《我が家の床下で築くハーレム王國》第53話トリナディア幽霊屋敷冒険録 前編
「本人に原因がないのに、勘當されるってどういう事だよそれ」
「私も……分からないの。でもお姉ちゃんが私の名前覚えてくれていたなんて……」
目を滲ませるハナティア。多分その姉がいなくなったのはハナティアが本當に小さい頃だったのだろう。でもその溫もりは彼の中に殘っていた。だから今でも忘れていないのだろうし、覚えていてくれた事が本當に嬉しかったのだろう。
(あの時俺も聲をかければ良かったのかもな)
ハナティアが會いたがっていたのなら、あそこで引き止めて二人を再會させてあげれば良かったのかもしれないと、しだけ後悔する。
「でも生きているって分かったなら、どこかの巡り合わせでいつか會えるんじゃないか?」
「そうだと私は嬉しいけど、お姉ちゃんが會ってくれるか分からない」
「まずは見つけてから、だな。ふわぁ」
そんな會話をしている間に、プールの疲れと眠気が俺を襲う。流石に電車でずっと起きていたから眠いな。
「もう眠くなっちゃった?」
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「ああ。飯も食ったけど、風呂にらないと……」
「あ、ちょっと」
そしてその眠気に打ち勝てなかった俺はそのまま眠りについてしまった。
「もう、私より先に寢てどうするのよ馬鹿……」
いつも俺は姉の背中を追っていた。柚姉はすごく頭が良くて、近所の人からも評判が良かった。
だから俺にとって柚姉は憧れの存在だった。
『お姉ちゃん、これ読んで』
『もう相変わらず甘えん坊なんだから。もうすぐ小學生になるんでしょ?』
『だって僕お姉ちゃんが大好きなんだもん』
『もう、翔平ったら……』
時に厳しいけどいつも優しくて、ずっと目標だった。
だけどあの日、
『お姉ちゃん、が……』
『よかった。私のたった一人の家族を守れて……』
『お姉ちゃん! お姉ちゃん!』
俺は姉を失った。俺はその現実をけ止めたくなくて、この記憶を全て封じ込めた。全てなかった事にすれば辛い思いをしないから。それを願ったら、次目を覚ました時……。
『ここは……どこ?』
記憶喪失になっていた。姉の溫もりも、名前も全て忘れて俺は目を覚ました。
俺は追い続けていたはずの背中を、いつの間にか見失っていたんだ。
(だからしだけ俺は……)
ハナティアがしだけ羨ましくなっていた。
■□■□■□
プールへ行った翌日、ハナティアが行きたい場所があると言うので、俺はそれについて行った。
「何だよ行きたい場所って」
「翔平に昨日のお禮がしたくて」
「お禮って、ここトリナディアだよな?」
お禮と言ってハナティアとやって來たのはもう何度もやって來ているトリナディア。今更案されるような場所はなかったはずだけど。
「うん。トリナディアだけど」
「俺まだ行っていない場所なんであったか?」
「まだまだ沢山あるわよ。ほら例えばここ」
ハナティアが歩みを止めたのはある建。家というよりは館に近い建だが、人の住んでいる気配がしない。
「隨分と大きな館だな。四ヶ月來ているのに、こんなの見た事なかったよ」
「それもそうでしょうね。本來見えちゃいけないものなんだから」
「み、見えちゃいけないものって?」
「わ、私もついこの前見つけたから言ってみたんだけど、この館ずっと前に潰れているはずなの」
「え?」
それってまさかとは思うけど、
「この館が潰された原因がそもそも、人が住んでないのに住んでいる気配がするとかそういう噂があって、怖くなって潰す事にしたの」
「いやいや、潰したのにどうしてここにあるんだよ」
「そ、そんなの私にも分からないわよ」
文字通り幽霊屋敷というやつだろうか。門とかれられるあたり、俺達の幻覚とかでもなく、今ここに建っているという事になる。
「まさかと思うけど、今からここにるのか?」
「だ、だって不気味でしょ。調べないわけにはいかないじゃない」
「そのどこがお禮なんだぁ」
「ふぉ、ふぉめんなふぁい」
頬っぺたを両方引っ張る。ようは彼はお禮と銘打って、この幽霊屋敷の調査に同行してほしいらしい。こちらとしてはすごく迷な話だ。
「まあずっと放置していると逆に怖いし、調べるか」
「ひょうへい、ほっへたはなひて」
それにしてもプールの次に肝試しとは、夏にできる事が八月の頭に全て終わってしまいそうだ。
■□■□■□
家の門を開け、屋敷の周辺にある庭に足を踏みれる。外から見たとおりいたって普通の庭ではあったけど、曰く付き件なだけあって、家にる前から怖さが伝わってくる。
「し、翔平、ほ、本當に中にるの?」
「言い出しっぺが何ビビってるんだよ。あ、もしかしてお姫様でもお化けは怖いのか?」
「そ、そうじゃないわよ。こ、このくらい平気なんだから」
「千鳥足になりながら言うセリフかよそれ」
とりあえず庭では何も起きなかったので、屋敷の玄関へと到著。鍵はなぜか開いているので、あとはるだけなんだけど、
「ハナティア」
「な、何よ」
「お前戻ってていいぞ」
ハナティアが今にも泣きそうな顔をしているので、俺は提案する。多分この狀態で中にったら、ハナティアが何を起こすか分からないという恐怖にも睨まれる事になる。
「わ、わ、私も行かなきゃ駄目よ。だ、だって私はトリナディアの姫なんだから」
「無理はしない方が」
「とにかく行くの!」
「どうなっても俺は知らないぞ」
ため息をつきながら、俺は屋敷の扉を開いた。
「ひっ」
同時に小さくハナティアが悲鳴をあげる。
「今日は探索するのやめるか?」
「い、い、行くから! こ、こ、怖くなんてないから!」
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