《我が家の床下で築くハーレム王國》第64話溫泉トーク2 姫とメイド編

「全く、ハナティア様は何を考えているんですか」

「何をって、私はただ翔平と一緒に話をしたかっただけで」

「それを何故わざわざ湯でやるんですか。しかも翔平様は男じゃありませんか」

「翔平ならありだと私は思うんだけどなぁ」

「ナシに決まっているじゃないですか」

一緒にるはずだった翔平が追い出され、私は翔平とではなくサクヤと二人でお風呂にることになった。本當なら今頃は翔平とトリナディアの今後について相談している予定だったのに。

「それにしてもハナティア様と二人でお風呂にるのなんて、久しぶりですね」

「言われてみればそうね。いつもどちらが先にっているから」

「ハナティア様が私とるのを避けているからじゃないですか?」

「べ、別に避けていないわよ」

サクヤはこう見えてかなり恵まれた型をしているので、一緒にると嫉妬してしまうから、何てそんな理由とかでは斷じてない。

(何なのよこの差は……)

斷じてないない……はず。

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「でもたまにはこういう日もありよね」

「そうですね。お風呂は唯一の救い何も考えないでのんびり出來る場所ですから」

「うん」

まあそれ以外に私がサクヤと一緒にお風呂をるのを避けている理由があるんだけど。これはあまり公言したくない。

「ねえサクヤ、まだあれは殘っているの?」

「……はい。本當はプールも避けたかったのですが、あそこまで言われたら斷れませんでしたし、上手に隠せたから一応翔平様には隠せていますけど」

「そっか」

「ハナティア様が私とお風呂にるのを避けているのは、これが理由ですよね」

「うっ、それはもあるけど」

「いいんですよ。私も理解していますから。だからこそ、それから逃げてはほしくないのですが」

サクヤには全てお見通しだった。だから彼には隠し事をすることもできなかったし、いつもそれがバレるとめられてしまう。

「だって……そのせいでサクヤは……」

「もう、しっかりしてくださいよハナティア様。本當は翔平様とろうとした理由は、何か話をしたかったからですよね。それならわざわざお風呂でしなくても良かったと私は思います」

私はそれがしだけ嫌だった。でもそれは長年一緒にいたからこそ理解し合えている証拠でもあるのも分かっている。

「それは雰囲気的にいいかなと思っただけで」

「そんな事言って、サクヤも本當は一緒にりたかったんじゃないの?」

それは私にも言える事で、

「な、な、何を言っているのですか。私がそんな破廉恥な事をするわけないじゃないですか」

「そう言うなら、今から翔平を呼んでこようかな。サクヤが一緒にりたがっているって」

「や、ややめてくださいよ。私は別に」

「冗談に決まっているでしょ。何をそこまで揺しているのよ」

全てを知っているから、しずつサクヤが変化していることにも気づいていた。それについて、恐らく彼は全力で否定するだろうけど。

「本當分かりやすいよね、サクヤって」

「は、ハナティア様だけには言われたくありません!」

■□■□■□

せっかくの幸せの時間がやってくる前にサクヤに追い出されてしまったので、俺はしだけ城を探索することに。四ヶ月の間何度もここにきているけど、未だに全てを把握できていない。

(二十年前はもっとこの城に人はいたのかな)

人気があまりないのでやたらと靜かな廊下を一人コツコツと歩く。折角なので來たことのない部屋を端から見て回っているのだが、どこにも人がいる気配はない。一応コックとかは住み込んでいるんだけど、その數もたかが知れている。

(夏が明ければ、俺もこの城に本格的に住むことになるんだよな)

一人暮らしの時はそこまで寂しさをじなかったが、逆にこういう広い廊下を一人で歩くと寂しくじる。

『ゲホゴホ』

靜かな廊下に突然聲が響く。誰かが咳をした後なのだろうけど、今ここには人はいないし、普通聞こえてくるはずがない。

「誰かいるのか?」

辺りを見回し、周辺の部屋もくまなく探すが誰かがいる気配もしない。ただの幻聴だろうか。

「どこにもいないと思ったら、こんなところで何をしているんですか、翔平様」

その代わりとしてサクヤの聲がする。ついさっきまでハナティアとお風呂にっていたはずなのに、いつの間に俺についてきていたのだろうか。

「いや、ちょっとした城探検をしていたんだよ。待っているだけだったら暇だし」

「そうですか。ハナティア様が探していたので、會いに行ってください」

「今から行くよ」

元來た道を戻って、俺はハナティアに會いに行く。だがサクヤとすれ違う瞬間、ふとこんな言葉がで聞こえた。

「ここには今後、絶対に來ないでください」

「え?」

思わず俺は足を止めてしまう。今サクヤ何を言って……。

「どういう意味だよそれ」

「ここは來ないでくださいって言ったんですよ。どうせ何もないのですから」

「そう言う割には、やたらと何かを警戒してるみたいだけど)

「気のせいですよ、気のせい。ほら、ハナティア様のところに行ってください」

結局俺は何も聞き出すことができなかった。ますます気になるが、ハナティアを待たせるわけにもいかないので、俺は改めてハナティアの元へ向かい直すのだった。

「翔平様にはまだ黙っておいたほうがいいでよね、これだけは」

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