《我が家の床下で築くハーレム王國》第90話いつかこの場所に
大広間で行われた小規模なパーティ。朝から催すものとは何となくそぐわない気もするけど、折角二人が用意してくれたものなんだし、楽しまないと。
「それにしても二人がまさサプライズをしてくれるなんてな」
「何だよ悪いかよ」
「そうは言ってはいないよ。正直嬉しいし」
「喜んでくれて嬉しいです。ハナティアはいかがですか?」
「私も嬉しいけど、特に関係はないんじゃ」
「何を言っているんですか。ハナティアは私にとって大切な友達なんですから、関係ないなんてことはないんですよ」
「雪音……。ありがとう」
サプライズにしだけ元気を取り戻したのか、ハナティアはいつも通りに戻り始めていた。まあ今考えても何も解決しないのも事実だし、こうして元気なハナティアの方が俺も過ごしやすい。
「翔平様、料理の方はいかがでしょうか?」
「ああ味しいよサクヤ。お前が作ったんだろ?」
「実はお二方にも手伝っていただいたんですよ」
「へえ、二人が料理を」
「私も手伝った」
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「うわぁ!?」
サクヤとの會話の途中で、俺の背後から突然聲がして俺は椅子から転げ落ちでしまう。
「ふ、フウカ、お前いきなり人の背後に立つなよ」
「私も料理手伝った」
「いや分かったから」
「私も」
「そんなに大切な事かそれ?!」
「翔平に褒めてほしい」
「え?」
テンプレの流れのような後、突然そんな事をフウカが言い出す。どうやらフウカがやたらとしつこかった理由は、それらしい。
「フウカ様も頑張りましたから、是非翔平様」
「ああ、お前も頑張ってくれたんだな。ありがとうフウカ」
頭をでてやる。フウカはそれに対して何も言わなかったものの、頬をしだけ赤らめていた。
(フウカもしずつ変わってきたのかな)
「むう。私だって頑張ったのに」
「いや、お前は一緒に旅行に行っていたからな」
「翔平の馬鹿!」
「何で?!」
■□■□■□
食事もひと段落したところで、次に俺達はこの大広間でちょっとした遊びをする事にした。
「遊ぶって言ったって、何をやるんだよ」
「折角これだけ広い空間だ。をかす事をしようぜ。例えば鬼ごっことか」
「小學生かよお前は」
五分後。
「はい、タッチ。これで今度はお前が鬼な」
「ちっ、陸上部だからって卑怯だろ!」
「勝負は何事も本気出さないとな」
俺達は年甲斐もなく鬼ごっこを行っていた。とは言っても、途中からは気が付けば俺と正志の一騎打ちになっていて、ハナティア達は取り殘される形になってしまった。
「本當翔平君達は馬鹿なのか、馬鹿じゃないのか分かりませんよね」
「いいえ雪音、あれは紛れもなく馬鹿よ」
「大人気ない」
「二人共々辛辣すぎではありませんか?」
正志との一騎打ちの最中、子三人のガールズトークが聞こえてくる。
「そういえばハナティア、すっかり元気を取り戻してくれましたね」
「え? あ、そういえば私」
「何かあったんですか?」
「うん……。とてもショックな事があったの」
「ショックな事ですか?」
「雪音はさもし友達に裏切られるような事があったら、その時はその友達を信じられる?」
誰かに聞きたかったのか、ハナティアはその質問を雪音にぶつける。ハナティアはキャロルを信じたいからこそ、自分の道を見つける為に雪音の答えを求めたのだと思う。
そしてその質問に対する雪音の答えはこうだった。
「私は……信じ続けられる限り、信じますかね」
「本當に?」
「はい。今までそんなに深い経験はした事がありませんが、それが翔平君や正志君が相手だとしても同じ事が言えると思います」
「それは辛くないの?」
「辛いところはありますが、本當に駄目だと思う時までは信じた方がいいと思うんですよ。もしそれが自分の誤解だった場合、二度と取り返しがつかない事になるかもしれませんから」
し遠い目をしながら語る雪音。それはまるで自分の過去がそうであったかのような語りだが、俺にはその真意をつかむ事が出來なかった。
(そういえば俺達が出會ったのは記憶喪失になる前を除いて、高校生からだからな)
それ以前の雪音を知らない。もしかしたら俺が知らない雪音の一面もあるのかもしれない。
「なあ正志、お前は明日から雪音と二人になるけどどうするんだ?」
「どうするって何がだよ」
「だってお前、まだ雪音の事を好きなんだろ?」
俺と正志も鬼ごっこを一度中斷して、し話を始める。
「それは否定できないな。でもどうするかまでは分からない。一度振られてるからな」
「お前も積極的にアプローチしてれば、いつかは葉うんじゃないのか?」
「馬鹿、ずっと続けてきて駄目だから言っているんだろ」
「そうだけどさ」
でも諦めない心があるからこそ、きっと葉えられるものだってあると俺は思っている。別に非現実的な話をしているわけではないのだから。
「それにな翔平、お前は知らないと思うけど」
「ん?」
「やっぱ何でもない」
「何だよ気になるな」
「いつかここに戻ってきたら教えてやるよ」
いつか、俺はその言葉に重みをじた。そのいつかは、本當にいつになるかは分からない。だけど二人は信じ続けるのだと思う。
いつかまた、俺が二人の場所を戻ってくる事を。
それもある意味では雪音が言っていた信じる事と同じ意味ではあるのかもしれない。
(気が付けばもう晝過ぎか……)
遊んでいる間に気が付けば時間は午後を回っている。
もう三人で居られる時間も殘り僅か。
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