《婚約者が浮気したので、私も浮気しますね♪》02
「シャルル様、あちらのお店なんていかがでしょうか?」
「いいですね」
今日は約束をしていたお忍びデートの日です。
髪を茶に染めて後ろでくくってしまえば、私なんて大衆に埋沒してしまう程度のなんですよね。
レインはそんなことないと言ってフードを目深にかぶらせてきますが、レインこそフードが取れないようにしないとあっという間に人に囲まれてしまいますよね。
巫長となる前からレインは人気がありましたからね。元侯爵令嬢であるというのに、平民にも分け隔てなく接するということで人気があるのですよね。
まったく、私の想い人は人気者で困ってしまいます。
適當な店、といってもレインのチョイスですからねいい店に違いありません。レインはこう見えて神殿に引きこもってはいますが、街の報量は多いですからね。
平民がレインに々と教えていますからね。
「シャルル様、何になさいますか?」
「レインのお勧めで構いませんよ。ああ、でもレインは甘いものが好きでしたね。甘いものがいいかもしれませんね」
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「シャルル様も甘いものがお好きですか?」
「レインが好きなものは何でも好きですよ」
「え」
「ふふ」
「そ、そうですか」
頬を染めるレインの姿はかわいらしいですね。
注文をしてきたケーキを半分こして分け合ってみれば、すっかり人として様になって來たのではないでしょうか。
「ほらレイン、あーん」
「あ、あーん」
頬を染めてもぐもぐとしているレインは小のようでなんてかわいいのでしょうか。それにしても南の魔王と言われている私が、國一番の蘇生リザレクション使いのレインと付き合っているというのは何とも不思議なものですね。
それにしても、レインの蘇生リザレクションは本當に恐ろしい力をめています。
それこそ死者すら蘇生リザレクションしてしまいますからね。まあ、脳みそが吹き飛んでいないとか、時間が24時間以とか制限はありますが、それでも恐ろしい威力だと思います。
勇者の蘇生リザレクションも何度もしていますよね。勇者もいい加減諦めてくれればいいのですが、勝手に魔王城と決めている場所を目指しては大怪我をして帰ってきますからね。
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今ではすっかりレインのお得意様になってしまいました。
まあ、レインの功績になりますし神殿としてもよい収源になりますので良いのですが、その度にレインに口づけをされるというのは気にりませんね。
まあ強力な治癒魔法を使う際には必要な事とわかってはいるのですが、気になるものは気になってしまうのですよね。
お忍びデートを終えて神殿に戻ると、研究の果を確認します。
抗魔の力の宿った裝飾品ですが、耳飾りの形にするのが一番楽ですね。まあ、これで功かはわかりませんので実験したほうがいいかもしれません。
どこかに適當に魔人でも作って効果があるか確かめましょうか。
ああそうだ、ルイがいいじに闇に囚われてましたし利用しましょうか。
火の番をしているルイに念話を送ります。
『おいで』
すぐさま立ち上がり周囲を確認しているが、あの場所からは私のいる場所は見えないでしょうね。
『おいで』
もう一度呼べば何かを一瞬考えてこちらによって來ます。
『おいで』
「お前は何者だ」
『魔王、とでもいえばいいだろうか』
「魔王!」
言うが早いか、魔法を使おうとしたので手で払えば、橫に吹き飛び樹にぶつかって崩れ落ちていく。
「何をしに、きた」
『お前、魔人にならないか?才能がありそうだ』
「ふざけるなっ誰が魔人などになるものか!」
『そうか?今のままではするを手にれることが出來ずに指をくわえてみていることしか出來ぬであろう』
「っく」
『魔人になれば、私の手下となるのだ、手下の路ぐらいは応援してやろう。他の魔人を退治させる功績でも立てれば王と結婚できるのではないか?』
「それは…」
ルイに幻を見せて闇を深くしていく。
「やめろっこんな幻は通じない!」
『これは幻などではない。このまま行けば辿る未來だ』
そう、ルイが魔人になってもならなくても訪れるであろう未來。
「噓だ!いくら勇者とは言えドロテア様を簡単に手にれられるはずがないだろう!」
