《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「早起きは三文の得と言うが、やりすぎは損でしかない」
亮太への説明で神的にかなり疲れてしまった俺は、いつもより早くベッドにinしていた。
もしかしたらが変わったことも関係しているのかもしれないな。ほら、の方が力が若干ないってのはよく聞くしさ。
だがまぁ………彼ができたその翌日にTSとか、もしもの神様が居たのなら俺に恨みがあるのかもしれない気がする。いや、実際はあの神様に俺が恨みを持ってるんだけどな。
ちくしょう神様め、ロクなことをしてくれないぜ。
いつか神様にも効く呪いとか開発してやろうかな………なんてことを考えるが、そんな都合のいいものがあるわけは無いだろうな、と自分で否定した。
だが、あってほしいとも同時に思っている。あの神様に嫌がらせをするためであればどんな労苦も厭わない覚悟を俺は持っている。
………おっとしまった。考え事をしすぎたせいでやたらと頭が冴えて眠れないぞ。神様めロクなことをしてくれないな本當に(ただの言いがかり)。
まぁ明日も學校があることだし、早い所寢てしまわないと眠いまま學校に行くことになりそうだから死ぬほどつまらない本でも読んで眠気を呼び覚まそう。眠気なのに呼び『覚まして』どうすんだって話だけどな。
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なに、つまらない本でも読んでいればすぐに眠れること請け合いさ。
そう思った俺は學校用のカバンを漁り、図書館でこういう時のため借りていた凄まじい眠気が出てきそうなほどつまらない本を探す。
しかしどういうわけか本はない………失敗した。本は學校に忘れたか。
そうなればこの部屋にあるつまらない本でも読めば良いか………と思い、本棚を見る。
だがまぁ俺はつまらない本は絶対に自分では買わない主義なので実は1つたりともつまらない本がない。意訳するとここにある本は全部俺的に考えて面白い本なので、読み始めると止まらなくなってしまう。
まずいな、眠るために本を読もうと思ったが逆に眠るために読む本を読んで眠れなくなりそうだ。
これぞ《《本》》末転倒ってやつだな。本だけに。
でもさ、どうするよこれ?こうなるともう寢るための方法が見つからないぞ………あ、そうだ。良いこと考えた。
亮太の部屋にでも侵して、何か小難しい參考書でも借りることにしよう。
あいつは、やたら小難しくて俺の主観では全然參考になってくれないような參考書を持ってるからな。それを借りれば確実に眠くなって寢てしまえるはずさ。
俺は自分の部屋を出て、狙いの參考書を借りるために亮太の部屋に侵する。
もちろんノックなんてしない。我が家では母(現在出張中)の部屋以外は基本ノックなし新OKなのである。
………ちなみに、どうでも良いことだが男兄弟はその辺気にしないから気楽で良いよなって前に知り合いの一人が言ってた。
「………………(無言の圧力)」
おっと、すまない。《《自家発電》》中か、まぁ失禮した。続けてくれ。
速やかに亮太の部屋を後にした。
こりゃダメだな、頼みの綱であった亮太の參考書に頼れないとなれば頼れるのはもう………思い出した。そういや今日リビングで亮太が參考書読んでたわ。
アイツ、割とリビングに置きっぱなしにしてることが多いし、今日も殘ってるだろうからそれを読めばいいんだ。
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「うばっ!?」
気付いた時、俺はソファからり落ちていた。
記憶にないが、どういうわけか開かれた狀態で俺の腹の上に參考書が置いてあったことから、きっと昨日は寢落ちしてしまったんだろう。
バカだなぁ、俺。いくらなんでもソファで寢るなよ。どう足掻いてもこうなることは目に見えていただろうに。
しかも々全がズキズキと痛いし微妙に怠い。変なところで寢たせいだな。朝から気分が悪いぜ。
………とりあえず、顔でも洗ってさっぱりするかな。そうすりゃこのけだるさも消えるはずだよ。
俺は、そう考えてソファから立ち上がり、洗面所へと直行した。
そして顔を洗おうとするが、その時鏡を見た瞬間俺の世界は停止してしまった。
鏡の中に居たのは………一言で表すとするのならば、。その言葉が似合い過ぎて怖いくらいのがそこにいた。
いやまぁ、それは俺なんだがな。しかし男としての部分がやっぱだなぁ、って思うんだ。
あれだな、俺の彼(部活の後輩)も可いと思うんだけれどさ。それに負けず劣らず、いや圧勝しているようなレベルで可いんだ。
なんでだろう。男の時の容姿は良くなかったというのに、になった途端どうしてこうなんだ。
世界は不條理だらけである。
しかし鏡を見ているうちに、あることに気付いた。
「………って、よくよく考えるとただのナルシストだなこれ」
そう、自分をじゃね?と思うのはどう考えてもナルシストでしかないことに。
うわー、痛いわー。超絶痛いわー。
廚二病患者もメじゃないほどの痛さだぞこれ………的に表すとするなら廚二病を1とした場合の3くらいには。
………虛しくなってきたから、このことを考えるのはもうやめにしよう。
俺は、無心に顔を洗い、何も考えないようにしつつ洗面所をあとにした。
そしてキッチンに直行、やはり無心で朝食を作る。
そして十分ほどで飯が完したころにはもう、虛しさは完全に無くなっていた。
うん、やっぱ料理っていいな。なんかやってるに々どうでも良くなってきて………あ。
俺がなんの気なしに時計を見たとき、そこにあったのは………
4:28
午前四時であることを示す、時計の文字盤だった。
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