《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「お前俺以上に訳わかんない奴だな」

HRの途中、覚悟を決めて教室に突した俺はいきなり側から倒れてきた見知らぬ別不詳の生徒に思いっきりスカートの中を見られてしまった。

………と、いう件について今目の前で半泣きの狀態で謝り続けているっぽい男が居るのだが、どうすれば良いんだ?

時は晝休み、飯を食ってる最中だから逃げにくいし、まだ目立つようなことが何も起きていないから良いがこの狀況で目立つ行を取ったら俺が子を泣かせたかのように見えてしまう。

あれだ、どうにも々複雑で分かりにくいが、この狀況はある程度俺のTS騒を知っているクラスメイト以外の奴から見れば俺が子生徒を泣かせているように見えてしまうのだ。

まったく、嘆かわしいっつーか不幸っつーか。

まぁ、俺からすれば嬉しくないことが起きているのは間違いがないわけだな。

だがしかし、いつもとは違ってこの狀況はわりかし簡単に解決する方法がある。

俺がただ良いじに許してしまえば良いのだ。

だってそうだろう?コイツはただ俺をだと思っていて、ナチュラルかつダイナミックにスカートの中を覗いてしまった罪悪で平謝りしているだけだ。

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そう分かる理由のソースは俺。たしか小學生のころ階段から落ちて頭を打ち、気絶する一瞬前にうっかりスカートの中を見てしまった時があったと思うんだが、その時の罪悪は故意ではなく事故だというのに半端じゃなかった。

ただ、そのあとその子の方から『気にしてない』と言われてすごく安心してその罪悪から解放されたんだよな………

まぁ、つまるところこの件は俺がコイツを許してやれば萬事解決、俺は周囲からの『うわぁ………』的視線から解放され、コイツは俺への罪悪から解放される。そんなwin-winかつ誰も損をしない解決法があるのだ。

そんな方法があるならやらない理由は無いよな?

「なぁ、転校生………名前なんだっけ?」

ひとまず俺は自然に気にしてないと伝えるために名前を聞くことにした。

こういうのは名前を聞くことから始めればその後の友へとつながることもあり、さらに円満な解決へと繋げやすくなるのだ。

あと、こういうノーマルで普通の(二重表現)會話を挾んでやることで張とかの緩和にもなるしな。

「ひ、檜山薫ひやまかおるででです!」

………ただしコイツを除く。

どうやら名前を聞いたことがコイツを余計に張させてしまったようだ。

いやマジで?場を和ませるというかなんとか張を緩和しようとした結果余計に張するとかどんな狀況だよ………

まぁいい、だったらさっさと要件を言って、その次になんてことのない會話を挾んでやろう。そうすればきっとコイツでもしは和むはずだ。

いまだに若干腰が低すぎるというか、文字通り引け目をじてるようにしか見えないというか………まぁなにか変な奴だがな。

「その、あれだ。HRの時の件、あれについては気にしてねぇからさっさと謝るのをやめてくれ、いややめろ檜山」

まずは最初に要件を伝え………そこから素早く切り返し、なんでもない普通の會話を挾み込む!

これは一見簡単なようでいて、実は難しい行為だ。

しかし、俺はやる、やってみせる。

このやたら腰の引け過ぎたクラスメイトと普通に話せるようになってやるのさ。

いや、正直なところコイツみたいなある程度マトモな………普通だなんて贅沢は言わないのでマトモな………新しいやつとは仲良くなりたいんだよな。だって今のところ新しいやつと言うと

・大徳寺ちゃん:ヤンデレ

・神:死すべき慈悲はない………みたいな。とりあえずクソ神。

・ステラ:悪いヤツじゃないがしズレてる

だし、本當に常識のあるマトモな奴がないんだ。

だから檜山という最低限マトモな奴とは仲良くなっていたいわけであって………

「で、でも………」

「デモもストもあるかっての、そもそも俺男だぞ?元だが」

俺は気にしていないと伝えてもおずおずとした態度のままの檜山に々イラつきながらそう言った。

しかし………俺はうっかり失念していたことがあった。

俺の言葉は、TS事件を知らない一般の奴からすればどう考えてもそっち系の手をした人にしか見えない、ということに。

「え、えぇ!?」

だが、不幸にも俺はコイツがやたら驚いている理由に気付くことが出來ず………

ただ、『良いじに張が解けてきたみたいだな』としか思えなかったのであった。

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