《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「あれ?テニストーカー部の様子が………」

あまり意味のない話ではあるが、我が校における部活の歴史は地味に県最長であり特殊である。

特にテニス部なんてこの高校でも最古の部活であり、かなりの績を殘しているほどだ。

しかし一方でこの特殊な歴史は謎すぎる部活系を構していたりもする………その中でも有名な例は文ゲー部の存在そのものだろう。

人數が足りなくとも活実績さえあれば部の存続が認められる例も多いし、顧問も割と兼任していることが多い。

確か檜山はここの他にもいくつかの部活の顧問でもあるらしい。多分ここにあまり來ないのはそれが原因………ということにしてやるのが大人の対応だと思う。

まぁそれはそうとして、とにかくウチの部活には特殊なものが多いわけだ。

実際に何かしているのをこの目で見たことは無いが、ゲーム部や〇人部、〇仕部なんてネタに溢れたものもあるしあまり有名ではないものでは生存遊戯部(聞いた話ではサバゲー部のことらしい)、隠部(かつては忍部しのぶと暗殺部という二つの部だったらしい)、自警部(主に違法にならないギリギリのラインを學んで合法的にケンカするというのが始まりなんだと)とやらもあるほどにこの學校の部活は種類富………なくとも県最多ではある………なのだ。

それゆえに一部とはいえしだけ真っ黒な部ってのもなからず存在することになるわけで。

「後輩ちゃんよ」

「言わなくても大丈夫です………」

テニストーカー部(テニス部のストーカースカウト、略してテニストーカー部である)とかその最たる例なんじゃないかなと俺は思う。

今日の帰り道も健気にストーキングされてる俺でした。

なんだよなんだよ。可い(自稱)俺をストーキングしてどうする気だっての。

あれだろ、■■■するんだろ?エロ同人みたいに。エロ同人みたいに!

良いじゃないの、全力で逃げて………あ、でも逃げたところでどうせ男たちがたむろしてるだけだわ。逃げても家の中でストレスたまるだけだわ。

どーすんのよ………八方塞がり、もとい二方(ただしそれしか存在していない)塞がりだよ。

あぁ、俺はどうしてTS以降面倒事にしか出くわしてないんだ?とりあえず神死ねなう!(死語)

意味もなく神を罵るとなんかすっきりした。神も時には役立つのな。初めてだわ神が役に立ったのは。謝なんてしてやんねぇけどな。

今のところ神に対してのは『殺意=嫌悪>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>謝』といった割合なんでな。大今のでようやく不等號が1つなくなったところだよ。

「先輩、なんだか世界への憎悪に燃える復讐モノ主人公みたいな表ですけど、どうしたんですか?」

………何故分かったし後輩ちゃん。なにゆえに俺の心を読んだんだ………いつも通り過ぎるけどね。

でもどうしようかねぇ。前門の変態後門のストーカーという狀況は古今東西の兵法書にも対処法が書いてないぞ?

あ、そうだ。ここは別のものに対しての対処法を試してみるのも良いかもしれない。

敵が多いなら………どうするんだっけ?

俺は海馬から適當な戦を適當に引っ張り出して、意味もなく利用してやることにした。

『敵が二つ以上なら、それをぶつけろ』とか言うのがあったようななかったような、あるいは今思いついたような。

とりあえずそれを使えば良いんだ。

まず家まで帰ってテニストーカーを変態どもにぶつけ、その隙に逃げてやろうじゃないか。

「あ、今度は敵を罠にかけた時の孔明みたいな表ですね」

………えっちょっ、後輩ちゃんどこまで俺表読めるの?孔明みたいな表とか知らないんだけど。

まぁ良いか。もうこの辺は全部後輩ちゃんだからで済ませた方がよさそうだしさ。

ひとまず今は変態とテニストーカーを罠にかけて逃げおおせることに集中しないとな………

俺は、気合をれ直して家までの道を歩くのであった。

………あと、今気付いたんだけどなんかテニストーカーたちよりも後ろからじる巨大なオーラみたいなのがあるんだけど………それは無視しておこう。俺の神の安全のために。

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