《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》と寢るのは青年としてアカンけど男とは寢たくないこの心に矛盾をじる」

亮太をちょっと軽く(言葉の暴力でもって)しばいたし後の事。

………眠い。激しく眠い。いやもう凄く眠い。でも眠れない。

正直自分が何言ってんのか訳わかんねーし早く寢ろよ狀態なんだけどさ、今大変なのよ。

ベッドにって、特に何事もなく眠れるはずだったのに、ある1つの事案が俺を眠らせてくれない。

その原因とはズバリ………俺の橫で呑気に睡している奴が原因だ。もちろん亮太じゃないぞ。

そもそも亮太と俺は三歳の頃から同じ部屋で寢たことがない。

俺は最悪の場合ソファで寢るわ、無理に引き合わせてベランダに移して亮太が落ちかけるわ、そんな事件が何回もあってなんだかんだで『こいつらに別々の部屋を與えた方が安全だわこれ』みたいな結論に至ったのが5歳の時だったか。

まぁそんなわけで、亮太が俺のベッドに居るわけじゃない。というか居るのが亮太だったら容赦なくベッドから蹴り落してるよ。むしろそっちの方が楽だったかもしれない。

だが不幸にも、このベッドに居るのは………亮太ではなく、神の雙子の姉こと、ステラなのだ。

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嫌いでもないというかむしろ仲が良いから好きな部類にる相手をベッドにってきたというだけで追い出すのも気が引けるし、異ならともかく同だからな………現在は。

それに男のというか、こうなんというか………ドキッとするんだよ。こういうシチュエーションは。

想像してみろ。自分のベッドに何故かの子が不用心にもって來る………なんてことがあったらどうする?

順當な男子諸君の答えはきっとこうだろうさ。『溢れ出るリビドーを抑えられなくなるに違いない』。

俺もその一人である。多分同じゃなきゃちょっとセクハラくらいの事件にはなっていただろう。

だが今の俺は彼持ち、後輩ちゃんに顔向けできなくなるようなことは避けなくてはならない。

だから、この狀況を耐え抜き、眠りに著かなくてはならないのだ。

まず羊でも數えて気を逸らそう。

羊が二匹、羊が三匹、羊が五匹、羊が七匹、羊が十一匹。羊が十三匹………

ってなんで素數でやってるんだよちゃんと素數以外もやれよ俺。

羊が一匹、羊が十匹、羊が百匹、羊が千匹………

十倍してどうするんだ。

こりゃ本格的にダメだわ俺。マトモに數も數えられなくなってやがる。

………ならばいっそ眠る場所を変えてしまうか?最近ちょっと寒いが、それでもこの部屋にいるよりかは眠れるだろうしな。

そうと決まればこのベッドから出よう。

俺はそう決定し、かに拳を握り締めた………が、それが最大の失敗だった。

「うあー………」

「■■■■!?」

噛まれた。それも利き手である右手を。

その上ガッチリとホールドされてしまい、拳を引き抜くことは不可能に近いレベルで難しそうなありさまだ。

コノヤロー。亮太だったらこの時點で毆り起こせたのに。

これがの恐ろしさってやつか!(まったくもって違います)

だがしかしこれでおとなしく俺が引き下がると思ったら間違いだ。何故なら俺は、かつて俺と亮太を同じ部屋で寢かせようとした両親から逃れるために人間の拘束から逃れる技だけはもうなにがなんだか分からないレベルで上手いのだよ!

噛まれた右手を、不自然に思われない程度にかしていく。

そして僅かながら拘束する力が弱くなっていくのを見計らって、犬の甘噛みと比べても大敗するほどに力の抜けた口から引き抜く。

よし、これで逃げられるな。

俺は今度こそ、ベッドから出ようとする。

………が、しかし今度は手ではなく、の方に人間のがある。

そう、これは酷い現実だ。解放された途端に………の方にしがみつかれて拘束された。

しかもこれまで両親には拘束されなかった位置でしがみつかれているため俺の拘束抜けテクニックも役に立たん!

しかもが當たってていろんな意味でちょっと危ない!いやむしろちょっとどころじゃなく危ない!

決して大きいわけじゃないがそれでも小さくはないが背中でハリと弾力をじさせるを生み出す。

なんだこれ、気付いたら明日の朝、大変なことになっていましたオチじゃないよな。ここで突然、『ドッキリ大功!』とか書かれた看板が出てきたりはしないよな。

「ふへひゃひゃひゃひゃ………」

そしてなんだその笑いは!?不気味だけど僅かにっぽくて俺の男としての部分がかなり呼び覚まされちゃいそうなんですが!?

そしてさらに力をれるなくっつくな!俺の理がどうなっても良いのか!?

クソ………ここは俺のものだからお前は早く行け!

この後、この謎の嬉しくないような嬉しいような狀況は朝まで続いてしまうことを俺はまだ知らないのであった………

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