《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「神が家に來たらとりあえず厄日」

朝6時。基本いつもこの時間に起きる俺だが………今日ばかりは、正確にはここ2日はかなり早起きであった。

何せ5時や6時に起きている。普段なら考えられないような早起きだよ。

まぁ、TSした現狀においてなにを持って平常とするのか非常に疑問ではあるのだが、そこは気にしないでほしい。気にしたら負けだから。

………で、なぜ神が來たこの日に限ってこんなことを言っているのかって?

なぁに、特に深い理由もないんだ。ただちょっと驚いたから頭を整理したいだけで。

しかしね、ここまで何気に波萬丈とまでは言わないが中々に波のある2日間を過ごしてきた俺だけどね………流石に驚いちゃったよ。

神はあの時、耳を疑いたくなるようなアホなことを言ったのだ。

『いやー、あなたの周りの人間を見ていたら面白かったので、ルールをいじって略奪というものに忌避じないように変えちゃいました☆』

なんてな。いくらこれまで頭のおかしい現実を見てきた俺であってもさすがに驚くレベルの頭のおかしい話だ。

普通、ちょっと面白いと思ったからって世界のルール変えちゃう?

しかも略奪に忌避を覚えなくなるとかさ、絶対ありえないよ。そもそもそんなことをしたらこの世で浮気とかの爭いが多発するだろう。

しかしあの腐れ神様と言えどこの世界の秩序を守る(はずの)神様だ。ならば自分から秩序をぶっ壊すようなことはしないだろう。

「この泥棒貓!」

………今何か人間の顔でもたたいたかのような音が響いたが、きっとそれはたまたまに違いない。何せ秩序を守る神様が秩序をぶっ壊すはずがないんだから、な。

―――――

俺は弁當を作りながら、意味のない思考を深めていた。

的には今日起こる事件の予想、とかさ。

たとえばどこかの誰かが俺をストーキングpart2だなんてやってきたり………うわぁありそうでものすごく怖い。考えなきゃよかった。切実にさ。

「あれ?なんか昨日とはちょっとだけ空気が違いますね………あの子がまた何かやらかしたんでしょうか」

そんな中ステラがようやくベッドから起き上がってきたのだが………何やら聞き捨てならない言葉を聞いたなー。

しかし、今日の謎改変にステラが反応して、割と簡単にあの腐れ神様を犯人認定するとか、ちょっと俺は本格的にあの腐れ神様が邪神な可能を信じたくなってきたね。

しかもまたと來た。またやらかしたのか。前もやらかしちゃったのか。

でもそれにしては周期が短すぎるのがちょっとおかしいよな。

二日に一回世界クラスのコトをやらかすとか、いくら神様でもやっちゃダメなんじゃないかと思うんだ。

二日一悪だなんてやっちゃダメだよ。神でも人でもね。

「あー、これはアレですねー、何か盛大に事件が起こる予がしますー」

ハハハハハ。その反応は微妙に遅いぞステラ。

事件はすでに起こってるんだ。主にどこぞの腐れ神様のせいでな。

「おう、おはよう兄貴………」

「ようやく起きたのか亮太。いくら朝っぱらくと言っても早めに起きないとダメだぜ?最近聞いた話じゃ起きて三時間したくらいが脳が一番活化する時間らしいからな、それに合わせると………」

「兄貴と違って四時起きは無理だ四時起きは無理だわ」

心外な。俺も好きで四時起きなわけじゃないんですよ。それもこれも大はあの腐れ神のせいなんです。偉い人にはそれが分からんのです。

いや、偉くなくても分かりはしないだろうがな。

まぁ、それは特に気にしないことに………

しかしこの時、俺はちょっとくだらないことに思考を回しすぎて料理中であることを失念していたという事実を後悔することになる。

というか母さんも言っていたな。料理中に話すのはやめた方が良いって。

「あぁっ!」

卵焼きが、焦げていた。

寸分の狂いなく、かなり全的に一面が焦げて黒くなっている。

アレだろうか、今日は俺にとっての厄日だとでもいうのか………クソ、図ったな神め。お前はどこまで俺を困らせれば気が済むというんだ。チクショウ呪うぞ!(責任転嫁)

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