《妹は兄をする》5―家族―『小さな幸せ』

私はベッドの傍で兄の寢顔を黙って

ジッと見つめた。

「優斗お兄ちゃん……」

私は兄の名前を呟くと

キュンとなって、ときめいた。

お兄ちゃん大好き――

大好き

私は心の中で、兄の傍で

大好きと呟く。

きっと知られたら兄の傍に

いられなくなる。

それでも私はお兄ちゃんに

魔法のその言葉が言いたかった。

お兄ちゃん私のこと、

どうおもってるんだろ?

聞きたいな……

お兄ちゃん、梨乃のこと好き…――?

私は心の中でその事を投げかけた。

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