『ではこうしよう、私が勇者に休戦協定を持ちかける。もちろん魔の討伐にも協力するという條文をつけてな。十分な功績になるだろうなあ』
「なにを」
甘い言葉でうが、なかなか落ちてくる様子はない。だが、闇は確実に深くなっていっている。
『魔人になって私に手を貸すか、それともただこのまま指をくわえてするが他の男のものになるのを見ているだけか、選ぶがいい』
「魔人になったことなどすぐに判明する」
そのためにお前を魔人にするのですよ。
『この耳飾りをやろう』
「これは…」
『これを付けていればわかるまい』
「……なぜこんなことを」
『お前が俺の役に立ちそうだからだ』
私とレインの未來のために。
「やめてくれ」
『決めるのはお前だ。その耳飾りを付けた時が魔人の契約の時だ』
「やめてくれ!」
『決めるのはお前だ。だが、このままではお前のみは葉わない、永遠にな』
どのような幻覚を見ているのかはわからないが、よほど屈辱なものを見ているのだろう、目が真っ赤になって涙でも流れそうな勢いです。
「っ!こんな未來、認めない」
『これで契約は相なった。魔人ヨハンよ、せいぜいあがいて踴るがいい』
そういって、私はその場を離れていく。
まったくもって面白いぐらいに引っかかってくれたな、この後どうなるのかがとても楽しみですね。
レインが神殿に戻ってから約半年が過ぎました。
「ぁ、シャルル様…こんなところでは、だめですわ」
「構いませんよ。誰もいません」
図書塔の片隅でレインを腕の中に閉じこめてにキスをする。最初のころはなかなか抑制できるか不安だったのでキスは出來ませんでしたが、今では慣れてきたと言いますか、他のことで抑制できるようになってきましたので遠慮なくキスをすることが出來ます。
「んっ…ぁ、は…ぁ。シャル、ルさま、だめ」
「大丈夫ですよ、ほら、こっちを向いて」
「んんっ…」
抵抗しようとするをしっかりと押さえつけて、そのを堪能していきます。今では鎖骨や首筋など見えるところのあちらこちらにキス痕を殘して私のだと主張しておきます。
ショールを襟元に巻いて隠しているようですが、耳の後ろの痕は隠せませんよ。床に落としたショールは今頃しわになっているかもしれませんね。
「はぁ、…シャルルさまっもうお時間が、執務があるので、んんっ」
シュミーズドレスを寛げて見えた鎖骨部分をべろりと舐めあげれば、ぶるりとレインのが震えてなんと可らしいのでしょうか。
「そういう意地悪を言ってはいけませんよレイン」
「で、も…はふ、ん…あっあぁ」
「ふふ、本當に腰をこうしてでられるのに弱いですねレインは」
「こ、こんなことをなさるのはシャルル様だけです」
「そうでなくては困ります」
「……ん、はぁはぁ」
「ああすみません、やりすぎてしまいましたね」
「いえ…でもし休みたいですわ」
「ええもちろん」
休みたいというのならば私の膝の上にのせて休ませることにしましょうか。
「あの、下ろしていただけますでしょうか」
「駄目ですよ、腰が立たないのでしょう?」
「そ、うですけれど、座る分には何も問題はないのではないでしょうか?」
「問題があります」
「そうなのですか?」
「私が寂しいではないですか」
「まっまたそういうことを言う…。もう半年もたっているんですから騙されませんわ。そうやって私をからかっていらっしゃるのでしょう?」
「からかうなど酷いな。心からそう思っているんですよ」
「もうっ」
むくれたレインもかわいいですね。
「そう言えばもうすぐ18歳の誕生日でしたね、誕生日プレゼントは何がいいですか?」
「誕生日プレゼントですか?ではいつものお香を頂けますでしょうか?」
「それ以外にはありませんか?」
「……えっと……その」
思いつかないようですね。
「…そ、裝飾品とかでしょうか?」
「どんなものがいいですか?」
「か、髪飾り…とか?」
「髪飾りですか、この藍の髪に似合う髪飾りはどんなものがいいでしょうね。真珠の髪飾りなども似合いそうです」
「は、はあ…。」
「レインの髪はさらさらとしていてり心地がいいですね」
「シャルル様の髪こそ指どおりがらかで、覆いかぶさられるときなど、まるで髪の檻に閉じこめられてしまったかのような錯覚に陥ってしまいますわ」
「っ……貴は」
「どうかなさいました?」
レインは時折こうして弾発言を落としてくれる時がありますね。
私は貴方をこのまま閉じこめてしまいたいのですが、その想いが伝わっているのでしょうか?
