《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「………とか言うと思ったかヴァカめ!」
どんでん返し。最近のラノベでは標準裝備であり、むしろない方が珍しいから『どんでん返しなし』とかいう屬すらあってもおかしくはないよな、ってのは俺の個人的意見だが………
あえてこの場で宣言しよう。
今時のラノベのテンプレに従い、この場でどんでん返しをすることをな。
俺は驚いたような、ギョッとしたような(大意味は同じか?)表を瞬時に作り、ぶ。
「あ、後ろ、注意しないとヤバいぞ!」
その名もピンチが迫ったかのような表で後ろヤバいと言われるとどうしても信じちゃうよね作戦。
ここ最近のトラブル連打によって鍛えられた俺の切羽詰まった表は完璧であり、他人の演技を見破ることに慣れた人間でもなければ見抜くことが出來ないと思えるほどの出來だった。
流石は俺、略して流俺ってところだな。
そしてそんなマジの切羽詰まった表は容易に薫くんを欺くことに功し………見事何もない背後に視線を導させる。
作戦は半分功ってとこだな。なくとも今のところは。
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あとは殘りの半分を功に導こうじゃないか。出來るだろう?田中由。ここ數日を見事に逃げ切ったお前の生存能力は、この周辺一帯の誰にだって負けないはずさ。
俺は自分を勵ましつつ、最近ちょっとだけ速くなった気がする足を信じて真橫の脇道にる。
………さぁ、作戦開始ミッションスタートだ。
息を押し殺し、薫くんの反応を疑う。
そして耳を澄ましてどんな反応を示すかによって今後の行を決めるのだ。
たとえばアクティブにこちらを探してくるようならばじっと息を潛めてステルスし、やり過ごす。
むしろそこで待つことを選択するようなら、この道………どこに繋がっているかは知らんが、まぁし歩けば知ってる道に辿り著くことが出來るに違いない。多分な。
個人的には薫くんにはアクティブにいてもらいたいところではあるのだが、やはり薫くんの格から考えて(出會って一日くらいで人の格を語るのもどうかとは思うがな)もむしろその場に留まる可能のお方が高いだろう………
「ゆ、由さーん?どこに行ったんですかー?」
薫くんは俺を探すような言葉を言ってから、しその場をウロチョロとしたあと結局その場に留まった。予想通りだな。
だとすれば俺に出來るのはこの場からさっさと移して逃げ去ることのみ。
そして選べるのは………背後の道。
通ったことのない道だからどこに通じているか分からない分迷う危険がある………しかし俺はこれを選ぶしかない訳だな。
面倒なこった。
俺は嘆息しつつ、後ろの道を辿ってみる。
何か危険なものが潛んでいたりしないと良いがな………
完全にフラグだと言うのを理解しつつあえてそれを立てて効果を反転させようとしてみる。
たしか意図的に立てたフラグは反転すると思ったんだが。
そしてしばらく歩いていると………
「よぉ嬢ちゃん………ちょいと面貸せ」
「フ、ふーあーゆー?」
何やら凄くコワモテなお方に出會ってしまった。
どうやら意図的に立てたフラグでもフラグ反転を狙っている場合は反転しないみたいだな。
やったね俺くん賢くなったよ………っておせぇ。せめてそれを知るのはあと十秒くらい早くなってほしかった。
しかもあれだぞ?よく見るとこのコワモテのお方の背後にはたくさんの不良っぽい奴らがいる。
これはまさか用心棒と言うか、三下系不良にありがちな『やっちまってくだせぇ!兄貴!』的展開なのか?
お約束どころの話じゃないね、これはもはやテンプレ―テスト(最上級のテンプレの意)だ。
………ん?待てよ?だとすりゃこの流れは俺が人質に取られちゃう流れだよな?
んでもって薄い本的展開に流れるかラノベ的展開に流れるかそれとも現実的展開に流れるかは知らんが、ラノベ的展開意外に流れられるとヤバいぞ。
まず薄い本的展開ならば俺を人質に取られて薫くんはけないままボッコボコにされ、挙句俺にはR-18一直線なことになるだろう。
現実的展開だとしても、やはり俺はR-18される可能は非常に高い。
だって俺の想定する現実的展開ってのは『薫くんが普通にケンカして勝利、しかし殘った三下不良が俺を連れて逃走⇒R-18されて々喪う』だからな。
つまりこの二つはなんとしても回避しなければならない。
つーか元男の俺が不良どもにR-18されるとかそれ完全に神的BLじゃねえかざっけんな!
こうなるとラノベ的展開に期待するしかないが、それは薫くんがブチ切れて不良フルボッコして完なきまでに叩き潰し、俺が安全に解放されるってやつだからなぁ………んな都合のいいことは無いよな。多分。
だってここ現実ですし。
俺はそんなことを考えつつ、この狀況でどうするのが最適な行なのかを考える。
出來る行は三つだ。
1:普通に逃げる。ただしこの人數差だと逃げきれず直で攫われる可能が高まるので危険。
2:ガチ応戦。オートカウンターさんに頑張ってもらおう。リスクは高いしいつオートカウンターが対応しきれなくなるか分からない。
3:助けを求めてみる。きっと薫くんが助けに來てくれることだろう。たださっき逃げ多分々きまずいし変なものも呼び寄せる可能大。
そして、この中から出來るだけリスクの低いものから順に數字を並べると、こう。
3⇒1⇒2
ただし功率で並べると………
1⇒3⇒2
になる。理由はオートカウンターがあれば多の追っ手をギリギリで躱すことは何とかできるだろうからな。
ただ、今のところ限界が見えないオートカウンターであってもどこかに弱點や隙があったとしてもおかしくはないから頼り切ってしまうのはどうしてもよろしくない気がする
………だからと言って助けを呼ぶのも確実に欠ける。
俺はそこまで考えてから、不意に『これ、組み合わせた方が絶対に功率高いよな』ということにようやく気付いた。
そりゃそうだよな。別に組み合わせちゃいけないルールはない。そして。
組み合わせた結果がどう考えても他人に迷をかけるものだったとしても、その程度で俺が諦めなきゃいけないルールもまた、ないんだ!
ようやくそのことに気付いた俺は、その場で180度回転しながら持っていたカバンを不良の顔面に投げつけて時間稼ぎしつつ、走り出した。
追っ手はあるようだがまぁそれはオートカウンターが発するのを祈るとして、あとはここでもう1つアクションを起こそう。
「助けてくれー!薫くーん!」
恥もプライドもどこかに捨てたような他力本願的絶救援要請。
多分男だった時の俺がやったらうわぁカッコ悪とか言われるに違いないが、とりあえず今はそんなこと関係ない。
自分が助かるならばプライドなんて………ドブに捨ててやるのさ!
俺は考えてることが廚二くさいことに気付かないまま、無駄にやりきったような表で先ほどまで薫くんから逃げるために使っていた道を今度は現れた不良から逃げるために使うのであった。 
ものすごく無駄なことをしていたような気が激しくて神的に辛いがな!
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