俺はこの為に生きてきたと言っても過言ではない。

「私達もいるんですけどね」

「あとでお灸をすえる必要があるね、二人には」

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