「時々不意打ちにそういうことを言う」
「どういうことでしょうか?よくないことでしたら改めますわ」
「いえ、大丈夫ですよ。ちょっと私の自制心を揺さぶって來るだけですから」
本當にこのまま私の腕の中に閉じこめてしまいましょうか。
ああでも今はその時ではないですよね。仕方がありません、今は解放してあげたほうがよさそうですね。お迎えの巫見習いも來てしまっているようですし。
さて、レインの18歳の誕生日當日、本當なら私がエスコートしたいのですが、婚約者がエスコートするのがルールですから仕方がないですね。
私は會場にってからのエスコート役に徹することにいたしましょう。
それにしても、様子を見ているだけですが隨分と面白いことになっているようですね。
以前まいた種が花を開いたようで何よりです。隨分歪な花ですけれども。
ルイと第一王殿下が正式にお付き合いですか、これは面白いですね。これで第一王殿下に手を出して妊娠でもさせれば魔人と人間との子供が出來ることになりますので、ディアナあたりが喜びそうです。
っと、なんですかねあの集団は。私のレインに何をしてくれるのでしょうか。
「馬に蹴られて死んでしまいますわ」
「死なれては困るかな」
「え?」
「ディアナは私の人ではないし、今までそんな仲になったこともないよ」
間違った報は早めに修正したほうがいいですからね。
「あんなことを言われて、なぜもっと反論しないのですか?」
「いえ、する必要もないと思いまして…」
「ほら、後ろを向いて」
「はい?」
「髪を結って差し上げますよ」
「髪結いまで出來るのですか?多才でいらっしゃいますのね」
「仕込まれましたからね、ディアナに」
「ディアナ様にですか」
「私は昔ディアナに拾われた子供なんですよ」
「拾われた?」
大公家の人間が拾われたなどという表現はおかしいので疑問に思っているのかもしれませんね。
けれども事実なのですから仕方がありません。
「そうです。東の森に捨てられていた所を拾われて々仕込まれたんですよ。それで、治癒の魔法の才能があったために神殿に預けられたんです。まあその後に魔人討伐の任務で再會した時は驚きましたけどね」
「ディアナ様はおいくつなのでしょうか?」
數百歳だとは思いますが、この會話も聞かれていますし、サバを読んでおきましょうか。
「さぁ?なくとも50は超えていると思いますがもっと上でしょうね。年齢のことを聞くと怒るので知りませんが、昔から容姿が変わったところを見たことがありません」
「そうなのですか」
「ですから、仲ということは絶対にありませんよ」
「そう、ですか……でも、私の人に無理をしてなっていらっしゃるのではありませんか?」
「そんなことはありませんよ」
「けれど…」
「けれどもだけども聞きませんよ。レインの人は私です」
「…はい」
誰にも渡すつもりはありません。
「出來ましたよ」
「ありがとうございます」
「さぁ、そろそろ會場に戻りましょうか」
「はい」
宴が終わった後、本來ならば帰りのエスコートもルイがすべきなのですが、今は第一王殿下との話題で盛り上がっていますからね、代わりに私が送ることになりました。元々帰る場所は一緒ですからね。
「…シャルル様、馬車にぐらい1人で座れます」
「こうしたほうが可らしいおに負擔がかからないでしょう?」
馬車のクッションが悪いわけではありませんが、私の足の上に乗っていた方がレインのおにかかる負擔もなくて済むでしょうし、私も楽しいですからね。
回した腕がちょうどレインのに當たって気持ちがいいですしね。
「シャルル様、私のにれて、その、楽しいのでしょうか?」
「らかくて気持ちがいいですよ」
「そういうものなのですか」
フニフニとめばらかく弾むような弾力が返ってきます。
「あの、そろそろ手を放していただけませんでしょうか?」
「どうして?」
「その…変な気分になってしまいますっん」
何かを言いたそうだったので舌をれて口をふさげば、すっかり慣れたがキスをけれてくれます。
その間に腕を下にかしていって、子宮の上のあたりでマッサージをするようにかしていきます。
いつか巫長のお役目が終わったらここに子種を仕込みたいものですね。
「んん、…ぁ」
「変な気分になって構いませんよ。ちゃんと私がしてあげますから」
「なに、んっを?」
「何をでしょうね。でもきっといいことですよ」
「くふっん、足…でちゃ、だめっ」
空いている手で足をでていけば、びくびくとが震える姿がとても可らしい。
「どうして?こんなに可らしいのに」
「恥ずかしい、です」
「ふふ、本當に可らしいですね、レイン」
「シャルル様、どうしてこんなことをなさるんですか?」
「どうしてとは?」
「人だからってこんなことしなくってもいいと思うんです」
「人以外とこんなことをするつもりなのかな?」
「しません、けれど…」
「じゃあ構わないでしょう?」
「……はい」
神殿についてもそのまま橫抱きに抱えて、ベッドの上に寢かせてドレスを寛げていく。
「シャルル様?」
「私以外を人になんてさせませんよ」
「あの…」
「いいですね」
「…はい」
これ以上は私の理が持たないかもしれませんし、この辺にしておいた方がいいかもしれませんね。
せめても、と額にキスをして離れていきます。
「おやすみなさい、ゆっくり眠ってくださいね」
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